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優秀な妹と婚約したら全て上手くいくのではなかったのですか?  作者: 木山楽斗


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54/75

54.安全なのは

「イルティナ嬢のことは、騎士団が護衛しよう」


 私が狙われているという事実を受けて、チャルア殿下はそのような言葉を口にした。

 こういった時に警護に臨むのも、騎士団の仕事の一つではある。民間のボディガードなどを雇ってもいいのだが、それならお言葉に甘えるのもいいかもしれない。


「騎士団の護衛なんて、信用できませんね。ヘレーナ嬢にまんまとしてやられた訳ですから」

「手厳しいな……」


 そんなチャルア殿下の言葉を、エルメラは強く否定した。

 彼女は、チャルア殿下を睨みつけている。その視線は鋭い。なんというか、かなりご立腹なようだ。

 それはきっと、私のことを心配してくれているからだろう。私としては、嬉しい限りだ。チャルア殿下からしたら、たまったものではないと思うが。


「お姉様の護衛は、私が行いますから、騎士団の手出しは無用です。私の傍以上に安全な場所なんて、この世にありませんからね」

「まあ、それはそうなのだろうが……」

「騎士団はヘレーナ嬢を探してください。私が以前開発した探索魔法は、騎士団でも運用されているはずです。あれを使えば、見つけるのにそう時間はかからないでしょう」

「よしわかった。それなら騎士団は捜索にあたるとしよう」


 チャルア殿下は、諦めたように手を上げていた。

 エルメラには敵わない。それを体で表しているかのようだ。

 ただ実際の所、エルメラの言っていることは正しい。騎士団がいくら集まっても、きっとエルメラには及ばないだろう。


「ヘレーナ嬢を見つけたら、私に報告してください。彼女はそれなりの使い手であるようですから、私が直々に対処してあげます」

「エルメラ嬢がわざわざ出張らなければならないものなのか?」

「ええ、彼女は私の千分の一くらいの才能を有していると思いますから。騎士団では、中々に手こずると思います。もちろん勝てはするでしょうが、あまり時間をかけられるとこちらは困ります。不安の種はできるだけ早く取り除いておきたいですからね」


 騎士団がエルメラ以外の個人に負けるなんてことは、まずあり得ない。基本的に人数というのは正義だ。エルメラくらいでなければ、それは覆せないだろう。

 ただそれでも、ヘレーナ嬢が逃げ続ける選択をすれば、追い詰めるまでに時間がかかる。その間、私やエルメラは安心できない。それを考慮して、エルメラは提案しているのだろう。


「……さてと、ドルギア殿下、あなたにも来てもらいます」

「僕、ですか? えっと、どこに?」

「アーガント伯爵家に、です。ヘレーナ嬢はあなたのことも狙ってくるかもしれませんからね。お姉様と一緒に、私が守ります」

「なるほど……」

「ドルギア殿下が……」


 エルメラの言葉に、私とドルギア殿下は顔を見合わせた。

 ドルギア殿下と生活をともにする。その事実に、私は不謹慎ながらも心を躍らせるのだった。

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