最終話 全ての先に
俺は32歳、建築現場で働いている峰小輔。当たり前のように終電を逃し、会社の休憩室で泊まり込む日常と凄まじい残業によって、この十年で「三十分睡眠」で活動できる身体になってしまった。
そして今日、ついに二週間ぶりの帰宅を許された。
(あークソ、死にてぇ……)
いつも思考を放棄したくて、慢性的な軽い自殺願望を抱いて生きている。俺の人生、どこで間違えたんだろう。就活か?
電車が滑り込んできた。
(ここで飛び降りれば楽になるのかな……)
そんな、いつものくだらない妄想をしている間に電車のドアが開いた。ガラガラに空いている席に倒れ込むように座り、自宅までの二十九分間、一旦マイクロスリープを決め込む。少しでも寝たいからな。
「やべ、寝過ぎたか?」
口を開けたまま寝ていたのか、口内がカラカラに乾燥している。
視界がハッキリと慣れるまでに少し時間がかかったが、起きて驚いた。そこは電車の車内ではなく、かわいらしいロングの銀髪をした若い女性が笑顔で立っていた。
「おはようございます、小輔さん。今日は一緒に街に出かけましょう」
「うん。行こう、エリカ」
俺は手を取り、ベンチプレスのおじさんと、ピンク色の髪の男と、半分人形の女の子に手を振られながら、街へと走り出した。
【完結!】
最終話までお読みいただき、本当にありがとうございました!初めて連載作品を完結させて達成感と嬉しさでいっぱいです。この終わらせ方でいいのかなと悩みまくりました。でも、これでいいのかなと思えるのもWEB小説の強みかなと思いました。まだ一件もブクマ、コメント、評価がないので感想を待ってます。どのような感想をこの作品に対して持っているのか知りたいのでコメントしてくれると嬉しいです。ありがとうございました。




