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某国出張報告書  作者: モコ田モコ助
第4章 翌年の2015年編(めんどくさいので以後まとめて)
14/43

14年2月:工場長とagain

 

 年も改まって2月。

 今回の行程は――、


 1日目、KIXから南京入り。南京で商談の後、南京泊。

 2日目、車でズーチーへ移動。ホテルでT氏と合流。その日は移動でお終い。

 3日目、紹介された工場を見学。その日はズーチー泊。

 4日目、午前中、紹介された新しい工場を視察。午後からキューヨー訪問。夕方は高速鉄道を使って上海へ移動。上海泊。

 5日目、移動日。昼の便で帰国。


 4泊5日の行程ですな。


 

 KIXから例の工場長と連れだって出発。

 はしゃぐ工場長をなだめつつ、ネタも無く1日目は終了。



 2日目。


 南京の方々に、車でズーチーまで(何時間かかったろう?)送ってもらいます。ズーチーのホテルで、日本の商社に勤めるT氏(日本人・某国語ペラペラ)と合流します。


 このT氏、かのイチロー氏そっくり。意図的に髪型や髭を真似てるから、ホントよく似てる。

 ……私は、そんトコに絶対突っ込みませんが(藁


 実を言うと、このT氏、戦闘用アンドロイド――の主要登場人物、フレイさんのモデルです。


 

 さっそく3日目。

 ……いや、1日目と2日目は、前向きな仕事ばっかりで、内容は社内秘なもんで、ここじゃ書けねぇぜ!  

 当然の如く、命に関わるような危険なマネはやってねぇ!

 

 3日目の晩ご飯。

 紹介された工場が主催して、晩ご飯をおよばれ。


 どんどん酒が入ります。

 どんどん紹興酒が空になっていきます。


 店の店主(ジャッキーの映画に出てきそうな、いかにもな初老のハゲ店主)がヤカンで酒をサービスしてます。

 白酒っつって、餅米だかなんだかで店主自ら作った、無色透明なお酒です。


 それをコップに入れていただいて、恐る恐る一口。

 おお!

 ずいぶんとフルーティで飲みやすいお酒。


 で、コップに半分嫌い飲んで、やっと気づいた。

 すげーアルコール度数が高い!


 ビィーがアイマラで長老に飲まされた酒並みに強い!

 あっという間に限界突破!


 ここで、頭の隅にとある言葉が引っかかっているのに気づいた・

 ――この白酒、店長自ら「作った」お酒――


 ……密造酒?

 よし!


 意識を手放そう。


 よい子のみんな! 白酒には手を出すな! 以上だ!


 まともな頭に戻った時と場所。それは、ホテルへ向かう車の中だった。

 急いで、お土産の入った紙袋の中身を取り出し、袋に向けて――。


 ケロケロケロケロ……


 ホテルに着いたら、捕まった宇宙人状態。両脇を支えられて、ホールを横切ります。

 私だけが潰れてる模様。

 皆さん、飲んでそうに見えて、実はペース保ってたな!


 いや、もう一人!

 商社のT氏も、私並みにヘベレケ状態だし!


 後で気づいたけど、このT氏、私に付き合って、わざと泥酔してくれたみたい。

 一人だけ酔いつぶれたら情けないけど、二人で潰れたら恥ずかしくない。

 さすがT氏。スーパー商人! フレイのモデルになっただけある!


 自力で部屋に入って、ベッドに横になって目が覚めたら午前2時。

 風呂に入ろう風呂に。


 このホテルの風呂には、バスタブが付いている。

 お湯を張って、秘密兵器を使用。

 入浴剤バブ!


 ラベンダーの香りに包まれて、疲れた体をほぐします。

 温い湯に長い間浸かって、アルコールを汗で飛ばす。


 ついでに湯に浸かりながら文庫本を読む。リッチリッチ!

 風呂から出たら、トレーナーに着替えてリラックス。


 こんな事もあろうかと、トランクに忍ばせておいたウコンの力を喉に流し込む。


 ……もう一度ケロケロして飲んだものを全て吐き出してから寝た。


 くそっ! これじゃ泥酔日記だ!



 この日の工場長が、会社に放ったメールによる報告書に――、

「アズマダ君が私の代わりに飲んでくれて潰れたので、レポートは明日になります」

 ――と、ナイスフォローしたつもりで、社長と専務に送っていただいた。


 いや、だから、酒の席で仕事してるような印象与えるんじゃねぇっつーの!

 社会人として、間違ってもそんなの報告しちゃダメ! ゼッタイに!

 

 それ以来、紹興酒の臭いがダメになってしまった責任を誰か取ってください。



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