2.番外編 某国の某国
①昨年の4月半ば
原料を仕入れている大手商社と、販売の商談終了。
普段は買ってばかりですが、今回はこちらから商品を売る契約です。
商談したのは、例の切符なくした営業マン。
国内取引だし、小さい取引だったので製造部の自分が引き継いだ。
私は、何処の箇所でも中途半端にこなすという能力を持つ男だ。この程度、問題無い。
②昨年の8月初旬
正式発注来る。
納品予定日は年末。
相手先提出の企画書に沿ったサンプルをアップ。
③昨年の9月頭
包装と最終の付加加工のサンプルに対するジャッジを残して、本体を先に生産。
理由は、今始めないと12月末納品に間に合わないから。
仕入れ先、原料部からの依頼。業界では堅実で有名な一部上場企業。先行生産に問題は無い。
③昨年の11月後半。
今になって、最終の付加加工に変更の申し出。
物理的に、サンプルで出した物以外は出来ないと解答するも、要領の得ない返事。
包装に関して、まだ解答が無い。ちょっと雲行き怪しいか?
④昨年の12月頭
最終回答が無いと12月末の納期に間に合わないことを強く申し入れる。
得意先より、販売先(店)よりの回答が遅れていることを詫びと共に連絡入る。
取引先との信頼関係もあるので、前向きに検討を約束。
仕入れ計画と販売計画に齟齬がでたので、社内会議のテーブルにのせる。
⑤昨年の12月後半
得意先より、納期が3月末になると解答が入る。
最終の付加加工について変更が入る。弊社保有の機械で出来ない加工へ変更される。
引き取られないとヤバイし、得意先の担当者も人事的にヤバイ事になるので、加工できる工場を探す。
⑥今年の1月初旬
協力工場の伝手で、加工可能な新工場を探し当てる。
契約内容に違いが出ているので、得意先に現状の説明を要請。
>>>最終販売先が、某国……もとい、某大陸にピョコンと出ている半島の南側の国と判明!!!! <<<
⑦今年の1月半ば。
さらに仕様変更の申し出。ゴールが動き回る!! 実感!!!
さらにさらに値下げ要求される!
「キャンセルされるとお宅もこまるでしょ?」とヌカス次第。(日本人の商社マンが)
あの国は、100の値段で販売を決めておきながら、納品直前に120へ値上げする作戦を常時使う国。
こちらが100で仕入れた商品を150で販売すると踏んで、120までならギリギリ利益が出ることを知った上での常套手段!
対抗手段として、契約内容の不当な変更を理由に、受注をキャンセル。
(キャンセルされると本当は困る。これは商社の担当者の性格を読んだブラフ)
慌てた商社担当は、元の単価で了承する。
ほっと胸をなで下ろす。
⑧いまココ!
某半島南国の大統領更迭。次期候補者、反日最右翼!!
今だ最終包装使用きまらず!




