5、お金がありません。
5話です
ギルドの建物の前にいる
黒っぽいレンガで建てられた大きな二階建ての建物だった。
中にはいるためにドアを開けた。
中は色々な人がいてなかなか騒がしかったが、俺が入ってきた瞬間にこっちを向いて不思議な顔をしていた。
中は食事も出来るのであろう、何かを食べているものや酒を飲んでいるものもいた。
俺は気にすることなくギルドの受け付けに向かおうとしたら。
後ろから、かなりがたいのいいハゲた男が見下したような顔で声をかけてきた。
「おい、ここはオメーのような獣人のガキが来る所じゃねーよ、帰りな。」
とニヤニヤしながら言ってきた。
俺は一度顔を見てめんどくさと思って、無視して先に進もうとしたら。
「無視してんじゃねー!!!」
と後ろから殴られて、俺は横にぶっ飛んだ。
横の壁にぶつかるが不思議とあまり痛くはなかった。
周りはまたか、という雰囲気を出しながらもこっちをみている。
いやいやみてるなら助けろよ、いたいけな少女が襲われてるんだぞ。
「テメー、Cランクの俺様をなめやがって、一度教育しねーといけねーようだな。」
と、骨をならしながら近づいてきた。
俺はいきなり殴られて頭にきて殺してやろうかと思ったが、流石にまだ人を殺す勇気はない。
なので、バカでかい氷柱を想像しながら右手を上げた。
すると男の目の前に氷柱が床から天井につきあげた。
その瞬間一瞬ギルド内が静かになった。
「でか!!」
「あいつがやったのか?」
「なんだあれ!!」
ヒソヒソと声が聞こえる。
そして、俺が氷柱を消し、顔を見たら男が絶句していた。
よしこれなら、
「次は、当てるぞ、嫌なら消えろ。」
と俺が脅したら、何度も頷いて外に逃げていった。
相変わらずギルド内は静かだ。
まあ、こんな姿をしていたらなめられるのも当たり前か。
はーー、めんどくさいなんてテンプレなイベントだよ、と思いながらも新規登録の受け付けに向かった。
ギルドのおねーさんの顔がひきつっていたが気にしない。
「すみません、登録したいんですけど?」
「はい、登録ですね。
登録には銀貨1枚必要ですけど大丈夫ですか?」
え、金取るんですか、マジですか無一文ですよ僕は。
「す、すみませんお金持ってないです。」
「そうなんですか!う~んそれなら学校に行ってみては?ギルドカードが無いと依頼が受注できませんので。」
学校?学校あるの?お金ないけど行けるの?
「あれだけの魔法を持っているなら面接は通るはずですし、今の時期なら丁度応募しているはずですよ。
さらにお金もかかりませんし、何よりあなたは子供のようですので。」
う~ん確かにこの世界のことも知らないといけないしな、金が無いしほかに手が打てないしな。
冒険者になろうとして、なれないとか笑い話にもならねーな。
「その学校ってどこでやってるんですか?」
「ここからだと、北東に進んだオーシャン地方のアプテットって言う街にありますよ、でも海を渡らないといけないので船に乗らないと行けませんよ。」
「船はどこからでるんですか?」
「街の南の門から道なりに真っ直ぐ行くとリーフ街がありますのでそこから行けますよ。」
「わかりましたありがとうございます。」
俺はお礼を言ってギルドをあとにして南の門へと向かっていった。
魔物倒したらお金が落ちるのはゲームだけです。