9.僕の願い
「校長先生、僕をこの学校に入学させてください!」
空が真面目な顔でいった
学校に入る、それは効率よく知識を取り入れるのに最適だった
知識を蓄えることで吹音を助けられるかもしれないという考えが空にはあった
「空さん、申し訳ないのですがそう簡単に入れられないのです、この学校に入るには入学審査というものがありそれに合格しなければ入学させられないのです」
校長が発した言葉を聞いた瞬間空はうつむいた
「そう…ですか、わかりました」
そう言って空は扉の方へ歩いていきドアノブに手をかける、空が扉を開けようとしたとき校長が空をよびとめた
「待って下さい、空さん、これは"通常"の場合です空さんは学校を守ってくれました、なので今回は校長推薦ということで入学審査はなしということで」
校長がそういった瞬間空はふり返り校長の前へかけよった、そして机に手を置き「ほんとうですか!?」といい校長に顔を近づけた、校長は驚きながも
「は、はい」
といった、それを聞いていた沙夜は
「やったじゃん空!」
と言い空の手をとった
空は嬉しそうに「うん!」と返事した
二人は校長室からでて廊下を歩いていた
その前に一人の生徒が立っていた
「おい、お前誰だよ!」
生徒が空に向かって指を差し、近寄ってきた
生徒は空の胸ぐらをつかまんとする勢いで手を伸ばしてきた
「佑良くん!やめて!」
沙夜がそう言った瞬間佑良が手を止めた
「沙夜さんこいつ誰!」
怒ったように詰め寄ってきた佑良に沙夜は困惑していた、沙夜はあわあわしながら
「この子は空、新しくこの学校に入学してくるの」
その言葉を聞いた瞬間佑良の顔がくもった
佑良は空の方へ詰め寄り「どういうことだよ!」といい腕をつかんだ
「こ、言葉どうりの意味だけど…」
空が佑良がつかんでいた手を離そうとしたとき
「そうかよっ!」
と言って佑良は帰ってしまった、帰り際に佑良は空に向かって
「沙夜さんに手だすなよ、俺が狙ってる子なんだから」
と吐き捨てた、それを聞いた空はなんのことかわからずに沙夜のほうを向いた、沙夜は「とりあえず行こっか」と言って空を手招きした
ーー同時刻 テラス団本部ーー
咲羅が扉をあけ、一人の男に話しかけた
「ボス、少しお話が」
ボスと呼ばれる男は頬杖をつき咲羅の話を聞き始めた
「ーーーーーーーーーーー」
咲羅の言葉を聞いた瞬間、男はにやりと笑い
「はっ!そうか!」
と言って立ち上がって咲羅のよこに立ち耳打ちした
それを聞いた咲羅は「はっ」といい部屋から出ていった