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アルカディアス王国史〜ローゼンベルク家の真実〜  作者: 真紅愛


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第四章:和合と断罪——失われた絆の奪還

この章に記すのは、復讐の勝利ではない。

歪められた理が、正しく元の座へ戻ったという事実である。


北は長く、呪いと偏見により「不毛の地」として扱われた。

だがその実態は、守護のために力を担わされた一族が、代々その重みに耐え続けた歴史であった。


そして今代に至り、辺境は再び、精霊と人の境が薄い土地へと還った。

その兆しは、断罪よりも前に、すでに世界は動いていた。


---


1. 循環の導線――井戸と地底湖、そして領地の再生


当主の魔力は、抑え込むほど危うくなる性質を持つ。

それは「力が過ぎる」ことよりも、還る道を失うことにより、より深く歪む。


無色の聖女がもたらしたのは、単なる沈静ではない。

暴走の停止ではなく、循環の回復であった。


精霊たちは当初より、言葉と導きとして示した。


魔力は水を嫌う。

だが同時に、清められた水脈は、余剰を受け取り、流し、還す。


その理に従い、当主の力は井戸へ導かれ、地底湖へと至り、領地へ巡った。


井戸の水は澄み、草木は息を吹き返し、領民は変化を体感した。

恐れられていた力は、再び“恵み”として現れた。



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