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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第七十二話







 アフリカのイギリス軍とドイツ、イタリア軍の戦闘はドイツ、イタリア軍に軍配が上がった。


 インド洋のイギリス軍の輸送路は第二機動艦隊+伊号潜水艦隊によってズタズタに引き裂かれ、イギリス軍は弾薬、燃料不足になり、そこをロンメルに狙われたのだ。


 多くのイギリス軍兵士は捕虜となり、燃料と弾薬不足の巡航戦車や戦闘機をドイツ、イタリア軍は大量に捕獲した。


 エジプトのアレクサンドリアで大破していたクイーン・エリザベスも捕獲された。


 ヒトラーは北アフリカ陥落の報告に喜んだ。


 英雄のロンメルは対ソ戦に行く事になった。


 イギリスは北アフリカの陥落でインドが孤立する事になり、オーストラリアも西からの補給してもらうのが不可能になった。


「ヒトラーの世界征服の野望はまた一歩前進したわけやな………」


 三笠は通信紙を破いてごみ箱に捨てた。









―――サンディエゴ軍港―――


「キヒヒヒ。こんな沢山のオモチャをくれるとはニミッツも気前がいいぜッ!!」


 アメリカのサンディエゴ軍港でブルの異名を持つハルゼー中将はエセックス級空母の一番艦エセックスの艦橋でそう叫んだ。


「カーニーもそう思うだろう?」


 ハルゼー中将は傍らにいたカーニー参謀長に言う。


「はい。長官がチルドレンのようにはしゃいでいます」


「上手いジョークを言うもんだなカーニー君?」


 ハルゼー中将がニヤリと笑う。


 アメリカの工業はもはやチートだった。


 新型のエセックス級空母はそのチート………工業力を生かして既に十二隻が竣工して訓練に入っていた。


 また、インディペンデンス級中型空母やカサブランカ級護衛空母が続々と竣工している。


「カーニー、早くジャップのフジヤマに爆弾を落としてやろうじゃないか」


「そうですな」


 ハルゼー中将の言葉にカーニー参謀長が苦笑する。


「カーニー、機動部隊は何時に動ける?」


「五月まではとてもとても………」


 カーニー参謀長は左右に首を振る。


「ちぃ、スプルーアンスの機動部隊と同時に動かないといけないんだがな。そこはまたボス(ニミッツ)と相談するか」


 ハルゼー中将はそう言いながら着艦態勢に入ったF6Fヘルキャットを見た。


「それに西海岸周辺にジャップのサブマリンも出現しています」


「そんな物は対潜戦闘で片付ければいいんだよッ!!」


 ハルゼー中将の雷がカーニー参謀長に落ちた。


「いいかカーニー?例えジャップのサブマリンに何隻と輸送船が沈められても我がアメリカはその十倍も船を建造出来るんだ。ジャップの輸送船より何倍もだ」


 ハルゼー中将はそう言って葉巻に火を付けた。


「いいかカーニー。一日でも早く訓練を終わらせろッ!!キルジャップキルジャップキルジャップだッ!!」


 ハルゼー中将はカーニー参謀長にそう言った。







―――ホワイトハウス―――


「プレジデント。太平洋戦線の反撃は五月からとなります」


 海軍長官のキングはルーズベルトに報告する。


「そうか。これでイエローモンキーを沈静させる事が出来る」


 ルーズベルトは嬉しそうに言う。


「それで大西洋の方はどうかね?」


「は、相変わらずUボートの攻撃が激しいですが、今のところは返り討ちにして輸送路は無事です」


「そうか。北アフリカが陥落したのは予想外だった」


「はい。ジャップの兵器提供がドイツ、イタリア軍の進撃を後押しをしました」


「おのれトージョーめッ!!」


 ルーズベルトはダァンと机を叩いた。


「オーストラリアはどうなっている?」


「正直に言いますと切迫しています。ジャップのサブマリンによる通商破壊作戦でオーストラリアに向かう輸送船が叩かれている状況です」


「………頭が痛い話だ」


 ルーズベルトは頭を押さえるように言う。


「兎も角、太平洋戦線の反攻準備を急がせろ」


「分かりました」


 ルーズベルトの言葉にキングは頷いた。











御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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