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「みっ、みつはしくん!!!!!!」

おお、声出たよ私。階段上のからかってきたグループも、三橋君もびっくりしてるの伝わってくる。

「ちょっとこっち!!!!」

ぐいっと引っ張る。階段下から移動する。あのグループの、聞こえないとこまで。三橋君は、最初は目を白黒させてたけど、引っ張られながら、大笑いしている。


「はぁ~~~高田さんって、そんな大きな声出たんだねぇ。」

「や!咄嗟に!急に、…引っ張って、ご、ごめん」

どんどん声が元の小ささに戻っていく。やってしまった。


「いや、こっちがごめん。あいつら、俺が高田さんと付き合ったの僻んでるんだ。高田さん、おれらのアイドルだったから。」

ニヘラ、と笑う。アイドルなんて自分からいちばん遠い形容詞を言われても理解出来ない。

「あ、信じてないな。あいつらだって、さっきなんで高田さんが俺なんかと付き合えるんだ~って笑ってただろ?」

うそでしょ、で、でも男子はそうなのかな、いやだって、

「お、女の子たち、は…」

じわっと涙が滲む。

「女子は、わかんない。でも、俺のせいだよね、ごめんな。」

目元を指先で拭ってくれる。

「涙出てないのに、拭っても意味ないか。でもほんと、……逃げられなくて、良かった。」

最後は聞き取れなかったけど、心配の気持ちが嬉しい。


「今日から一緒に、帰りたいな。部活で遅いし、家も遠いんだけど、もしよかったら。いいかな、潤君。」


そう言うと、三橋君、いや、潤君は


「ほんと?!」って喜んで、名前を呼ばれたことに気づいて、一瞬で顔を赤く染めて「沙耶!」って、呼んでくれた。

「ありがとう、嬉しい、思った以上だ!」って、私の手を握って、くるくる回して、飛び跳ねて、喜んで……




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