表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/88

祖は欣幸を得るか?(4)


 ふわりと。


 翡翠色の髪を踊らせた青い衣の人物がミルヒとフォーゲルの後方へ、華麗に着地をした。


 振り返ったミルヒも、

 その場にいた全員も思わず目を疑った。


 そこにはフォーゲルと全く瓜二つの女が立っていたのだ。


 性別が女と分かるのはその甘ったるい声と、括れた色気のある身体だったからである。



《任地へ向かう道中で、兄弟がる気配を感じたのじゃ。……おやおや、懐かしい》


 そう微笑んで、女はフォーゲルを見た。彼は不思議そうな顔をして女を見返す。


「オ前ハ、何者ダ?」



《アア、兄様よ。嘆き悲しや。いもうとを忘れたのかぇ?》


「マサカ。第三番サード、ナノカ?」


 女はそれを聞いて再び高笑いを上げた。


《人は妾を魔体-第三番サードと呼ぶ。そしてリーニエは殺戮の女神よ》


 女、リーニエは麗しいその体を大きな熊の様な手で撫でた。ペロリと舌をだして厚い唇をなぞる。


《女神の姿貌を見た不埒な輩は消さねばならぬ。そういう訳で、兄弟以外は皆殺しよ!》


 微笑みを絶やさずに彼女はそう言い切った。溢れんばかりの殺気が辺りを埋め尽くす。


 しかし、飛び出したのは女神では無かった。クラウンがその恐ろしいまでの相貌で彼女に向かって行ったのだ。


「――貴様が、妻の仇ッ!」


 叫んでクラウンは短刀を投げつけた。しかしそれは見えない何かで弾かれる。


 リーニエは涼しい顔でただ笑っている。それでもクラウンは諦めなかった。


 何度も短刀を投げ、ついにはその側まで迫る。


「――死ねええええ!!」


 リーニエに飛びかかったクラウンが刃を掲げた。その刹那、彼女の姿が完全に消失する。


「どこだッ、どこにいる!?」


 クラウンが標的を見失って、狼狽えた声を上げた。


 次に彼女が姿を現したのはクラウンの真後ろだった。そのまま腕を振り、その大きな手で彼の喉をいとも簡単に掴み上げた。


《残念じゃったのぅ。逝くのは汝ぞ》


 その時、ノヴァが動いた。トロイアの表情だけで命令を読みとり、リーニエの後ろへ瞬時に移動する。その釜が光を反射して鋭く光った。


「お姉さん、バイバイ~」


 しかし、彼女の方ははすぐに体制を変えると、クラウンを掴んでいない方の手を上げ、ノヴァの脳天めがけて振りかざした。


 少年はその凄まじい反射スピードに驚いた。その攻撃を避けようと仰け反るが、リーニエは腕を今度は真横へと振りはらう。


 その腕はノヴァの腹部に命中する。受け身も取れなかった彼は飛ばされ大木に衝突した。



 その衝撃で大木が上下二つに折れて、少年の頭上へと落下。粉塵が辺りを覆い尽くし、枝や葉が踊り舞う。



 ↓には


 キャラクターの挿絵やイラストを挿入しています


 戻られる方はお手数ですが ↑ の次へ【次のページ】まで


 お戻りくだされば 幸いです。↑



   挿絵(By みてみん)


 ©️ヴァルキリァ/挿絵イラスト画像 2015.


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ