ソラからの告白
気がつくと僕は先輩と花火を見た公園にいた
朝日が昇ってきていることもあり、辺りは徐々に明るくなってきた
周囲を見渡すが誰もいない
僕は一人朝日の照らす公園でぼーっと町を眺めていた
それから僕は何度も先輩に連絡を取ろうと試みたが返信が返ってくることはなかった
それからの夏休みはどんなことにも身が入らず家でダラダラと過ごす日々が続いた
数週間が過ぎ夏休みが終わり学校が始まった
学校はいつも通り賑やかな雰囲気であったが先輩だけいなかった
だが、そのことについて気にする人はいなく、先輩の存在が元からなかったようにも感じた
僕はそんな学校で一人空を眺めていると
「どしたん?夏休み明け初日なのにそんな暗い表情して」
幼馴染がそう話しかけてきた
「何でもない……」
僕がそう答えると幼馴染は何かを察したのか
「今日学校午前だけだからさ午後隣の県のまで行って遊びに行かない?」
そう元気に話しかけてきた
その言葉に僕は頷きながら
「いいよ、行こう」
そう答えた
学校が終わり僕は幼馴染と隣の県へと遊びに行った
「午前だけだったとはいえ学校があると疲れるよな……」
「そうだね、どこかでゆっくりする?」
「ゲーセンでいいんじゃね、涼しし」
そうして僕たちはゲームセンターへと向かった
ゲームセンターで僕たちはクレーンゲームやメダルゲームなど様々なゲームを楽しんだ
「……クレーンゲームってむずすぎない?」
「難しいけど、それにしても下手じゃない?」
幼馴染はクレーンゲームのフィギュアをとるのにまさかの1万円をつぎ込んでいた
それを見ていた店員さんに同情され、フィギュアをもらっていた
「フィギュアもらえてよかったね」
「あと一回やっていたら絶対取れたのに……」
「無理でしょ、壊滅的に下手だったよ」
そんな会話をしながら僕たちはゲームセンターを後にした
ゲームセンターを出ると日が沈みかけていた
「もうこんな時間か、ご飯食べてから帰る?」
幼馴染がそう話しかけてきた
「いいね、だったら行きたいお店あるんだけどいい?」
「いいけどどんな店?」
「和食のお店なんだけど大丈夫?」
「和食かー、おっけ行こー」
そうして僕たちは夜ご飯を食べるために店へと向かった
向かったお店はもちろん先輩に連れて行ってもらった和食のお店だ
「着いたよ」
「こんな路地裏に和食の店あったんだ」
「ここの和食まじでおいしいよ」
そう話しながら僕たちは店へと入った
「結構雰囲気ある店やね、おすすめのメニューとかある?」
「ちょっと量多いかもだけど天ぷら御膳がおすすめかな」
「だったら俺も同じのにしよっかな」
僕たちは天ぷら御膳を注文して料理が来るのを待ってた
少し時間たち料理が届いた
届いた料理を見た親友が
「これ少し多すぎない?」
そう呟いた
「多いけどどれもめちゃおいしいよ」
そうして僕たちは天ぷら御膳を食べ進めた
「量多かったけどおいしかったから全部食べれた」
「ここの天ぷら御膳マジでおいしいよね」
「そうやね、また行こ」
その言葉に僕は大きくうなずいた
夜ご飯を食べ終わって店を出ると日は完全に落ちていた
「それじゃ、また明日学校で」
そう言い僕は幼馴染と別れた
一人になった僕はとある場所へと向かった
山道をしばらく進んでいるととある場所へとたどり着いた
この場所こそ先輩と最後に来た草原だ
この草原は前に来た時と変わらず夏の終わりでも蛍が飛び交い幻想的な雰囲気を醸し出していた
僕はそんな草原の真ん中でふと夜空を見上げた
夜空にはとても美しい星空が見えた
「……綺麗だな」
そう呟いてぼーっと夜空を眺めていた
しばらく眺めていると一つの流れ星が夜空を横切った
僕はその流れ星に
⦅もう一度先輩と会いたい⦆
そうお願い事をした
だがそんな願いは叶うことはなく、その願いは夜空へと消えていった
僕がこの草原をあとにしようとしたその時
「悠君!」
そう背後から声が聞こえた
僕はその声を聴いたとたん涙がこみ上げできた
僕が一番好きな声、一番聞きたかった声、もう二度と聞くことがないと思っていた声、そんな声が僕の背後から聞こえた
僕が振り返るとそこには僕が恋した先輩がそこに立っていた
「先輩っ……!」
僕はそう言い先輩の方へと近づいた
「月の技術で年に一度くらいなら会いにこれるようになったんだよね」
「そうだったんですね!月ってすごいんですね!」
「そうだね、地球での一日が月での十年ほどだからその分技術の発達が早いんだよね」
「すごいですね……」
その言葉を聞いたとき僕は少し先輩の年齢について疑問を持った
「悠君!今変なこと考えなかった?」
「考えてないですよ!」
僕は全力で首を横に振りながら答えた
「ならいいけど、おっともう行かなきゃ……」
「もう行っちゃうんですか?」
「そうだね、行かなきゃ怒られちゃうし」
「また会えますか?」
「会えるよ!だから待っててね!」
「はい!ずっと待ってますから!」
「ごめんね……それじゃあ、バイバイ!」
そう先輩が言うと眩い光が先輩を包んだ……
気がつくと僕は見知らぬ草原にいた
ここは蛍が飛び交う草原、とても美しい場所だった
携帯を見ると時刻は23時を指していた
家族からも心配の連絡が来ていた
家族に連絡を返し僕は帰路へとついた
ふと夜空を見上げると満月がとても美しく輝いていた
不思議とその満月は僕に微笑みかけている、そんな気がした
なにか大事なことを忘れている、そんなことを思ったがそれが何かはわからなかった……
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誰もいない草原を私は月から眺めていた
「悠君好きだよ、私は君のこと一生愛してる」
私はそう一人草原に向かって話しかけた
この言葉はもちろん彼には聞こえない、おそらく彼は私のことを忘れているだろうだけど私はずっと彼 のことを覚えている
私はずっと彼のことを愛している
これは月にいる私があなたに贈る愛の言葉
ソラの上からあなたに贈る告白の言葉
けどもう私は彼に会うことができない
だから私は彼への永遠の愛と共に最後にもう一度
「愛してる!さよなら……」




