10.最悪を再び
「あやめ」
男がそう言った瞬間男の後ろに一人の女が現れた
「お呼びでしょうか、ボス」
女は膝をつき顔を男の方へ向ける
「咲羅だけでは心配だ、一緒に向かってやれ」
「はっ!」
女が男の命令をうけ、咲羅のもとへ移動する
「咲羅」
咲羅はふり返りそこにいた人物をみて顔をしかめた
「げ、あやめ」
少し後ずさりしながら咲羅が聞いた
「まさか…」
その言葉にあやめはうなずき無言で歩き始めた
二人が歩いていった先にあったのは小型の飛行機だった、二人は飛行機に乗り込みあやめが助手席に座る
「おい、なんで俺が操縦しなきゃいけないんだよ」
咲羅は不機嫌そうに聞いた、それを聞いたあやめは「めんどくさいから操縦しろ」と言わんばかりの顔をしていた、咲羅はそれを見て「へいへい」と返事した
しばらく飛行機が飛びついた先は中央中学校だった
「ねぇ空、あれなにかな?」
帰り途中の沙夜が飛行機を見つけ空に聞く
空は上を見上げハッとしたような顔をする
「まさか…!」
そう言い空は校庭に走っていく
そこには咲羅とあやめが立っていた、二人をみた瞬間空は一目散に走っていった
「てめぇ…ねぇちゃんを返せぇ!」
右手を上げて握りこぶしを作る、咲羅はにやりと笑い異能力を使う
【異能力"炎"】
「炎陣」
咲羅たちの周りが炎で囲まれる、空は一歩さがり右手を地面に向ける
【異能力"風"】
「ー十式ー9番、跳風」
空が地面に風を出し炎を飛び越えるそれを見た咲羅は「なぁ、ちょっと行ってきていいか?」
咲羅が口角を上げながらあやめに聞く、あやめはあきれながら
「好きにしな」
と言い咲羅を向かわせた
咲羅は上にいる空に向けて手を向けた
「炎柱!」
咲羅の手から放たれた炎は柱状に空へ向かっていく
空は風をつかい避けようとしたが左手が焼けてしまった、二人が戦っているのを横目にあやめが沙夜の方に向かっていった
「だ、だれ」
沙夜が怯えて後退りしているとあやめは拳を上げ殴りかかった、それを見た沙夜は気絶をし、地面に倒れ込んだ
あやめは拳を止め沙夜を持ち上げ咲羅に大声でいった
「咲羅!もう行くよ!」
あやめの方を見た咲羅は"えぇー"という顔をしていた
咲羅は空を押しのけてあやめの方へ向かった
あやめに抱えられている沙夜を見た空は強く歯ぎしりをして一瞬にしてあやめの真横に移動した
(はやい!)
そう思ったとき、あやめの手にはもう沙夜はいなかった
「何度も俺の大切な人をお前らに渡さねぇよ」
空は右手を天高く上げて叫んだ
「ー十式ー8番、風害!」
咲羅とあやめの周りが複数個の竜巻で囲まれて地面が少しえぐれていた
「くっ!咲羅、いったん帰ろう」
あやめが飛行機の方へ向かっていった
咲羅は「じゃあ学校だけ」といい高く飛び炎の玉をつくった、それを見た空は
「まずい!はやくにげなきゃ」
空は沙夜を抱え走る、その間にも炎の玉は大きくなり続けている
「爆炎!!」
咲羅が叫んだ瞬間炎の玉が学校へと向かっていく
(やば…!間にあわない!)
空が逃げるのを諦め炎の玉に向かって両手を向けた
【異能りょ
空がそう言いかけたとき一人の男が学校の前にたった
【異能力"土操"】
「土壁!!」
男が地面に手をつけそう叫ぶと地面が高く上がり土の壁ができ、炎の玉を防ぐ
「なっ!まじかよ」
咲羅がそう言ってあやめのもとへ走っていく
「おい!あいつやべぇぞ!はやく行くぞ!」
咲羅は颯爽と運転席に座りエンジンをかけた
それを逃さんとばかりに男がでかい土の玉を飛行機に投げつけた
「あっぶねぇ〜な」
間一髪避けた咲羅達は早々と逃げていった
「あちゃーにがしちゃったか」
そう言い男は空の方へ向かう
空はポカーンとしていて男が近づいてきたのを見て気を取り戻した
「あっ、あなたは」
それを聞いて男はにやりと笑った
「俺はね、土藤操!ソーラーシステム隊の隊長だ!」




