第七十三話
今回は戦車開発部が暴走をしています(笑)
―――三月二十日、東富士演習場―――
「………凄かったなぁ霧島少佐」
「あぁ………アイツらは凄かったよ姫神中佐」
姫神と霧島少佐の二人は東富士演習場を訪れていた。
富士総合火力演習でも有名な演習場は新型戦車の演習場となっていた。
演習場付近には戦車開発部の施設があり、そこで新型戦車の開発が行われていた。
「まさか俺がチハたんの画像を見せただけでああなるとはな………」
三笠は突然にしてこの世界にやってきたが、三笠の荷物は本やらゲームやらが沢山入っていた。
ゲームとケータイは充電器もあるのでコンセントがあれば充電して使用が出来るのだ。
そんな時、三笠は戦車開発部の奴等に『萌え○え二次大戦』のキャラであるチハを見せたら、戦車開発部の連中にウケた。
開発部の連中は何かに取りつかれる感じで新型戦車の開発を急がさせていたのだ。
なお、奴等の口癖は『一にチハたん二にチハたん。三、四が無くて五にアハトアハトッ!!』と所謂『チハたん病』(三笠命名)に掛かっていたのだ。(笑)
「あの連中、そのうち送られたティーガーも魔改造しそうで非常に恐いんやけど………」
「現実になりそうだな」
二人は溜め息を吐きつつ、演習場を後にした。
空母による輸送作戦は効果は抜群であり、内地の燃料は充分に貯まってきた。
海軍が計画していた戦時標準船も続々と竣工して乗組員の編制が完了次第、南方へ向かっていた。
これの報告を受けた豊田長官はオーストラリアを降伏に追い込むために第一、第二機動艦隊によるシドニー、キャンベラ、メルボルンの三都市空襲を立案したのである。
「ですが豊田長官。アメリカの西海岸には新型エセックス級空母が多数竣工して訓練をしています。トラックには第一機動艦隊がいますが………」
宇垣参謀長が反対する。
「それは分かっている。しかし、オーストラリアを降伏すればニューカレドニアにいる第一航空艦隊をトラック方面に向かわせる事が出来るのだ」
「しかし、二個機動艦隊がオーストラリアに向かえばトラック方面の守備は………」
「それはセイロンにいる第三機動艦隊で間に合わせる」
「だ、第三機動艦隊ですかッ!?」
豊田長官の言葉に宇垣参謀長が驚いた。
「インド洋は既に潜水艦隊が暴れているし、アフリカはドイツとイタリアに占領されている。何時までも空母をセイロンに置いておくべきではない」
豊田長官はそう言って立ち上がる。
「それに、陸軍に貸しをしておくのも嫌だからな。オーストラリア攻略は言わば陸軍のプレゼントだな」
「………陸軍兵の海軍の移動ですか?」
「そうだ」
陸軍は海軍の協力して陸軍にいる人員の中で海軍へ移動を志願したい者を海軍に渡していた。
更に海軍は統治下にある台湾にも海軍志願を募集していたりする。
「艦艇が増えるのは艦政本部長をしていた俺にとっては嬉しい事だが、乗組員が不足するのはな………」
「そうですなぁ。対空兵器の給弾も出来るだけ自動化に取り組んでいますからな」
43年の秋頃から竣工する大鳳型空母一番艦の大鳳の高角砲は全て自動給弾装置が付けられている。
「改装した艦艇から故障の報告は今のところはありません。ドイツの工作精密機械が役に立っています」
「そのおかげで、雲龍型空母も秋頃から竣工するからな」
傑作空母である飛龍の設計図を流用した中型高速空母雲龍型は搭載機六三機(常用五七機、補用九機)で、同型艦は八隻が建造中で、更に八隻が建造計画がされている。
また、横須賀では大和型戦艦の三番艦だった信濃が空母への改装を急がせている。
なお、大鳳(二番艦天鳳)と信濃はアングルド・デッキである。
「兎に角、参謀長は軍令部と協議してくれ。急がないと米新型機動部隊がオーストラリアに殺到する事になる」
「分かりました。今から軍令部と協議しましょう」
宇垣参謀長は豊田長官に敬礼をした。
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