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盗人の正体

遺跡に潜る。


地下1階何もいない。


「やはり誰かが入り既に突破したようですね。」


「そういえば遺跡によっているモンスターってのは違うのか?」


「いえ、基本的には同じと聞いていますが。」


となると1階はダイアウルフがいたことになる。


騎士職なら苦戦する相手ではないらしいし・・・というか農業職の俺でも銃を使わずに倒せたし、だれでも突破可能か。




地下2階。


やっぱりいない。


あの猪みたいな・・・何だっけ?


「エンテロドンですね。」


怖かったので頭を銃で撃ったが、騎士職なら勝てるモンスターだそうだ。




地下3階はエラスモテリウム。


矢の素材。


角の生えた馬。


ぶっちゃけユニコーン。


前の遺跡では早さが厄介だが角で差すためまっすぐ走ってくるので脚をボウガンで止めたらジャンヌが首を斬った。


因みにここには出てこない。


「次行こ。」




地下4階。


豹だったと思う。


「シンバクブアです。」


・・・とにかく早いが早いだけなので閃光弾キャンセル銃弾ドカンのコンボだったと思う。


嘘。キャンセルはしてない。




地下5階。


また何もいない。


「エステンメノスクスです。」


先に言われた。


犀の化け物。


動きは鈍重なので一発ドカンで終了でした。




地下6階。


クマちゃん。


「まあ、確かにモンスターの名前が重要かといわれたら、そうとはいいませんが。」


呆れるの止めてくれないかなジャンヌ。


確かに前に一度撃ちましたけど。


あんな長い名前覚えてるわけないじゃん。


ちな、やっぱりいない。




脚がいい加減しんどい地下7階。


「シッ。」


指で静かにの合図を送る我等が隊長レメクさんに従い声を潜ませる。


何かエージェントの気分だ。


信号弾を顔の横に構えつつ、促されるまま階層入り口の影に隠れてのぞき込むと11人の人達が虫みたいなモンスターと戦っている。


「アースロプレウラ・・・。」


呟きをありがとうレメクさん。


ランドベルの七怪獣と呼ばれる結構ヤバ目のモンスター。


前進を装甲で多う超でかいムカデ。


8と9もこの七怪獣の内2体が出てくる。


が、今それ以上に重要なのは戦っている人がいる点。


「何をしている!!団長達の手を煩わせる気か!!?」


よく見ると戦っているのは9人で2人は手を組んでみている。


一人は幅広の長い剣を背中に背負ったゴツい男の人。


一人は曲がった剣を腰に吊るした褐色肌の女の人。


顔もスタイルもジャンヌに負けてな・・・ゴホン。


元の世界の武器に例えるならグレートソードとククリって感じ。


鞘に入れてるから刀か剣かは知らんけどね。


どっちも白金色。


ということは・・・聖剣士が2名?


ミカエスト王国の聖剣士じゃないよね・・・。


つまりは・・・。


「サウスラファの聖騎士ローランとベルナデッタ・・・何故彼等が・・・。」


レメクさんは声潜ませつつ考え込んでるが最初に答えを言ってたと思う。


何故って・・・盗人ちゃうの?


そうこう考えているとベルナデッタとかいう女の人が動いた。


「そろそろ、・・・よいだろう。」


「ですが・・・。」


「アストルフォ殿。ドラゴン戦の為に我等を温存しようとするその策を否定はしないが、時間がかかりすぎだ。」


「それは・・・。」


「本来我等がここに在るそれ自体が許されぬ事。今のミカエストなればあり得ぬが、万が一にも誰かがここに向ってくれば、我が国はわざわざ王国につけいる隙を見せることになるのだ。」


「・・・仰る通りです。我等が力不足、お詫び致します。」


「よいと言った。」


そう言ってククリを抜き放つベルナデッタさん。


橙色の光が横一閃。


ムカデを逆薙に切り落とした。


やっぱり早い聖剣士、やっぱり強い聖剣士。


・・・て言いたいが、見慣れただけだろうか。


ジャンヌみたいにブレて残像が見えるようなスピードではなかったかな。


本気出してないだけかもしれんけど。


「さすが。」


「ご機嫌取りはいい。早く行って聖剣を手に入れるぞ。」


「承知。皆行くぞ!!」


強く頷き兵達は階段に向って行くが、


「待てい!!」


そうは行かんよね。


隠れていた身をさらけ出し、堂々と構える我等が偉い人レメクさん。


レメクさんを守る様に私兵達も並ぶ。


後ろに控える俺とジャンヌ。


対するあっちも似た感じ。


身構え、そして気付いたようだ。


「聖剣クレッセント・・・馬鹿な。貴公らミカエストの者か!?」


アストルフォと呼ばれた男がヒステリックに声を上げた。


「当然。この遺跡は我が王国が所持の権を有する第四の聖剣サザンクロスの眠る祠。我等がミカエスト王国に属する事など言わずとも分かろう。」


「くっ・・・。」


「して、そちらの2人はサウスラファ皇国聖剣士ローラン殿とベルナデッタ殿とお見受けしたが。」


「人違いだ。」


「苦しい嘘を・・・。高名なる貴方方の噂はこちらでも聞き及んでおる。サウスラファ皇国尊皇直轄騎士団にして皇国最強のモンスター討伐団クルセイダー。聖なる大剣ソロモンズシールのローラン団長。そして聖獣の爪ベルナデッタ副団長。」


「・・・ぐっ。」


「改めて問おう。何故この場所にいる?・・・よもや我が国の聖剣を盗りに来た、などというわけではあるまいな。」


「ち・・・違う・・・我等はただ。」


「違う?では何だ!?」


「我等は貴公らが聖剣を無駄に眠らせているのを憂いただけだ。一人の聖剣士を守る為、二振りの聖剣を失った愚かな貴様らの代わりに有効に活用してやろうとな!!」


「我等が国家のあり方に口を出す気か!?その意味は分かっていような!?」


「ぐっ!?」


「それに、見ての通り失った聖剣は既に一振り我が国に帰した。そしてこれから、もう一振りが我が手元に帰る。この遺跡の奥でな。」


「そ、そうは行かぬ。この聖剣は我が国にこそ必要なのだ!!」


「何を戯言を。」


何だろう現行犯が捕まった直後警察に逆ギレしながら自己正当化を頑張ってるこの感じ。


格好とか見るに貴族っぽいが・・・そんなの関係なくただ見苦しい。


「もうよい、アストルフォ。」


向こうもそう思ったのか逆ギレ男の肩にゴツい聖剣士が手を置く。


「見られた以上、生かしては帰せんのだ。」


背中の鞘から抜かれる聖剣。


「気は進まぬが仕方在るまい。」


褐色美人も剣を抜いた。


他の兵士も武器に手をかけ臨戦態勢だ。


「貴様ら・・・正気か!?」


「この一件が表に出れば、我等が尊皇は、いや我等が皇国は、代を越えて尚消えぬ汚名と負責を背負うことになる。それだけはさせるわけにはいかぬ。」


「故に我等を殺害し証拠も消そうというか!?」


「然り。」


愛国心って怖いね。


人に寄るか・・・まあ、それはともかく。


聖剣なしの聖剣士を合わせれば聖剣士兵力は2対3で不利。


しかも一人月のものでダウン気味。


つか身体強化がチートすぎなんだよね。


ゲームなら補正ものだ。


なので、近代文明を遠慮なく使おうと思います。


ゴーグルかけて閃光照明弾をサウスラファチームの中央足下向けてチュドン。


「ぐあッ!?」


「何だ!?」


「チィッ!?」


からのボウガン2丁による12連射。


聖剣士の四肢✕3人=12。


丁度で良かった。


「がぁっ!?」


「ぐおッ!?」


「きゃぁあああっ!!」


身体強化は防御力も上がるらしいけど、鎧の隙間をモンスターの角で刺されれば効くでしょ。


後は・・・あ、何も言わずに撃ったから味方の方々も目を押さえてらっしゃる。


察したジャンヌが自分とレメクさんの目は隠したようだ。


グッジョブ。


「これが噂のドラゴンスレイヤーの未知の力か・・・。」


「驚いてないで、あちらの兵何とかする方向で。」


一応ボウガンとフレアガンにリロードしつつ、レメクさんに指示する。


頷くレメクさんは動けない聖騎士3人を尻目に、目を押さえ、或いは慌てふためくサウスラファの兵氏達を容赦なく延髄強打で昏倒させていく。


あれ、漫画じゃ気絶だけですむけど、実際相当危ないって聞いたよ?


まあ、殺すより全然良心的だけどね。


「こ、このような事が・・・だが・・・。」


ゾンビみたいにローランサンが立ち上がって来ようとしたので、もうワンセット12連射。


他の2人も一応ね。


飛び火みたいになってるけど。


「僧侶や薬剤師がいては面倒だ。視界が落ち着き次第、兵共を運び出せ!!」


レメクさんの声に連れてきた私兵団が昏倒させた兵達を運び出す。


ここ地下7階だよ?


地獄過ぎでしょ。


「これ如きで地獄とは・・・最近甘やかしすぎたでしょうか・・・まだ鍛え直さねば。」


あ、ヤブヘビだった。

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