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チャッカマン・オフロード  作者: 古川アモロ
第10章「恥も外聞もないトリップを焼き捨てる馬鹿者たちへ」
77/250

第77話 「リピート ファースト エピソード」




挿絵(By みてみん)




「火のッ、用――――――心!!」


 ズウウン!

 甲板が揺れる。


 ズシン! 

 ズシン!

 ズシン!

 横たわるマリィの目の前に、呪いの長靴。


 ……トラが現れた。



「オーマイガッ! ライブで燃えてんじゃねえか!」

 叫ぶ。

「要救助者を発見! ちきしょうめ、俺しかいねえ! ぬええええええええええい!」


 奇怪(きっかい)なかけ声をあげて、トラはマリィを持ち上げた。



「ま……待ってくださ、うぎゃアッ!」

 べりぃ! 

 甲板に焼けついていた腹の皮膚が、いっぺんに()がされた。


「ひいいいいいいいいい!」


 痛みに身をよじるマリィ。

 灼熱地獄からは解放されたが、まだ地獄は終わっていない。



「ハー、ハー! この女、マジ重い。しっかりしろ! もう心配ないぞ」


 マリィを(かか)え、トラは進む。

 ジャラジャラと引きずられる()義肢(ぎし)


「な、なにを……なんのマネ、ですか……」

 意味不明の事態に、マリィがゆっくりと口を開く。


「俺はサウスキティ消防組合のバイトだ! 火の用心!」


「……私を、どうする気ですか?」

「救助する! 火の用心!」


 トラは真剣そのもの。

 とういうか、やりたい放題だ。


 マリィは激痛で動けない。

 されるがままだ。


 

「……なぜ、私を助けるんです?」

「ハァ、ハァ……話すと長い!」


「……そう言わずに」

「火元で消火活動に加わろうとしたら、ハァハァ、もう鎮火(ちんか)のメドは立った、邪魔だからあっちいけと、ハァハァ、言われて、し、仕方ないから、ハァハァ、いつもの巡回コースを、ハァハァ、回ってたら、タカのやつ(・・・・・)が橋を迂回(うかい)しろとか、ハァ、ハァ!」


「ちっともわからないんですけど……ああ、なるほど。まだハイド、ランジアが……」



 まだハイドランジアの効果が抜けていないらしい。

 フォックスと初めて会った日の記憶と、混同しているようだ。



 そのとき。


 サアアアアアアアアア……



「おお、雨だ……!」

「あ……」


 2人が空を見上げる。

 雨。

 雨が降ってきた。


 ジャアアアアアアアアアアアアア!

 焼けた甲板に水滴が降りそそぎ、蒸気が立ちこめる。


「よかった、これで火が消えるぜ」

 喜ぶトラ。


「……よかった。これで、水な義肢の本領(ほんりょう)発揮(はっき)できます」

 喜ぶマリィ。



 ずるずると引きずられる()義肢(ぎし)に、水滴が集まりだした。




挿絵(By みてみん)




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いま書いてるやつよ。

 ↓

チャッカマン




イタいぜ!



チャッカマン




マンガ版 チャッカマン・オフロード
 

 
i274608/

アニメーション制作:ちはや れいめい様



ぜひ、応援よろしくお願いします。


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