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ちびっこ転生。パパがダメダメなので私、がんばりましゅ。  作者: 紫楼


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8/8

第8話 あさ


 目が覚めたら、お腹の横にアルノー、頭の横にピエールがいて、モフモフパラダイスだった。


「んにゅ……」

『起きたのか』

 もぞっと身じろぎをしたらアルノーがベロンと私の手を舐めた。いゃぁ、見事なチベスナ顔だなぁ。感情がわからないよ。

「ア゛ー、オキロ?オ、オーハヨ!!ゴザイマス!!ヴァー、オショクジデス!!ア゛ーィ」

 ピエールはおはようが言えたんだ、の感動の後に「ア゛ーィ」でズッコケたよ。


「アルノー、ピエール、おはよう」

「オーハヨッ!!」


 声が聞こえたからかルルカが入ってきて、私を抱き起してくれた。

「ルルカ、おはよう」

 ルルカはこくんと頷いて私を着替えさせようと服に手をかけた。

 そういえば、新しい寝間着に着替えさせてもらってたみたい。

 ……用意された服がヒラヒラだなぁ。森の中では邪魔じゃないかな。


「ルルカ、あっちのがいいでしゅ」

 私はパパに買ってもらった中では比較的ボリュームが少ないものを指差した。

 多分どれもこれもお高め……

 今度はお庭で泥遊びしてもいいくらいの服を買ってもらおう。ってこれでも好きにしていいって言いそうよね。


「ん、あいがとでしゅ」

 かぼちゃパンツとキュミソールっぽい下着を着てからふわっとしたワンピース。

 靴下に布のお靴であらかわいい。


 ……髪はまとめ方を知らないっぽい。これもいっしょに覚えていこうね。

 学習型ホムンクルス……早くルルカとおしゃべりもしたいな。


 髪はルルカに「こんなかんじでやりましゅ」ってお手本として簡単に梳かして見せた。


「パパはおきてましゅか?」

 ルルカは首をちょっと揺らして部屋を出て行った。


『起こしに行ったのではないか』

「え?」

「ア゛ーア゛ー、オショクジッッ」

 アルノーの予想とピエールの催促で焦った。

 アルノーは私に背中に乗れっていうのでおっかなびっくり乗ってみた。

 ……サイズ的には私より少し大きい程度なのでこわいよ。


 キッチンまで行こうと扉に手をかけたとき、ドカッと音がして「うわぁ」って声とともにパパが現れた。


 パパ……私が寝た後から朝まででまたばっちくなってる。何をしていたのかな。


「む、フィー起きていたのか。おはよう、私の宝物」

「パパ、きれいきれいしてくだしゃい」

 臭くはないけど、ちょっと嫌だよ。

「お、〈洗浄クリーン〉。フィーはきれい好きなんだな」

 パパが魔法で、私とアルノー、ピエール、ルルカを含めてお部屋ごと〈洗浄〉した。風がブワッとした気がするくらいで違和感はなかったけど、急にはやめてほしいかな。


「ア゛ーア゛ーア゛ー、ボボボー」

 ピエールが何か文句言いつつ、パパをつついた。

『……大雑把なことだな』

 アルノーは呆れた口調だけど、毛皮がふわっとしたのでうれしいらしい。


「パパ、あさごはん、でしゅよ」

 私は一人で厨房に立てないのでパパが手伝ってくれないと困る。

 ルルカだとまたレーション汁だよね。


「ん?朝も作るのか、朝くらいはこれで十分だろう」

 って、やっぱり棒状のレーションを棚から出してきた。

「ばかちんが!!」

 私はダンっと床を踏み鳴らした……つもりがテンって音にしかならなかったよ。


「ア゛ーア゛ア゛!!」

 ピエールがパパの手をつついて、アルノーが虚無顔のまま溜息をついた。

『……』


 どうやら、レーションはアルノーとピエールにも不人気なようだ。


「あさはいちにちのはじまりでしゅ。おいしいはだいじでしゅよ」

 寝坊した朝はゼリー飲料に頼っていた私だけど、朝ごはんはちゃんと食べないと仕事を頑張れないじゃないの。


「……何をしたらいい」

 パパはご飯を作る覚悟を決めて、私を踏み台に載せてくれた。


 あ、これ作ってくれたんだ!! 昨日はなかったよね。手すりとガード付きだ。


 ルルカとパパに指示しながら簡単にフレンチトーストを作った。お砂糖と蜂蜜は昨日買ってもらった。お高かったよ。ミルクはルルカがレーション汁作るのに使っているからいっぱいおいてあった……保管庫は〈保存〉の魔法がかかっているんだって。腐らないならいいけど。


 パン、幼児の顎に厳しいのでどうにかして食べやすくしないとなの。

 ……パンケーキを作れるようにしないと。もしくは柔らかいパンを焼けるようになりたいね。


『紙に説明を書けばいいのではないか?』

 アルノーが提案してくれたけど、(もしもし?三歳が文字と絵でレシピを書いたらおかしいでしょうが)って突っ込む羽目に。

『む、子供は文字を書かないのか』


「フィー、気を抜くと危ないよ」

 アルノーと話していて意識が散漫になっていたからかパパに頭を支えられた。

 

 フレンチトーストに果物を添えて、パパとアルノーには昨日の残りのスープも。

 パパのお膝で食べさせてもらう。一人で食べられるようになりたいね。


「ん、これは初めての食べ物だ」

 フレンチトーストはみんな気に入ってくれた。 

「もっといろいろ作れるようになりたいでしゅね」


 私のつぶやきに、パパはちょっと考えこんじゃった……

 



 


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