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[二部九章]エルダーサイン

まだまだ会話と解説回です‥‥‥‥‥

案外2000字って少ないですね。


「まず、刺客についての説明からさせてもらおうかな。」


何処からともなくホワイトボードを取り出して、簡単にイラストを描き始める未希さん。


「まず、傷の具合、それから葵ちゃんの発言から、刺客はアザトースの性質を持つ存在だと考えられるんだよね。そこいらの神話生物じゃあ、葵ちゃんに傷一つつけられないだろうからね。反応速度的なものでもそうだけれど。」


そう言いながら何か文言を記入していることは分かるんだけど。ここで一つ問題が発生した。けど、ちょっと突っ込みづらい。

その問題って言うのが‥‥‥‥‥“文字が汚い”。多分カルテとかに書いてるもじとおなじものをつかっているっぽい。読めない。


「未希。医療文字はさすがの文人でも読めないぞ。」


「え、あ。」


すっと助け舟を出してくれる要兄。助かる‥‥‥‥


「ご、ごめんね‥‥‥‥えっと、アザトースの性質、と、普通の神話生物の性質を持つ可能性はゼロ、とだけ書いたつもりだったんだ。」


『あ、えっと‥‥‥‥‥話は聞いてるんで大丈夫です‥‥‥‥?』


「いやぁ、そうなると書いている意味が無くなっちゃうから‥‥‥‥‥」


ちょっと気まずくなりながらも話を続ける。

そう言えば、ちょっと気になることがあったんだった。


『えっと、未希さん。葵って実際はその、異形の中でどれくらい強いんですか?』


「んー。六花姉さんが本気出したところを見たことがないから何とも言えないけれど、あらゆる神話におけるクラスで言うなら最高峰じゃないかな。文字通り、“神々の傑作”なわけだから。」


‥‥‥‥‥真面目な顔をして言う未希さん。

正直なところ想像がつかないけれど、そんな強さを持つ葵が一瞬で致命傷を食らうって言うことは相当の実力がないとできないことだと思う。

考えていることが顔に出ていたのか、未希さんがつんつん、と僕の事をつつく。


『え、はい。』


「君が考えているであろうことは多少なら想像はつくよ。守りたい存在である葵ちゃんが目の前にいたのにもかかわらず致命傷を負うまで反応の一つもできなかったんでしょ?そりゃ、考えるなって言う方が難しいかもしれないけれど、相手がそれだけの手練れだってことは忘れちゃだめだよ。探し出して仕返し、なんて考えようもんなら葵ちゃんに割と本気で殴られかねないからやめておきな?」


『‥‥‥‥‥はい。』


少し浮かんだだけだったけれど、考えを見透かされてしまった。でも、きっと未希さんが言うならそうなんだろう。だって、さっきから我慢しているみたいだけれど、言葉の端々から悔しいという感情が見え隠れしているから。


「で、その刺客はまず天上、つまりは私達が創り出されたところから送り込まれてきた存在だろうね。これも確定と見て良いと思う。じゃなかったら怖すぎるし‥‥‥‥‥」


『神様そのものではない、と?』


そう問いかけると、こくりと頷く未希さん。


「まず神様は基本的に特殊な要件が全部そろわないと地上にこれない、というか、条件を整えたところで召喚という形で一時的にしかいられない。これはそう言う法則だから。それに、話を聞くに葵ちゃんから先に近寄って行ったんでしょ?神様の誰かだったら、絶対葵ちゃんは気が付いて近寄らないどころか一瞬でできるだけ遠くに君と一緒に逃げるはずだよ。」


確かに、言われてみればそうだった。

葵が警戒していた様子もなかったし、怪我を負って倒れ込むまで何の反応もできていなかったから。‥‥‥‥‥‥僕を含めて。


「で、そう言う訳で“アザトースの力を付与された”存在が刺客ってことは確定で、アザトースって言うのはクトゥルフ神話における魔王様だからそれ自体にはさっき渡したエルダーサインは効かないけれど、その性質を持つ、ってだけなら一瞬怯ませるくらいには使えるはず。だから、嫌かもしれないけれど、その問題の少年?を見かけても、なるべく近寄らずに、すぐに私に連絡すること。私はこれからちょっと分散していた葵ちゃんの仲間たちを招集しないといけないからね。」


色々と書き込まれたホワイトボードを見て、ぽつりと呟く。


『僕は、何をすればいいんですか。』


その言葉を聞いた未希さんが、じっと黙る。けれど、どうしようもないのだ。何かしたいという気持ちが強い。何かしていないと、気が狂いそうだ。


「まずは、葵ちゃんの協力者である不知火八代に報告。そして君は暫く休学して、図書館だっけ?そこで司書として活動していて欲しい。君の住む家が今後の拠点になってゆく可能性が高いから、葵ちゃんの仲間たちを呼んだ後、私は君のところにその戦力となりうるみんなを送り込む。‥‥‥‥‥敵のデコイの可能性は無いとは思うけれど、君って言う存在は凄く重要。葵ちゃんもこれから君のお屋敷に運び込むつもりだしね。頼める?」


そう問われて即座に頷く。

葵の知り合いの人(?)達がどんな存在だかは分からないけれど、僕のあの広すぎる家と図書館が役に立つなら父さんだって文句は言わないだろう。


『あ、そう言えば、父さんに連絡ってしておいた方がいいのかな‥‥‥‥』


「えーと、強いなら声かけたほうがいいと思うけれど、あんまりおすすめはしないかなぁ。この街にあまりにも戦力が集まると、それこそ、目的であろう葵ちゃんはここだよーって示してるようなものだし。電話だけしておいたら?」


少し迷ってから僕は頷く。


『それで、どんな人(?)達が来るんですか?』


そう問いかけると、少し困ったような顔をしてから未希さんが言う。


「えっとねー‥‥‥‥‥」


‥‥‥‥‥一体どんな人たちが来ることやら。





さて、おさらいがてら次回葵さん関連で誰が集まるかのお話になります。

その前にちょっとした幕間が先に入るかな?

ではでは、明日もよろしくお願いします。

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