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結局彼は孤高に立つ  作者: ◾️
第一章 一学期
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第二十五話 落書き犯は二人いる

「先生、これ大丈夫ですか?」


「えっ何が?」


「この人達……」



私が指差す方向にいるのは、後部座席で爆睡をかましている二人━━━━━坂口さんと柊木君だ。運転席に朝倉先生、助手席にみんなのハンドバッグ、真ん中のシートに私と大神君で一番後ろに例の爆睡二人組み。



「あーあ……なるほどね。体制が」


「……結構ヤバイな。規制かけないと」


「規制?」


「そうそう。規制規制」



っと、彼が取り出したのはモザイク画でもなければ、壁でもなく太字のマーカーペンだった。何をするのかなんて野暮な質問であり、逆に止めようにも今回ばかりは寧ろ私も参加したい。



「あー大神?それをするのは別に構わないんだが、怒られるのはお前だけにしてくれよ?」


「基本そうしますが、八つ当たりに関しては俺もカバーできないんで。その辺は何とか回避して下さい」


「私もしていい?」


「どうぞ。この真っ白なキャンパスにお書き下さい」














ーー




「ラーイラーイッッッッ!!!!」


「大神この野郎ッッッ!!!!!」


「おぉ!ここって海あんのか!」


「その無視、どう考えても無理があるわね」


「坂口、柊木。ほれ、タオルだ。トイレで拭いてこい」


「ありがとうございます。………もしかして先生も書きました?」


「いいや、私は書いてないぞ」


「なら、この『早く夫が欲しい』ってヤツは誰が書いたんですか?」



ジーッと先生は大神君の方を覗き、眼光で彼を貫こうとする。もちろん彼はそんな事を気にもとめず、いや気づいているが無理のあるアピールで「僕関係ありません」って顔をしている。実際、彼が書いたのはそう言った文章やよくわからないマークばかりだ。因みに私が書いたのはオードソックスに目の所を丸で囲んだり、三本髭を生やしたぐらいだからこのまま行けば私は何も咎められる前に片付くだろう。



「いやいや、待てよお前ら。あの車の中でお前らに落書きできる人間が俺以外にもう一人いただろ?」


「「あ」」


「・・・・・」


「隠そうと思ってたのに、みたいな顔してんだお前。一人だけ逃げて不問ってそれはないでしょー?」



アッサリと、しかも完璧なタイミングで裏切られた。大神君ってやっぱり超能力者なんじゃないのだろうか。そんな事よりもだ。あの野獣のような目をした彼彼女をどうするか、それをまず第一に検討しなければならない。けれどそんなの思いつく限り一つしかないのだが。



「そんな事した覚えないのだけど」


「あ?」


「大神君、あなた私を嵌めようとしているのかしら?」


「い?」


「ライラーイ!今度はあかりんまで騙そうとしたのかぁ!!」


「う?」


「ねぇ先生?私は何もしてませんよね?」


「あーそん時は渋滞があんまりなくてスイスイ進んでた時だからなぁ……」


「え?」


「大神君、私悲しいわ」


「お?」



勝った。これで完全に私への疑惑は晴れたにも等しい。今まであれやこれやと酷い目に遭わされたお返しとしては少し物足りないが、初めの第一歩としては十分なモノだろう。そう私は勝利を確信した。



「ま、まぁまぁ皆さん。ちょっと肩の力を抜いてリラックスしましょうよ。ほら、こんな画像でも見ながら……」


「あっ」


「あれ?これって……」


「そう。皆さんが欲しくて欲しくて仕方がない天宮燈さんの証拠画像です!」



彼が出したスマートフォンに映るその私は、嬉しそうな顔で坂口さんの顔に落書きを施している私だった。



「さぁ、嘘は無しだ天宮。これで一緒に怒られよう!」


「最……悪……!」



やはり彼に一泡吹かせようと言う作戦は無謀だったのだろうか。この後一旦顔を洗って帰って来た二人に怒られながら、私は次はどうしようかと作戦を練っていた。



















はい!どうも!■です!


うん、季節と真反対のモノを書くのは本当に疲れる(笑)一週間ぶりにモノを書いたので所々に至らぬいつもだけどがあると思いますが、お許しください。


次回は火曜日です!

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