聖獣マーベル
左手首が熱い。
そう思ったとき
「リシェル大きな被害が出る。」
「天空から巨大な魔物がくるよ。」
「場所はキルフィス。」
妖精達がパッとブレスレットから浮かび上がった。
「神木まできて。」
「待ってるよ。」
キルフィス…。
マリアとフィリップ様がいる。
「アレク様。」
私はアレク様の顔を見るとアレク様も頷いた。
私達は急いで王城の大神殿の奥のご神木の前にきた。
そこには国王陛下、皇后陛下、リラ様もいた。
アレク様に説明を任せ、私はご神木に触れる。
なにこれ…
渦巻く暗闇。
そして巨大な力。
その中に…。
呑み込まれそうになるマリア…。
だめ!?
そう思った瞬間、眩い光に包まれた。
私はマリアを暗闇に呑み込まれないように必死に腕を掴む。
だめ!
マリア!
マリアの目は虚ろで何も映してない。
これが本物なのかもわからない。
でも…。
この闇に呑み込まれてはだめ!
「マリア!目を覚して!」
その瞬間、虹色の光が力強く光った。
目を開けると…
真っ暗闇。
マリアは?
たぶん戻れたんだね…。
ブレスレットに纏わり付く黒いもや。
私は浄化を祈るとパッとあたり一面キラキラ光った。
私はマリアの代わりに闇にのまれたのかもしれない。
これじゃあ何もわかんないなぁ。
あまり力を使いすぎるのもなぁ。
火の力は得意じゃないけど…。
私の手のひらの上に炎が浮かび上がるとあたり一面を照らしてくれた。
なんか前より大きな炎が出た気がする。
嬉しくなったけど今はそんな場合じゃない。
出口を探さなきゃ。
そう思って灯りを頼りに歩き出したんだけど、何もないただの暗闇だった。
妖精達が言ってた大きな力はこれだったのかな?
確かに力は感じる。
そういえばさっき浄化を使った場所だけいまだにキラキラ光ってる。
闇には聖属性だよね…。
たぶん…。
どうにかしてここから出ないとだし、試してみようかな。
「この闇を全て取り払う浄化の力をお与えください。」
私は強く祈る。
魔力が一気に吸い上げられるような感覚になると今までにないほどに光り輝いた。
力が抜けてその場に座り込んだ。
周りの闇は取り払われキラキラとあたり一面光っている。
「助かった。闇に取り込まれるところだった。」
私の目の前にキラキラと光る白いきれいな聖獣が現れた。
「聖獣マーベル…。伝説の聖獣。」
私の言葉に頷くと
「我聖獣マーベル。この時より聖女リシェルを護る盾となる。」
そう言ったと思うと私のブレスレットの中に吸い込まれていく。
白いキラキラ光る石が私のブレスレットにはめこまれていた。
何が起きたのかわからずに呆然としてると。
どこからか聖獣マーベルの声が聞こえて
『このまままっすぐ進め。そうするとこの闇の元凶にたどり着く。』
闇の元凶。
浄化した場所がまた闇にのまれそうになっている。
急がないと…。
立ち上がって真っ直ぐに進んでいったんだ。




