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[二部七章]仲間と信用と

割と話し合いが長いです。

ここRPでも結構あーだこーだ言ってたところなので抜粋するのは少々骨が折れます。


「俺たちは、みんなで戦わなきゃ意味がないんだ。補い合うことこそが役割分担ってもんで、一人で戦うことはお前のためにだってならない。」


そう言われても、ボクにとってその言葉はどうにも受け取りがたいなと思ってしまう。


『補い合う必要がない状態でもそうしろっていうのはボクからしたら非効率的だと思う。

ボク自身の為にならないって言われても、ボクはまたいつかあいつらと一人で戦わないといけない。だったらボクは群れることに慣れちゃいけないって思うんだ。

‥‥‥‥だって、そうして群れて戦うことで君たちは友情を育んで、きっと素敵な関係性を築くことができている。それはとても素晴らしい事だと思う。けれど、それは一人で戦い続ける僕に与えられてはいけないものなんだ。』


理解はしてる。納得もしてる。けれど、与えられてはいけないものだと思う。


「下に降りても自分だけで戦うつもりか?」


『勿論。』


頷くと、バビロンは静かに瞬きをしてから、何処か複雑そうな顔をして言った。


「それだから、降ろしてもらえないんじゃねぇの。仲間がいる認識ってのを掴んだほうがいいと思う。

‥‥‥いや。掴んではいるけど、ただお前は一緒に戦ってくれてないだけなんだ。」


バビロンの言いたいことが分からない。


『守るべき存在を戦いのただ中に放り込めって?』


そう問いかけると、バビロンは首を横に振る。


「違う。“一緒に戦う存在として認識しろ”って事だ。御守りでもしてるつもりか?」


あの子達は、きっと事情を話せば一緒に戦ってくれるんだろう。

けれど、あの子達はそれに対しての情報量が少なすぎるうえ、対抗策も少ない。

だから、私の戦いにあの子達を巻き込みたくはない。


『そうしたくないから。あの子達を守るために戦うんだもん。‥‥‥‥君が言うそれは、ボクは理解できない、しちゃいけない。』


分かっている。分かっているのだけれど、そう。分かっちゃいけない。飲み込んじゃいけない。ボクらはどうしてもそう思ってしまう。

庇護対象である彼女らを戦線の矢面に立たせる。

できなくは無いだろうけれど、ボクの戦い方は見方をも巻き込む戦い方だ。

そして、神々に創られたことによって神性を帯びている彼女らにとって僕の攻撃手段は、脅威になりうる。


「その護る存在が他にいたとしたらどうするんだ?同じレベルの奴らがそろってたら?それでも、少し弱くても自分にはできないことをしてのける奴がいるとしたら?お前はきっと、今まで背中を預ける相手ってのがいなかったんだろうな。でも、チームワークっていうのはそういうもんだ。

背中を預け合って、足りないところ、無くったっていいけど万一の時に備えて一緒にいる事。それがチームであり仲間ってやつだ。アース=プラネットが舟から降りる許可出さないのも、その辺りに起因してるんじゃねぇの?」


分かってる。

辞書、と言われる本を読んだから。ちゃんと、知識としては、ボクらの知っていることとして理解自体はしている。

けれど、そうじゃない、そうじゃないんだ。

それに。


『もしもさ、背中を預けた相手に裏切られたらどうするのさ。自分のせいで、その誰かを失ってしまったら?自分が誰かに背中を任せることで、ボクは得られるリターンなんかよりもよっぽど多くのリスクを背負うことになる。それでも君はボクに、誰かに背中を預けろ、なんて言えるのかい?』


無論、これはただの可能性の話だ。1パーセントにも満たない、小さな可能性。

けれど、大きな可能性でもある。


「‥‥‥‥それは、俺らを信用してないからってわけで出た言葉じゃなさそうだな。」


『勿論。君たちの戦いを僕が見ていたことは知っているでしょ。十分に、チームとして戦えていたと思う。ちゃんと信頼し合っていること自体は伝わってくる。けれどそれは、ボクにとっては対岸の光景の話で、ずっとずっと遠い場所にある世界なんだよ。』


「‥‥‥‥お前、守るべき妹達?とかっていうのは信用してるんだよな。」


ボクはこくりと頷いて肯定する。あの子達をボクが疑うことは、ありえない。だって、大切な、本当に大切な存在で、生きがいでもある存在なんだから。

けれど


『あの子達の周りにいる人間は別。』


「その子達が信用していてもか?」


『そうだよ。ボクが直接関与していない存在は不可思議として扱う。不定要素は取り除くのが基本だろう?』


そう言うと、バビロンは深くため息をついた。


「お前、損してんな。」


そんなものは‥‥‥‥‥‥


『慣れてる。』


損をする立ち位置にいるのは慣れっこだ。でも、この立ち位置は誰にも譲らない。

損をするのはボク一人でいい。


「‥‥‥その慣れは、お前にとってはもちろん、守るべき対象にとっても悪影響でしかないぞ。それでもか?」


分かってる。そこも飲み込んでボクはこうして立っているのだから。

けれど、他に道があるなら、聞いてもいいのかもしれない。


『じゃ、君はどうしろっていうのさ。ボクに。一人で完結できて、それ以外の要素は邪魔にしかならなくって、不必要なものを取り込むだけ損をする僕にどうしろって言うんだい?』


あぁ、ボクは今笑えているんだろうか。

ふとそんなことが、本当にくだらないことが気になってしまった。




六花さんは、分かってはいるんですよ。

けど、彼女は彼女だけで完結してしまえる。そう創られたから。

そう在れと、本能という名の基盤に刻み込まれてしまっているから。

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