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86伝説エーペックス[POWER!!!]  作者: SAI
芦ノ湖編
282/412

芦ノ湖編第45,46話 芦ノ湖編、終幕

通算254,255話

芦ノ湖戦ついに完結___ッ!

若林「おっとォォォ!!?ここでまさかのエボ7MRがスピィィィィンッ!!!!」


サテラ「しまった、、、、ッ!」


ギャアアアアアッ!!!


最終コーナーのイン側。

ブラックアイスバーンに前輪をすくわれたエボ7MRが、青白い尾を引きながら一気に横滑りになっていく。


若林「サテラァァァァ!!!!イン側でテールスライドォォ!!!

 最終コーナー出口で姿勢を乱したァァァ!!!」


高槻「チッ……!巻き込まれるかよ!!」


相川「危なっ……!

 エボのテールが目の前まで飛んできやがった!!」


カナタ「サテラさんッ!!」


EVO7MRが外側へと流れ出し、コース幅いっぱいに水鮫のボディが回転しながら塞ぎかける。

そのすぐ横、バイパーとR35、そのさらにアウト側を赤い戦闘機がギリギリで抜けていく。


若林「3台はギリギリでかわしたァァァ!!!

 バイパー!R35ニスモ!赤い戦闘機が辛うじてスピン回避ッ!!!」


サテラ「くそっ……まだ……!

 ここで終わるわけ……ないでしょ……!」


水色のEVO7MRが、白い煙とタイヤスモークを巻き上げながら半回転。

フロントをなんとかコース方向へ戻し、スロットルを踏み直す。


若林「スピンしたァァァ!!しかし!サテラ、クラッシュは免れた!!

 ただし大きく減速!後続が雪崩れ込むぞォォォ!!!」


高橋「おいおいおいおいッ!!!

 そこでスピンすんなやァァァ!!!」


柳津「うわ、危なっ……!

 水鮫が道ふさいでんじゃねぇよ……!」


花「ちょっとぉッ!?

 最後の最後でそんな踊りしないでよサテラくん!!」


ムーンストーン「これはさすがにキツいデスね〜……!」


後続のNSX、M4、WRX、カマロZL1、R35クレアたちが一斉にラインを変え、

わずかな隙間を縫うように最終コーナーを抜けていく。


若林「サテラのスピンにより大混乱!!

 しかし奇跡的に追突はなし!!ただしサテラは一気に順位を落としたァァァ!!!」


黒川(リタイヤ済)

「何してんねんアイツゥゥゥゥ!!!!!!

 よりによってラストの最終コーナーでスピンてなんやねんボケェェェ!!!!」


クレア「まあまあ……派手に散るのもレースの華なのじゃ〜☆」


伊藤「笑い事じゃねぇんだよ……!

 こっちだってギリギリで横抜けたんだぞ……!」


サテラ「ボクは……まだゴールまで行くからね……

 水鮫は、ここで沈んだりしないよ……!」


若林「EVO7MR、再スタート!!

 だが先頭争いの4台からは、完全に置いて行かれたァァァ!!」


若林「おおッッッ!!??ここでC8!!???C8が赤い戦闘機からズルズル前へ、、、、、ッ!!!」


高槻「まじか、、、、ッ!!」


佐藤「ここだァァァ!!!!まだ終わってねぇぞ腹切ィィィ!!!!」


カナタ「くっ、、、!!トラクションが、、、!タイヤ、もう終わりかけてる、、、!!」


若林「トップスピードと立ち上がり加速はやはりC8が上ッ!!

 6周目のダウンヒル入口!!赤いC8がNAの赤い戦闘機をアウト側からじわじわ押し出していくゥゥゥ!!!」


佐藤「お前がどんだけ凄い86でもなぁ、、、!

 最後に物を言うのは、この6.2リッターのドッカンパワーだッ!!!!」


カナタ「まだ、、、スロットルは戻してねぇ、、、、!!!

 だけど、、、今ここで無理したら本当に飛ぶ、、、!!」


若林「腹切カナタ、一瞬アクセルを緩めたァァ!!

 セーフティを取ったァァ!!これでC8が前に出るッ!!!」


佐藤「抜いたァァ!!!

 このまま前はRとバイパーとエボ7MR、、、!

 お前の86はここで見送らせてもらうぜ……!!」


カナタ「……っしゃねぇな、、、、!

 最後まで、食らいつけるとこまで食らいつくだけだ、、、!!」


バニラ「今のは完全にC8の領域ですね、、、、

 ダウンヒルの伸びでNAの86ではどうしても抗えないところです、、、」


SNS「C8きたァァァ!!!」

SNS「え、ここで腹切抜くの!?」

SNS「やっぱパワーは正義なんだよな……でも86もようやった」


若林「これで4位C8!!5位が赤い戦闘機!!

 先頭へ挑む顔ぶれが、また変わってきましたァァァ!!!」


若林「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」

「さらにWRXSTiとR35が腹切カナタの前へ!!!!!」


花「今しかないッ!!!」


ギャアアアアッ!!


WRXSTiがイン側から一気に飛び込んでくる。

赤い戦闘機のフロントすれすれをかすめて、氷の残るラインを踏みつけながらも、青いボディがひとつ前へと滑り込んだ。


カナタ「花、、、!?」


若林「青い電撃の桜狼!!ここで赤い戦闘機の前へ飛び出したァァァ!!!」


クレア「ならば、わらわも行くのじゃ〜☆」


ブラックホールストリームが再び膨らむ。

R35パープルデビルの後ろに出来た黒い気流が、トヨタ86の軽いリアをズルズルと引き寄せていく。


カナタ「くっ、、、ハンドルが、、、引っ張られる、、、!」


クレア「そのまま、前に出るのはわらわなのじゃ〜☆」


ズザザザッ!!!


闇に乗ったまま、パープルのボディがアウト側からスッと前へ。

赤い戦闘機のラインを塞ぐように鼻先をねじ込む。


若林「パープルデビルR35!!!ブラックホールストリームを纏ったままアウト側からかぶせていくッ!!」

「WRXSTi!R35!2台まとめて腹切カナタの前に出ましたァァァ!!!!」


カナタ「タイヤ、、、もう限界か、、、!

ブレーキも踏んだ瞬間にABSが仕事しっぱなしだ、、、!!」


バニラ「あ、これは、、、やばいですね、、、」

「タイヤもブレーキも摩耗しきった状態でブラックアイスバーン。

 そこにスバルとR35のトラクションが絡んでしまいました、、、

 カナタくん、完全に“狙われる側”のポジションに落ちましたよ、、、」


SNS「カナタ落ちた!?」

SNS「WRXとパープルデビルがえぐい……」

SNS「でもまだ赤い戦闘機なら何かやるだろ」


若林「これで順位は入れ替わり!!」

「青いWRX、パープルのR35、その後ろに赤い戦闘機ィィィ!!!

 ダウンヒル中盤で腹切カナタが一気に“追う立場”へと転落です!!!」


高橋「今だァァァ!!!!先に行った2台ぶち抜けらァァァァァァァ!!!!!!!」


グワアアアアアアアアアッ!!!


猛然と白いNSXが咆哮する。

V6ツインターボが一気にブーストを吐き出し、短いストレートに向けて牙を剥いた。


若林「きたァァァァァァ!!!!白い獣ィィィ!!!!

 WRXとR35のスキを突いて、一気に3台目のラインから飛び出していくッ!!!」


花「なに、、、、ッ!?また来た!!??」


クレア「ほぉ〜?さっきまで赤い戦闘機を狙っておったと思ったら、、、

 今度はわらわとWRXもまとめてなのじゃ〜?」


高橋「ウオオオオオオ!!!全部まとめてペシャンコにしてやるゥゥゥ!!!!」


NSXがアウト側から暴力的なエントリースピードで突っ込んでくる。

スバルブルーのWRXとパープルデビルのR35の横を、白い閃光がなぞるように駆け抜けた。


ギャアアアアアッ!!!


若林「危なァァァァいッ!!!!

 3ワイドゥゥゥ!!!!

 WRX!R35!そして白いNSXが、ブラックアイスバーン明けの路面で横一線だァァァ!!!」


花「アンタほんっと危ないってばッ!!!」


クレア「ふふん、よいぞよいぞ〜☆

 スバルとわらわの間に入るなど、正気の沙汰ではないのじゃ〜☆」


高橋「これくらいじゃねェと“ごぼう抜き”の価値がねェんだよ、、、ッ!!!」


わずかにグリップを取り戻し始めた路面の上で、3台が同時にブレーキを蹴り飛ばす。

ABSが悲鳴を上げ、白・青・紫のボディが小刻みに揺れながらコーナーに飛び込んだ。


バニラ「高橋くん、、、フロント荷重をギリギリまで残してますね、、、」

「NSXはミッドシップですが、今のは“前に刺すためだけのブレーキング”ですよ、、、

 WRXとR35、どちらかが少しでもビビった方が、、、順位を落とします、、、」


若林「さあッ!!

 白い獣NSX!!スバルブルーの桜狼!!パープルデビルR35!!

 3台が同時にターンイン!!!!

 抜け出すのは、、、どのマシンだァァァァ!!!!?」


カナタ「やっぱり、、、このグループもバケモノ揃いだな、、、!

 でも、、、ここで離されるわけにはいかない、、、!!」


若林「そして長いストレートを終えてゴール!!!!!!」


チェッカーフラッグが朝焼けの光を裂くように振られる。

4台のヘッドライトとブレーキランプが入り乱れながら、ゴールラインをほぼ同時に駆け抜けていった。


若林「わからないッ!!これは全くわかりません!!!!!

 赤いドラゴン!赤い戦闘機!R35ニスモ!そしてEVO7MR!!

 ほとんど同着だァァァァ!!!!写真判定です!!!」


サテラ「っはぁ……やるねぇ、みんな……!

 これだからやめらんないよ、このカップは……!」


高槻「上等だよ……最後の最後まで、遊ばせてもらったぜ……!」


相川「まだ……終わってねぇぞ……!

 判定出るまでは、一ミリも気抜けねぇからな……!」


カナタ「踏み切った……!

 やれることは全部やった……あとは、結果を待つだけだ……!」


4台がスローダウンしながら、ピットレーンへと流れ込んでいく。

観客席からは悲鳴にも似た歓声と、誰が勝ったのかを巡る怒涛のコメントが飛び交っていた。


SNS「今の誰が前だ!?」

SNS「EVOに見えた!」「いやR35だろ!」「いや赤い戦闘機じゃね!?」


バニラ「これはさすがに、、、私でも一瞬では判断できませんね、、、」

「計測ライン上の車体の位置、、、ミリ単位の勝負になっているはずです、、、」


若林「さぁ!!公式の写真判定が出るまで、、、視聴者の皆さんも、目を離さないでください!!

 エーペックスカップ芦ノ湖スカイライン戦!

 歴史に残るゴールシーンになりましたァァァァ!!!!」


若林「決まったァァァ!!!!チェッカー判定出ました!!!優勝はダッジ・バイパー、高槻健永!!!

 2位にGT-R R35ニスモ相川律!3位BMW M4 DTM柳津雄介!4位NSX高橋勇太!

 5位にWRX STI山吹花!6位コルベットC8佐藤大河!7位クレアR35!

 8位サテラEVO7MR!9位赤い戦闘機トヨタ86腹切カナタ!10位カマロZL1ムーンストーン!!」


バニラ「赤い戦闘機、3連覇はなりませんでしたね、、、無理もないです、、、このメンバーとコンディションですから、、、」


ピットロードに入ってきた高槻のバイパーが、ゆっくりと止まる。


高槻「っはは、、、やっと、、、勝てたな、、、、」

「赤いドラゴン、、、まだ借金は山積みだけどよ、、、少しは返せそうだ、、、!」


メカニックたちが歓声を上げながら駆け寄る。


メカニック「お疲れ様です!高槻さん!」

高槻「このドラゴンに、、、やっと胸張ってやれるぜ、、、」


すぐ後ろでR35ニスモがピットに滑り込む。


相川「クソ、、、あと数メートル、、、、!

 でも、、、今回はスピンしなかった、、、!」

「美保、、、おばあ、、、仙台で見てたか、、、?俺、、、やっとRと向き合えたぞ、、、!」


ヘルメットを脱いだ額には汗と吹雪の名残の水滴がまとわりついていた。


その横に、白いM4DTMが静かに停車する。


柳津「三位か、、、」

「カリン、、、見てたろ、、、?おかあ、、、」

「FRでここまで来れたなら、、、上出来だよな、、、」


M4のボンネットを軽く叩きながら、どこか遠くを見つめる。


ドゴォ、と少し乱暴に止まるNSX。


高橋「チィッ、、、4位だと、、、?

 あと数台殺せたら優勝だったのによォォ、、、!」

「まあいい、、、次は最下位から全部ぶっ殺してやる、、、なぁ、バニラさん、、、?」


無線越しにほっとした吐息が返ってくる。


バニラ「いいですね、、、高橋くん、、、そのワイルドさ、、、やっぱりあなたは私の弟子です、、、」


高橋「だろ?警察官はな、、、ここぞって時に全部出すんだよ、、、!」


その少し後ろ、WRX STIがピットに入ってくる。


花「はぁぁ、、、っっ、、、もう腕パンパンなんだけど、、、」

「高槻も、相川先輩も、、、柳津も高橋も、、、やりすぎでしょ、、、」

「でも、、、WRX、最後まで走ってくれてありがとね、、、」


桜色の髪をヘルメットから解きながら、ボンネットにそっと手を置く。


花「岡田くんの分まで、、、暴れてきたからさ、、、ちょっとは許してくれるよね、、、?」


続いて赤いC8が戻ってくる。


佐藤「っしょおおおおお、、、!!!

 6位、、、十分じゃねぇけど、、、」

「腹切、、、M4、、、あんだけやってまだ上にいるとか、、、マジで頭おかしいだろあいつら、、、」


メカ「フロント結構削れてますよ、佐藤さん」

佐藤「いいんだよ、、、レースの傷は勲章ってやつだ、、、」


その後ろから、紫のR35がゆっくりピットイン。


クレア「ふわ〜、、、楽しかったのじゃ〜☆

 わらわのブラックホールストリーム、、、そこそこ暴れられたのぉ〜?」

「スイスポくんも、C8くんも、、、また遊んであげるのじゃ☆」


スタッフが苦笑しながらも、車体のダメージチェックに回る。


クレア「まだ11歳のわらわにしては、、、上出来じゃろ〜?」


EVO7MRが少しふらつきながら帰ってくる。


サテラ「はぁぁ、、、スピンしちゃった、、、かっこ悪ぃなぁボク、、、」

「でも、、、高槻くんとほんきのバトルできたし、、、悪くないよね、、、?」

「エボ、、、よく頑張ったね、、、」


ドアにもたれかかり、空を見上げる。


サテラ「次は、、、絶対ぶち抜いてやるから、、、覚悟しといてよ、、、赤いドラゴン、、、☆」


その後ろ、少し遅れてピットに戻る赤い戦闘機。


カナタ「くそ、、、9位、、、」

「三連覇、、、届かなかったか、、、」

「でも、、、NAであそこまで暴れられたなら、、、次は、、、」


赤いボディの傷だらけのフェンダーに手を当てる。


カナタ「また一緒にやろうぜ、、、赤い戦闘機、、、」


そこへ、ピットウォールの上から花の通信が入る。


花(通信)「カナタァ、、、3連覇できなかったからって、落ち込んでんじゃないわよ、、、」

「アンタの走りは、、、ちゃんとみんな見てたんだから、、、!」


カナタ「花さんこそ、、、5位まで上げてきたじゃないですか、、、」

「三陸戦から、、、やっぱりあんた、バケモノですよ、、、」


ムーンストーンのカマロZL1も、派手なV8サウンドを残してピットに帰ってくる。


ムーンストーン「ふぅ〜、、、10位デェスか〜、、、☆

 でも、このカマロのパワー、、、みんなに見せられたデェス、、、」

「次はトップスピードでもっと見せつけるデェスよ〜☆」


少し時間をおいて、中団グループのマシンが続々とフィニッシュラインを越える。


陽太「やっぱりNDは、、、楽しいなぁ、、、」

「結果はあれだけど、、、芦ノ湖の朝をロードスターで走れただけで満足かも、、、」


伊藤「くそ、、、ブラックホールストリームってなんだよ、、、」

「パワー差、、、やっぱデカいな、、、」

「でも、、、まだ終わりじゃねぇ、、、次、米沢だろ、、、?

 そこでは、、、絶対負けねぇからな、、、!」


その後ろで、Z4が静かにエンジンを落とす。


古田「はぁ、、、今回はここまでか、、、」

「でもよ、、、2リッターのZ4でここまで戦えたなら、、、悪くねぇ、、、」

「吉田のおじさん、、、見てたか、、、?

 お前のいねぇエーペックスカップでも、、、俺はまだ足掻いてるぜ、、、」


最後にスープラがピットへと戻る。


シオン「はぁ、、、14位、、、」

「やっぱり、、、私には自分のR34が一番しっくりくるんだよ、、、」

「でも、、、貸してくれたからには、、、少しは前に出れたし、、、次は、、、絶対自分の車で走るから、、、」


サーキットの大型ビジョンには、リタイヤ車の名前も静かに表示される。


岡田(メディカルカーの中)「はぁ、、、やっちまったな、、、」

「でも、、、次はもっとやれる、、、GRカローラ、、、まだ終わりじゃねぇからな、、、」


湯川サトル(ピット裏で水を飲みながら)「タイヤと水温、、、完全に読み違えたな、、、」

「S2000、、、悪いな、、、でも次は、、、もっと上手くやるよ、、、」


どこかのテントの下、毛布にくるまっている黒川はスマホを握ったまま、まだ何も喋れない。


ちとせ(留守電)「黒川く〜ん♪さっきのダイブ、最高だったよ〜☆

 今度おじさんが、もっとスリリングな雪の湖、用意してあげるからね〜☆」


黒川「…………」


遠く鎌倉のカフェでは、ちとせがホットドリンクを飲みながらモニター越しのリザルトを眺めていた。


ちとせ「みんな、よう頑張ったね〜、、、おじさん、次の米沢も楽しみにしてるからね〜、、、」


朝焼けに包まれた芦ノ湖スカイライン。

エンジン音が少しずつ静まり、代わりに歓声と拍手と、各ピットからの笑い声や悔しそうな声が混じり始めていた。


【最終ランキング】

1位 高槻健永   ダッジ・バイパー(赤)

2位 相川律    GT-R R35 NISMO(白)

3位 柳津雄介   BMW M4 DTMホワイト・トリコロール

4位 高橋勇太   NSX NC1(白の獣)

5位 山吹花    WRX STI(スバルブルー/青い電撃の桜狼)

6位 佐藤大河   コルベットC8(赤)

7位 クレア    GT-R R35(パープルデビル)

8位 サテラ    ランサーエボリューション7MR(水鮫)

9位 腹切カナタ  トヨタ86(赤い戦闘機)

10位 ムーンストーン カマロZL1(黒)

11位 陽太     ロードスターNDオレンジ

12位 伊藤翔太   スイフトスポーツ ZC33S(黄色)

13位 古田のりあき BMW Z4(シルバー)

14位 天羽シオン  トヨタ・スープラ(ホワイト)


【リタイヤ/失格】

黒川海斗  ランサーエボリューション9MR(芦ノ湖ダイブ)

岡田大成  GRカローラ(クラッシュ)

ちとせ   フェアレディZ RZ34(違反失格)

湯川サトル S2000(水温オーバー)


SNSからの反応


「赤い戦闘機が9位、、、、?」

「マジかよ、、、3連覇消えたのか、、、」


「やっぱ200馬力じゃRやバイパーには勝てなかったのか、、、、、、、」

「がっかりだぜ、、、、、、すげーショック」


「いやいや待てよ、、、あのブラックアイスバーン区間でRやM4、NSX相手に同じ土俵で殴り合ってたNAって時点でおかしいからな、、、」


「ていうか高槻とサテラと相川と混ざって先頭4台バトルやってたのおかしいだろ、、、」

「エボ7MR、水鮫に混じってるトヨタ86ってなんだよ、、、」


「9位でも十分バケモノなのは分かってるけど、、、

 やっぱ優勝してほしかったな、、、、腹切カナタ、、、」


「今日は高槻だろ。あのバイパーの踏み方はヤバい。相川もよくあそこまで持ってきたよな、、、、R35NISMOで」


「柳津のM4も地味に化け物だぞ、、、

 三国峠のあのごぼう抜き何だったんだよ、、、、」


「高橋のNSXもやべぇし、ムーンストーンのZL1もえぐいし、全員頭おかしいレベルで踏んでたからな、、、」


「それでも最後までクラッシュせず走り切った赤い戦闘機、やっぱ主役感あるわ、、、、」


「9位って数字だけ見ると微妙に見えるけど、

 メンツ考えたら地獄みたいな決勝だぞコレ」


「次はまたトップ戻ってきてほしいな、、、腹切カナタ

「次戦は米沢ってマジ? 山だろ、、、、86のホームじゃん」


若林「次回のエーペックスカップは松島戦。

リッジ地形が伴う世界でのバトルが幕を開けます、、、、、、」

「次次回が米沢戦となります。」

「それでは、、、また来月5月の松島戦まで御機嫌よう、、、、」


ライトが少しずつ落とされていくコース脇で、

各マシンがピットロードへゆっくり戻ってくる。


腹切カナタの赤い戦闘機は、

まだ熱を残したマフラーからチリチリと音を立てながら停まった。


カナタ「……クソ、届かなかったか……」


ヘルメットを外した額には汗。

それでも目だけは、まだ前だけを睨んでいる。


花「カナタ、顔怖いっての。

でもさ、あんた……十分やばかったからね、今日の走り」


カナタ「花だってだろ。

ブラックアイスバーンであんだけ踏めるWRX、他に見たことねぇよ」


花「フン、じゃあ次は松島で見せてあげるわよ。

海風と私の桜風の抱擁、味わってみなさい」


少し離れたところでは、相川がR35のボディを軽く叩きながら

空を見上げていた。


相川「高槻も柳津も、マジでバケモノだな……」

「でも、まだ行ける。Rは、まだ上に行ける」


ピットウォールの上で、それを見ていたバニラが小さく笑う。



バニラ「松島戦は、今日以上にトラクション勝負になりますね。

海沿いのリッジ地形、風も強いですから」


若林「ということは……

赤い戦闘機やWRX、それにR35勢も、まだまだ暴れそうですね?」


バニラ「ええ。

それに……M4やNSXも、きっと黙っていませんよ」


サテラは、少しへこみながらも

修理中のエボ7MRの前で腕を組んでいた。


サテラ「ボクのエボ、まだやれるよね?

高槻くんにも、カナタくんにも、次はもっと見せてあげるからさ」


メカニックが親指を立てる。


メカニック「松島までには直すさ。

水鮫は、まだまだ沈まない」


柳津はM4のルーフにもたれ、

遠くの山の方角をじっと見ていた。


柳津「カリン……見てたか?

次は、もっと綺麗にコーナーを描くよ。

松島のリッジで、さ」


白いM4DTMのサイドに映る朝焼けが、

少しだけトリコロールを濃くしていく。


そして、パドックの一角。

モニターに映るハイライト映像のテロップには、

次戦の告知が大きく流れていた。


『次回 エーペックスカップ第X戦 松島スカイリッジ』


海と島と、切り立ったリッジをなぞるように走る白いラインがコースレイアウトとして表示される。



若林「さぁ、舞台は芦ノ湖から松島へ。

海風とリッジが、エーペックスカップの怪物たちを待っています」


バニラ「腹切カナタ、高槻健永、相川律、柳津雄介、山吹花にサテラくん……次は誰が一番先にチェッカーを受けるのか。

私も今から楽しみですね」



こうして、地獄の芦ノ湖スカイライン戦は幕を閉じる。


しかし、赤い戦闘機の物語も、

エーペックスカップの狂騒も――


まだ、始まったばかりだった。


若林「そして長いストレートを終えてゴール!!!!!!」


1位 高槻健永(C8コルベット)

2位 相川律(白いR35GT-R)

3位 柳津雄介(BMW M4)

4位 高橋勇太(NC1 NSX)

5位 山吹花(WRX STI)

6位 佐藤大河(CorvetteC8)

7位 クレア(R35)

8位 サテラ(エボ7MR)

9位 腹切カナタ(TOYOTA86)

10位 ムーンストーン(ダッジ・バイパー)

11位 陽太ロードスター

12位 伊藤翔太(ZC33Sスイフトスポーツ)

13位 古田のりあき(BMWZ4)

14位 天羽シオン(スープラ)


リタイヤ:

15位 黒川海斗(エボ9MR)

芦ノ湖ダイブ

16位 岡田大成(GRカローラ)

クラッシュして大破

17位 ちとせ(白RZ34)

違反した。次回のレースも出れない。

18位 湯川サトル(S2000)


若林「決まったァァァ!!!!赤い戦闘機3連覇首位達成ならず、、、、!!!ここで落ちてしまいましたァァァ!!!!」


バニラ「無理もないです、、、、200馬力でこの戦場はあまりにも過酷でした、、、」


若林「ここで、全18台ゴール確認されましたァァ!!!!!」


若林「SNSでもすでに反応が出ています!!!!」


SNS:

「赤い戦闘機が9位、、、、?」

「やっぱ200馬力じゃRやバイパーには勝てなかったのか、、、、、、、」

「がっかりだぜ、、、、、、」


若林「次回のエーペックスカップは松島戦。リッジ地形が伴う世界でのバトルが幕を開けます、、、、、、」

「なお、次次回が米沢戦となります。」

「それでは、、、また来月5月の松島戦まで御機嫌よう、、、、」


エーペックスカップ第M2戦 芦ノ湖スカイライン戦

決勝総合暫定順位


1位 高槻健永ダッジ・バイパー

2位 相川律(R35GT-R NISMO)

3位 柳津雄介(BMW M4DTM)

4位 高橋勇太(NC1 NSX)

5位 山吹花(WRX STI)

6位 佐藤大河(Corvette C8)

7位 クレア(R35)

8位 サテラ(エボ7 MR)

9位 腹切カナタ(TOYOTA 86)

10位 ムーンストーン(カマロ ZL1)

11位 陽太ロードスター

12位 伊藤翔太(ZC33S スイフトスポーツ)

13位 古田のりあき(BMW Z4)

14位 天羽シオン(スープラ)


15位 黒川海斗(エボ9 MR)

※芦ノ湖ダイブによるリタイヤ

16位 岡田大成(GRカローラ)

※クラッシュ大破リタイヤ

17位 ちとせ(白RZ34)

※違反によりリタイヤ&次戦出場停止

18位 湯川サトル(S2000)

※水温オーバーによるリタイヤ

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