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86伝説エーペックス[POWER!!!]  作者: SAI
芦ノ湖編
280/412

芦ノ湖編第43話 最終局面へと

通算252話

若林「レースは最終局面!!!

駅伝ストレートへとなだれ込む先頭グループ!!!!

4台の順位が一気に入り乱れたァァァ!!!!」


若林「赤い戦闘機が――

86が――

この最高速区間で、喰らいついてくるゥゥゥ!!!!」


高槻「だから、、、なんでNAでそこまでできる、、、、ッ!?」


高槻「踏んでるだろ……?

俺はもう……全部、踏み切ってるんだぞ……!!」


サテラ「……ふふ」

「見えてきたね、高槻くん」


サテラ「カナタくんは……

パワーで来てない」


相川「……ラインだ」

「スロットルの開け方も、

ステアの戻しも……全部、噛み合ってやがる」


若林「ここで赤い戦闘機!!!

バイパーの真後ろ!

エボの横!!

R35の気配すら飲み込む勢いだァァァ!!!」


若林「スピード差はわずか!!!

だが――気迫は完全に互角以上!!!」


カナタ「……NAだから、だ」


カナタ「踏めない分……

全部、失敗できないだけだ……!」


若林「腹切カナタ!!

覚悟が違う!!!

赤い戦闘機、限界域ィィィ!!!!」


若林「駅伝ストレート終端!!!

ブレーキング勝負だァァァァァ!!!!

誰が――

誰が前で飛び込むゥゥゥ!!??」


相川「冗談じゃねェェ!!!

このまま終わらせるかよォォォ!!!」


ガアアアン!!!


若林「接触だァァァ!!

R35ニスモが――

赤い戦闘機にプレッシャーをかけたァァァ!!!」


カナタ「く、、、、ッ!」


カナタ「……ッ、やっぱり来たか……!」


バニラ「無理には行っていませんね……

相川くん、完全に“逃がさない”当て方です」


相川「ここで引いたら……

一生、追う側だろうがァァァ!!!」


若林「ブレーキング直前!!!

3台が横一線!!!

エボ、バイパー、86、R35――

全員が同じ一点を見ているゥゥゥ!!!」


カナタ「……踏む」


カナタ「ここで……

逃げたら終わりだ……!!」


ギャギャアアアアア!!!


若林「赤い戦闘機!!!

姿勢を崩しながらも――

ラインを残したァァァ!!!」


高槻「チッ……

まだ食いつくかよ……!」


サテラ「……いいね」

「これが……最終局面だ」


若林「先頭争いは完全に肉弾戦!!!

もう誰も引かない!!!

芦ノ湖スカイライン、

最後の意思がぶつかり合っているゥゥゥ!!!!」


高槻「だったらそのエボボディ引きちぎってやるよォォォ!!!!!!」


サテラ「あれ、、、? やる気〜☆?」


若林「出たァァァァ!!!

心理戦!!!

ここで煽り合いだァァァ!!!」


サテラ「でもさぁ……」

「ここで力任せに来るってことは……」


高槻「黙れ」

「俺は―― “抜く”って決めたら抜く」


ギュオオオオオ!!!


若林「フルスロットル!!!

バイパーのトルクが炸裂ゥゥゥ!!!

EVO7MRの横に並んだァァァ!!!」


サテラ「……っ!」


サテラ「いいよ」

「なら、真正面から受けてあげる」


バニラ「危険ですね……

ここ、路面はまだ完全には回復していません」


若林「それでもアクセルを緩めない!!!

2台、完全に並走!!!

ガードレールが迫るゥゥゥ!!!」


高槻「どけ……

どけよォォォ!!!」


サテラ「無理〜☆」

「ボクのエボは……

ここからが一番曲がるんだ」


ギャギャアアアアア!!!


若林「EVOがインに食い込んだァァァ!!!

バイパー、外に振られるゥゥゥ!!!」


高槻「チッ……!」


高槻「……だがな」


高槻「それでも――

最後に前にいるのは……」


サテラ「……?」


高槻「“折れなかった奴”だ」


若林「まだ決着はつかない!!!

最終局面!!!

2台とも一歩も引かない!!!

これは――

意地と意地の真正面衝突だァァァ!!!!」


バニラ「これは熱いですね、、、

私の身体から生成した氷山の氷すら溶かしてしまうほどの熱いレースです、、、、、!

4台並走、、、、ッ!!!」


若林「まさに極限ッ!!!

アクセルもブレーキも一切引かない!!!

4台が横一線!!!

芦ノ湖の空気が震えているゥゥゥ!!!」


高槻「チッ……!」

「面白ぇじゃねぇか……

ここまで来て、まだ並ぶかよ……!」


サテラ「ふふ……」

「焦ってるの、

バイパーくんだけじゃない?」


相川「前見ろォォォ!!!

ここで視線外したら終わりだッ!!!」


カナタ「……っ!」

「この速度……

でも、まだ踏める……!」


ギュオオオオオ!!!


若林「4台同時フルスロットル!!!

ストレート終端が迫る!!!

誰が先にブレーキを踏むゥゥゥ!!!?」


バニラ「ここで躊躇した瞬間に……

順位も、 覚悟も、

すべて置いていかれます」


高槻「……俺は踏むぞ」


サテラ「じゃあ、 ボクも☆」


相川「Rは止まる……

止まって、 曲がって、

また加速するッ!!!」


カナタ「ここだ…… 一瞬の隙……!」


若林「誰も引かない!!!

誰も譲らない!!!

4台の呼吸が完全に一致したまま――」


若林「最終セクションへ突入だァァァァァァ!!!!」


一方、、、、

沈没した黒川とエボ9MRは、、、


ブクブクブク……


黒川「……ちっ、

冷てぇ……」


湖面から少しだけ顔を出し、

黒川は片手でエボのルーフを叩いた。


黒川「おいエボ……

沈むなよ……

まだ勝負は終わってねェんだぞ……」


エボ9MRの黒いボディは、

湖の水をまといながらも、

エンジンルーム付近で小さく泡を吐き続けている。


黒川「はは……

芦ノ湖ダイブたぁ、

洒落にならねェな……」


無線が、

ザザ……とノイズ混じりに生きていた。


黒川「……聞こえてるか?

運営…… 俺は……生きてる……」


少し間を置いて、

遠くでサイレンの音。


黒川「クク…… ま、 今回はここまでか……」


湖面を見上げると、

朝焼けと吹雪が混ざった空の向こうで、

エンジン音だけが遠ざかっていく。


黒川「……いい音してやがる……

次は…… 地上でやろうぜ……」


エボ9MRはゆっくりと傾き、

黒い影が湖の底へと沈んでいった。


黒川「……あばよ、芦ノ湖……」


そこにひとつの電話が、、、、、


水面に浮かびながら、

黒川のポケットでスマホが震えた。


黒川「……チッ…… 今さら誰だよ……」


通話を取った瞬間、

聞こえてきたのは――

やけにのんびりした、聞き覚えのある声。


ちとせ「黒川く〜ん♪」


黒川「………………」


ちとせ「いいダイブしてたよ〜♡

ナイスゥ〜☆☆☆」


湖の冷たさよりも、

その一言の方が、

黒川の全身を一瞬で凍らせた。


黒川「………………」


言葉が出ない。

罵声も、反論も、

いつもの悪態すら出てこない。


ちとせ「いや〜、

エボで芦ノ湖ってなかなか出来ないよ〜?

おじさん、感動しちゃった〜♬」


黒川「………………」


スマホを持つ手が、

ぷるぷると震える。


ちとせ「次はもっと派手にいこっか〜?

氷張ってから落ちるとか〜☆」


黒川「………………」


完全沈黙。


返事がないことを確認すると、

ちとせは満足そうに、

くすっと笑った。


ちとせ「じゃあね〜♪

風邪ひかないでね〜♡」


――通話終了。


黒川は、

しばらく空を見つめたまま、

一言も発することができなかった。


黒川「………………」


湖面には、

吹雪と朝焼けだけが静かに揺れていた。


若林「来たァァァァァ!!!!

最終局面!!!

先頭4台が完全に団子だァァァァァ!!!!」


駅伝ストレートを抜け、

視界が一気に狭まる最終セクション。


高槻、サテラ、相川、

そして――赤い戦闘機。


若林「ここでブレーキング!!!

コーナーは連続するッ!!

どこで仕掛けるゥゥゥ!!!!」


次の瞬間――


ギャアアアアアア!!!!


赤い戦闘機が、

限界ギリギリの速度でターンイン。


高槻「なっ……!?

そこから入るのか……ッ!!」


サテラ「……強気すぎるよ、カナタくん……!」


相川「正気かよ……!?

そのスピードで舵切ったら――!」


しかし――

赤い戦闘機は、滑らない。


リアをほんの一瞬だけ流し、

路面に食いつかせるように、

イン側へ――ねじ込む。


バニラ「……入りましたね……

あのターンイン……

完全に“勝ちに行く”角度です……」


若林「赤い戦闘機が前に出たァァァァァ!!!!

ターンインで1台、

いや2台分の位置を奪ったァァァ!!!!」


カナタ「今だ……!

ここしかない……!!」


86のフロントが、

ほんの数センチ、

先頭に躍り出る。


サテラ「くっ……!

この路面で……!」


高槻「……面白い…… 本当に……

面白くなってきたじゃねぇか……」


相川「チッ……!

だが、まだ終わりじゃねェ……!!」


4台は、 再び横一線。


しかし確かに――

今この瞬間、 主導権を握ったのは、


赤い戦闘機だった。


高槻「これだよ……

俺が求めていた究極のゲームってなァァァ!!!!」


その瞬間――

雲の切れ間から、朝焼けの太陽が顔を出す。


白く濡れた路面に、

オレンジ色の光が反射し、

4台のマシンを照らし出す。


若林「朝日が差したァァァァ!!!!!

芦ノ湖スカイライン、

夜と朝の境目だァァァァ!!!!」


サテラ「……はは……

最高のタイミングだね……」


相川「チッ……

こんな舞台、

嫌いじゃねェ……!」


赤い戦闘機のボディが、

朝焼けに染まる。


まるで、

炎そのものが走っているかのように。


バニラ「……路面温度が、

わずかに上がっています……

この光……

グリップが戻り始めました……」


若林「ということは……!?」


バニラ「はい…… “本当の勝負”は、

ここからです……」


高槻「いいぜ……

朝だろうが夜だろうが関係ねェ……」


「俺はただ―― 速いヤツと、

最後まで走り切りたいだけだ……!」


サテラ「だったら……

最後まで、 付き合ってもらうよ……!」


相川「全員まとめて……

ぶち抜く覚悟は、

とっくに出来てる……!」


カナタ「……負けない……

ここまで来て…… 絶対に……!」


朝焼けの太陽が、

完全に地平線を越える。


4台の影が、 同じ方向へ――

長く、 伸びていった。


若林「最終局面!!!! 芦ノ湖スカイライン!!

すべてを懸けた―― ラストバトルだァァァァァ!!!!」

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