第66話 ベルギーという少女
ベルギーが、実況席から内藤を見つめている......。
「彼女だけは、わたしのような素質を感じる」そう思った。
ベルギーは、潮風に揺れるポニーテールを指でそっと抑えながらぽつりとつぶやいた。
ベルギー「内藤セリナさんって......なんか、私に似てるところがあるんですよ。すこしポジティブでもやややさぐれているというか.....お姉さんらしくて無邪気ないたずらさがあるんです。」
若林驚いてベルギーを見る。
若林「えっ!?似てます!?ど、どのあたりがでしょうか...!?」
ベルギーはゆっくりと、空を見つめるように言葉を紡ぐ。
「レースや、熱い展開になると...内側が静かに”燃える”というか......」
「普段はふわっとして内気そうに華奢に見えますがあの瞳と影、風の中でもちゃんと芯の熱を私からは感じるんです......」
一目置いてベルギーはふふっと小さく笑う。
「......カッコかわいいというべきでしょうか......。
ああいう子、わたし......ちょっと好きかもしれません。」
風が静かに実況席を吹き抜けていく。
その風はきっとセリナにも届いている。
セリナは、まるで太陽そのもののように元気はつらつだ。
ベルギー「あの子から私と同じ薫風の匂いを感じるんですーー。」
若林「薫風?草風?」
ベルギー「ええ、緑と太陽の匂いがしますね。
まるで光合成の匂いや香りが彼女からするんです。」
「自由で軽やかで...でも、決して止まらない風。
だからこそセリナちゃんは、強いと感じるんです。」
ーーだから好きなんです。青々とした風が。
「......もしかしてベルギーさんってまさか彼女のことが......」
「はい、弟子にしてあげたいくらいですね。
似たような弟子がいたので......。」
ベルギーが過去を思い出すーー。
もう、何十年も前の話だ。熱いピラミッドでベルギーがとある戦士と出会った日。
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「ねぇ?私...これからピラミッドの調査にいきたいの?手伝ってくれないかな?」
「もちろんだーー!いこー!!!」
「ええー!ベルギー!そんなに弁当持ってきたのー?」
「うん......!これ、みんなの分あるから。ちょうど私含めて4人でしょ?」
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ベルギー「今でも鮮明に覚えていますよ...車に乗ったり火山に砂漠や雪山に森の奥でも
冒険していましたので......。」
「懐かしいですね....あの頃に戻ってみたいーー」
ベルギーが涙を一滴だけ誰にも見せないように涙を静かにこぼしてだれも知らない物語が彼女に会った。
そして、86伝説が再び巻き起こるレースが
今、幕を開けようとしていたのであったーー!
第4戦シーサイドPK……次回!いよいよ開始!!!!!




