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083 野菜パーティーが開かれた、知らない所で怪しい計画・・?



ウェーブさんに許可を貰って、他の畑でもレインシャボン(栄養たっぷりバージョン)を試してみる事にした。



まずはカボチャを育ててる畑。

まだ花は咲いてないけど、結構育ってる状態。

そこに畑の持ち主に話をしてから、レインシャボン(栄養たっぷりバージョン)を降らせる。


サーーーーと、シャボンの雨が降り終わるまで待つ。




ぽんぽんぽんぽんぽんとカボチャの花が次々と咲いて、どんどん実が実って通常のカボチャよりも巨大なカボチャが畑中に育った。

大人二人でようやく抱えられるほどの巨大カボチャだ。


「・・・・カラバッサが見たら雄たけび上げそうだ・・」


確かに・・カボチャ愛が強いカラバッサさんが見たらどうなっちゃうんだろう。



お米畑でも挑戦。


「あ、もう実が付いてるね」


お米の実がいくつも実っていた。

この実の中にお米が詰まってるんだよね。


すでに実が付いてる状態で、レインシャボン(栄養たっぷりバージョン)を降らせて大丈夫だろうか・・?

許可を貰ってから、ためしに一個の実だけに一つだけのレインシャボン(栄養たっぷりバージョン)を作って、小さな雨を降らせた。



むくむくむくむくむくむく!!



・・・・・お米の実は風船のように膨らんで成長した。

中身はどうなっているのか、マイムがナイフで実を真っ二つにする。


「これは・・・!!!!!」


中身はお米がぎっしり詰まっていた。

透き通った色のお米が輝いている。


「こんな米の量は見た事がない・・!しかも米の色がここまで済んだ色を・・信じられない・・!」


私にもわかる。

これは最高に美味しいお米だ・・!!!



結果、どの畑でも野菜は大きく育った。

マイムの見立てでは、どの野菜も栄養たっぷりらしい。



「これは・・早く料理したい!!!」



スキルを嫌がっていた筈のマイムだけど、今ではすっかり料理好きになったみたい。

夜は野菜パーティーが開かれる事になった。



余計は味付けは一切なし。

野菜の水分だけで煮込んだ野菜スープに、炊きあがったお米を塩だけで握ったおにぎり。

あとは野菜を焼いただけだったりの、メニューはいたってシンプルなものばかり。


でも。



「美味しいいいいいいい!!!!!」


殆ど味付け無しなのに何このスープ!?

野菜がどれも甘味があって、濃厚なんだけど!??

カボチャあんまい!ほっくほく・・っ。

これはカラバッサさんにも食べさせてあげたい!

もしかしたら昇天しちゃうかもしれないっ。

おにぎりも塩だけなのに、お米の甘さと塩がお互いを引き立てていくらでも食べれる!


「カボチャ美味しい~スープおかわり!」

「俺ももっと野菜食べたい!!」

「まあ!野菜嫌いの坊やが自分からおかわりするなんて・・!」


進んで野菜にばくつく子供達。

野菜嫌いの子達が、加工も何もされていない野菜料理に夢中になってる姿に親は感動していた。


「煮込んだだけの野菜がこんなに美味しいなんて・・信じられない・・!」

「子供達の野菜嫌いが解消されるのは良い事ですね」


クリスタルさんとリバーさんも恍惚とした顔で野菜を食べてる。

レイニーちゃんなんか、3回もスープお変わりして切っただけのトマトを頬張ってる。

野菜の中でも特にトマトが気に入った様。

トマト嫌いがすっかりトマト好きになったみたい。



「リタ、ありがとう。お陰で子供達は野菜好きになりそうだ」

「まさかこうなるとは思わなかったよ」


ウェーブさんも皆の輪に入ってもりもり食べてる。



「・・やっぱり大勢で食べるのって楽しい」




皆で楽しい野菜パーティー。

それを一羽の鳥がこっそり見ていて、静かに飛び去ったのを、私達は気づかなかった。







ばささっと、『アニマの森』から戻ってきた鳥が、細くしなやなや指先に止まる。


「ご苦労様・・。それで、どうだった?」


丸窓に腰を下ろし、鳥とじっと目を合わせる髪の長い女性は、やがてふふっと赤い唇を孤に吊り上げる。



「何だ?何か面白い情報でもあったのか?」


たくましい腕が、背後から女性を抱きしめる。



「例の人間の女の子、すっかりスライム族達と打ち解けたようよ。村に住む事になったみたい」

「へぇ・・・人間がねぇ・・」

「しかも、その子はマイムが御熱心らしいわよ?」

「・・・・・本当か?」


にやりと、男が笑う。



「そりゃあ・・・面白い・・・・」


男がそれはもう楽し気に肩を揺らした。



「アイツのお気に入りと聞いたからには・・そのまんまにしとく訳にはいかねぇなぁ」


くい、と男が女の顎を上向かせ、唇が触れ合うほどに男は女に言った。



「連れてこい・・その人間を。この『ヤシャ国』へ・・俺様の前に」

「・・・・ええ、仰せのままに」



二人の影が重なり合う。

男と女の髪からは二本の鋭いツノが生えていた。


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