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第十一章 神の棺

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第千四百三十七話 興味深い話

「少しよろしいでしょうか?」


 シェスターが眉根を寄せて、真剣な表情でもって言った。


 その様子にカルラはただならぬものを感じた。


「なんだ?言ってくれ」


 カルラの同意を得て、シェスターが重々しく口を開いた。


「はい。実はカルラ様方がこちらにお越しになる前、イオーヌと話しをしていたのですが」


「ほう、何か重要なことでも言っておったか?」


「はい。実はカルラ様やわたくしは、ルキフェルにとって監視対象なのだそうです」


「監視対象?……それは、どういうことだ?」


「ガイウス君に影響を与える者だからだそうです」


「……影響を与えるから監視する……ふむ、面白い。実に興味深いな?」


「ええ、そうなんですが、もっと興味をそそることをイオーヌが申したのです」


 シェスターの言葉に、カルラがさも興味深げに笑った。


「ほう、それはそれは……言ってくれ。是非とも聞きたい」


「はい。実はガイウス君に影響を与える人物として他に、父君の名を上げていました」


「ふむ。当然だな」


 カルラはかなり不満顔で言った。


 するとシェスターがすかさず言ったのだった。


「興味深いのはここからです」


 カルラは軽く苦笑すると、シェスターに先を促した。


「そうか。では言ってくれ」


「はい。実は他に、もう一人いるというのです」


「もう一人か……それはガイウスの母親ではないのか?」


 シェスターは大きく首を横に振った。


「わたしもそう思いました。ですが違うのだそうです」


 シェスターの答えに、カルラが眉間に皺を寄せて考え込んだ。


「……他にガイウスに影響を与えそうな人物とな?……ああ、猫王エルか」


「いえ、それも違うのです。対象は人間であって、エル様やアスタロトたちは対象外なのだそうでして」


「ほう、では誰であろうか……ガイウス、お前自身はどうだ?」


 カルラに振られ、ガイウスもまた眉間に皺を寄せて考えた。


「……俺に影響ねえ……さあ、ぜんぜん思いつかないけど……」


 ガイウスが両手を広げて大仰に肩をすくめた。


 すると、それを見たカルラもまた肩をすくめるのであった。


「降参だ。まったくわからん。教えてくれ」


 シェスターは軽く笑みを浮かべ、答えた。


「実はわたしも誰かは判らないのです」


 するとカルラのこめかみに怒りマークが浮き上がった。


「おい、シェスター……」


 シェスターはカルラの怒りが爆発する前に、すかさず口を開いた。


「お待ちを。その名前は明かせないとイオーヌが言うのです」


「明かせない?何故だ?」


 カルラの問いに、シェスターが真剣な表情となって答えたのだった。


「世界が変革してしまうからだそうです」

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