14話
文を書くのは苦手ですが暖かい目で見てもらえるとありがたいです。
席に着いて数分、まだレティリア嬢は来ないようだ。
「セリス嬢、今度俺に武術教えてくれませんか?」
レティリア嬢を待っていたらガウィンズが声をかけてくる。
「私はまだ、教える段階まで武術を修めてませんので・・・・・・」
攻略対象とは関わるつもりがないので、軽くあしらう。
「そう冷たくしないでください。いいでしょう? 別に」
ガウィンズは俺がフィオナ拳術を使えることを知らない。
多分合気道のことを言ってるんだろう。てか、
「別に冷たくないと思いますが・・・・・・?」
「冷たいですよ、レティリア嬢と話してるときと大違いだと思います」
そうだったのか。まあ、レティリア嬢はいい子だし話していて楽しいからな。
「私、男性の方が嫌いですので」
「そうですか。だが、俺は諦めません! 絶対強くなって父様に認められたいのです!」
はあ、さっさと諦めて欲しいところだ。
「セリス様、遅れてしまいました」
どうやらレティリア嬢が来たようだ。
ならこんな男と話している場合じゃない。
「あ、レティ! 待ってたんですよ」
「セリス嬢・・・・・・」
ガウィンズは何か言いたげだったが無視してレティリア嬢と話をする。
「今日の授業も楽しみです!」
「レティは勉強熱心ですね」
レティリア嬢は授業を楽しんでいるようで偉いと思う。
俺は思い出せるから、魔法とかの授業は退屈だ。
「皆さん揃ってますかー?」
エレナ先生が気だるげに教室に入ってくる。
先生は平常運転のようだ。
「皆さんにお知らせがあります。来週の月曜日から水曜日まで、万象の森に魔物討伐遠征にいきますー!」
ほう、ここでこのイベントが来るか。
ゲームではこの遠征は主人公レティリアが攻略対象の好感度を一定の値まで上げると起こるイベントだ。
特に危ないことも怒らないはずだから安心して参加できる。
「それに当たって皆さんには四人一組でパーティを作ってください。ちゃんと役割を考えて作ってくださいね」
そういい、先生は全員に紙を配った。
「この紙にパーティリーダーがメンバー四人の名前を書いて先生に渡してください。パーティリーダー以外の人は書かなくていいですからねー」
先生の話は終わり質問をする時間になる。
「万象の森ってAランク危険地帯ですよね? 俺達は安全なんですか?」
至極真っ当な質問だ。先生はにこやかに笑いながら答える。
「そうですね・・・・・・。騎士団の精鋭がついて行くのですから安全はある程度保証されますね。ですが、命の危険以外の問題を切り抜けられない様では将来この国を支えることなど不可能です。ですから、そこの所は理解してください」
つまり、命の危機以外は助けないから怪我でも何でもしろってことだろう。
クラスの皆の顔が青ざめる。
当然だ。こいつらは怪我とは無縁の生活をしてきたんだ。
ここらで慣れないと戦争になっても戦えないだろう。
「他に質問はありますかー?」
どうやら皆聞きたいことは聞けたようだ。
「では、基礎戦闘の授業を始めますよー」
いつも通り魔法戦闘と近接戦闘に別れ授業が始まる。
「今日もよろしくお願いしますね、セリス嬢」
「・・・・・・分かりました。お願いします」
俺は昨日と同じガウィンズとまた模擬戦をする。
「そんなに嫌そうな顔をしないでください」
だって嫌だもん。
お互いに構えを取る。俺の課題は魔法やスキル抜きで剣相手に取れる対処が避けるしかない所だ。
「ハアアッ!」
ガウィンズが袈裟斬りを放つ。
「フッ」
それを紙一重に避け、剣を持つ腕を掴む。すると、
「あれ・・・・・・!?」
ガウィンズの手から剣が落ちる。
本人は何が起こったのか分からないのか呆然としている。
「私の勝ちですね?」
「あ、ああ。そうですね」
何が起きたのかというと相手の腕を掴むことで剣を持つ気を断ったのだ。
これも技術だけでやったのでルール上OKだ。
それを見ていたエレナ先生が感心したように頷く。
「今のは相手の気を断ったんですねー。本当に面白い武術を使いますね、セリスさんは」
「もう模擬戦は勘弁ですからね」
魔法やスキル抜きでこの人に勝てる気が全くしない。
「あの、セリス様。私と模擬戦しませんか?」
聞いてきたのは貴族にしては珍しく肩程の長さしかない茶髪を揺らす女の子。
確か名前は・・・・・・。
「ティオナ嬢、でしたよね?」
「ティオナでいいですよ、セリス様」
ティオナは作中、主人公レティリアと仲良くなるルートがあるキャラクターだ。
ティオナの実家のカーター家は槍術の名家でティオナも高い技量を誇る。
お互いに構え、睨み合いが続く。
「セリス嬢には本当に隙がないですね」
「フフフ、そう言ってくれると嬉しいです」
そして、珍しく俺が先に動く。
「なっ!?」
俺が動くのを想定していなかったのか驚くティオナ。
人は焦った時いつも狙う場所を攻撃する癖がある。
ティオナも例に漏れず、いつも狙う急所の心臓を狙った突きを放つ。
だが、それも計算済みだ。その突きを半身になって避ける。
突いたことで伸びきっている腕を片方掴みながら更に距離を詰める。
ティオナと完全に密着した俺は足を払う。
「キャン!?」
その結果、突きによって重心が前に偏っていたせいで簡単に転ぶ。
痛かったのか蹲るティオナ。
なんかティオナに悪いことをしたかもしれない。
見ていただきありがとうございます。面白いとおもったらまた見てもらえると嬉しいです




