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獣魔と楽しい異世界ライフ〜女神様の愛をもらったら過保護な人達も集まりました〜  作者: 空花りん


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202/202

来訪者、来たり 6

サイラスさんの言葉に一応は頷いたものの、どんどん自分の今置かれた状況が危うくなっていっているのをひしひしと感じていて嫌な予感に頭の中は警鐘が鳴りっぱなしであった。



「では、話しの続きを再開しよう。…先程伝えた通り人族に複合属性を持つ者が生まれ始めてからはより一層原因究明と自分たちの魔力の源を掴むべく様々な者達が調査や研究、過去の文献や記録を確認したがいまだ答えは出てきてはいない状態だ。だがそれ以上に、魔力については人族よりも他種族──主に竜族や魔族の方がより詳しく古い時代についても知識を持ち得ているのだが…再三のこちらからの要請に非協力的な対応ばかりかこちらの二種族に限ってのみ、いまだに人族に対して侮蔑した態度を崩すことが無くてな。現在も調査が難航しているといった状況だ」


「…………そうですか……。………あの、いまふとギモンにおもったのですけど、ぞくせいをフクゴウでもっているってどうやってわかったんですか?そもそもマリョクってふつうにせいかつしててつかうばめんがあるってそうぞうがつかないんですが…」


「ああ、言われてみればそうか。この世界では日常的過ぎてどちらも見慣れたものだったから見逃していた。気付いてくれてありがとう、ニイナ。…君の視点は凄いな」


「え…いや、それほどでも…」



素直に疑問に思った部分が気になって質問したら、サイラスさんに予想外に褒められてしまった。

嬉しいは嬉しいし褒められて照れもしたのだが、もしもしサイラスさん。よもや私が転生したことをど忘れしているのでは…?と言いたくなる程に、目が雄弁と“こんなに小さいのに着眼点が凄い”と生き生きと自分事かの様に語ってくれていて、大人の意識が残っている私としては複雑な心境であった。



「まずは先に、日常で使う魔力について説明をしておこう。人族は普段属性を伴う魔力をそうそう使うことはないが、その分少ない魔力でも快適に過ごせるよう多種多様な道具やそれぞれに合わせて住居を作って生活をしている。例えば、今食べ終えた食事を作る為の火を起こす道具や水を保管する為のもの、食物を育てる為の土作りや住居内を快適に過ごす為の風通しなど、他種族が容易に出来る事も人族にとっては並大抵の事とはいかない。だからこそと言うべきか、必要に迫られてといったところか。人族には他種族よりも器用な部分があることに気付いた先人達が、それこそ努力に努力を重ね開発を続けて今に続く便利な物を作ってくれた。おかげで今では日常的に快適な生活を送れているばかりか、今この瞬間も様々な者達が先人の知恵や工夫を改良し新規開発を担ってくれている。…先程ニイナが休んでいたあの小屋もそうだ。出入りの扉に扉以外何もなかっただろう?」


「……はい」



言われてみてそう言えば…と思い出せば、どうやって開けるのかと戸惑っているうちにキラとハクロウが開けてくれていたのだったと思い返すことが出来た。

なるほど、取っ手も手を引っかける所も無いなと感じたのはあながち間違いなどではなくこちら仕様だったのかと納得がいったのだが、魔力が鍵の代わりになる事でこの世界にどう利点があるのかどうしても思い浮かばなかった。

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