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八重結び  作者: KEI
第8話 八重結び

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(九)封印

◆ 十 封印


散った核が、凝縮される。


濃くなりすぎた外縁を、希薄が薄める。

責任の座標を、固定が留める。

恨みの直撃を、偏向がそらす。

混線した声を、観測が切り分ける。

後悔の周期を、同調が浅く読む。


透は、自分の一本の隙間を細く保つ。


宮守の術具が、逃げ道を保つ。

白鳥が式守で同期を監視する。

美緒が署名と記録で、人の名前を残す。

篠宮が外側から現場を見張る。

黒瀬が退避線を見張る。

鷹宮が責任を持つ。

土御門が禁忌の線を越えさせない。


最後に、本固定が入る。


地下道の空気が、一瞬だけ止まった。


終わった。

終わらない。


その二つが、同時にあった。


白鳥が、式守の判定を読み上げる。


「本固定、成立」


「残留歪み、低下」


「累積霊障、分解・希薄化・封印へ移行」


旧市営地下道の禁呪由来の累積霊障は、分解され、希薄化され、封印された。


完全に消えたわけではない。

なかったことになったわけでもない。


だが、これ以上広がらない形に留められた。



※第8話「八重結び」は全十二回です。

続きます。

作者個人サイトでは、人物相関図・各話アイキャッチ・用語メモなどの補足資料を公開しています。

※ネタバレ範囲にご注意ください。


https://www.simulationroom999.com/blog/yaemusubi_top/

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