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ありそうな未来  作者: kaitemita


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14/16

守る


村。

男は慣れない手つきで畑の手入れをしている。まだ、収穫までは時間がかかるようだ。

筋肉痛がひどくて身体を動かしにくいな、男はそう持っている。



同じ男だが、街の中、雑草を抜いて回っている。屋根の修理をしているもの達に声をかけられて手を振る。

悪いが、話す元気がないんだ。男はそう思っている。



今回のツアー客はかなり多い。

各住戸へ案内している男は、客からの質問に答えている。

水道、電気は各住戸にありますよ。

あ、ガスはここでは使えないです。

いや、昔はもちろんありましたが、、。

男はそんな話をしている。


やれやれ、やっと帰れる。

男は、同じようなほっとした顔をしている同僚達とともに、街へ向かうバスに乗り込む。


車窓からは廃線となった線路が見える。

この辺は朽ちるに任せているのか、草木に覆われている。

そのうち、線路は見えなくなるだろうな、男はそんなことを思っている。



街だ。ようやく帰って来れた。


人口減少、エネルギーの効率化、そうした理由でこの国の選択したものは、集住。

コンパクトな街を作り、他の地域は放棄した。

男に限らず、かなりの人々は放棄した地の維持という職業についている。

その時代を懐かしむ人たち向けのツアーは設けられているが、当初予定されていたと聞く帰還の時は果たして来るのだろうか、世代を重ねるにつれてそのことを望む人々は減ってきている。

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