大剣豪 一話 剣豪 1−4
俺を馬鹿にした二人。
一人は小柄で細いが、俺よりは大きい。
もう一人は大柄で、ガキ大将クラス。
俺は拳に力を入れて、ぎゅっと木刀を握った。
俺の木刀が走る。
二人の木刀は俺の顔に向かって走る。
あい打ちになってしまいそうだ。
三人の間に稲妻の様なものが走った。
俺の木刀は地に乾いた音をさせた。
他の二人の木刀も地に落ちていた。
俺と二人の間には白い髪が目立つ、堂々とした少年が立っていた。
他の二人は驚き、体が揺れている。
「おい、貴様ら。グランドは特待生が優先して使えるんだ。
邪魔だ。落ちこぼれ共に使わすグランドはない」
俺の怒りはピークに達した。体が急に熱くなった。
「てめえ、今日は俺達がグランドを使う日だろ。
特待生だからって調子に乗りすぎだぞ、白いの。
早くどっかいかねえとぶん殴るぞ」
白い髪の少年は馬鹿にした様な笑みを浮かべ、笑い声を放っている。
白い髪の少年の笑い声は、時間と比例して大きくなっていく。
「この俺を貴様が殴る? やってみろよ。
貴様の様な落ちこぼれが、この超エリートである俺を殴るだと?
とんだ笑いもんだぜ」
白い頭の少年がそういい終わらないうちに、拳を固めて
白い頭の少年に襲いかかった。
不思議と少年が俺の視界にいない。
俺の背後に殺気を感じる。後ろを振り向いてみると、あいつは居ない。
「どうした? 俺はここだ。
やっぱり、落ちこぼれはずいぶんと、とろい様だな」
驚いた事に、その声は俺の背後から聞こえた。
振り向いてみると、白い髪の少年がいた。
「やはり、貴様は超エリートであるこの俺には、
足元にも及ばないようだな。まぁ、気にするな。
落ちこぼれが、
俺の様な超エリートには、敵う訳がないんだからな」
あまりの悔しさで、言い返す言葉が見つからない。
「おい、そこの白い頭。お前は俺のクラスではないな
自分の教室に戻れ。」
岩崎が騒ぎに気付いたらしく、注意してきた様だ。
白い髪の少年は、眉間にしわを寄せ、チッと舌打ちした。
「しかたない。この超エリートの名に傷が付いても、困るしな。
自分の教室に戻ってやるか。」
白い髪の少年は、突然消えた。一瞬だった。
皆口をあんぐりあけ、唖然としている。




