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5.初めてのレベルアップ


そうだ、俺は”粉の勇者”として選ばれたんだ!!

俺はこの一心で村を飛び出し、森の奥深くへ足を進めた。


「サイミさん!!どうしたんですか急に!!?」


ミサが驚きながら村の正門あたりまでついてきたが、俺は振り返ることなく


「悪いミサ、俺は自分自身の”使命”を思い出してしまったんだ....。」


と、言い捨てて走った。


「い、いつでも休みに来てくださいねー!!!」


ミサが叫ぶ。なんと良い子なのだろう。俺が”勇者”という使命を背負っていなければこの子と幸せにのんびりスローライフ....というのもよかっただろう。だが俺は選ばれてしまったのだ....。さぁ待っててくれ他の勇者よ!!強くなって助けに行くからな....。




そうしてしばらく走っていると、森を抜け草原のような場所にたどり着いた。


「すげぇ広いな...ん?....はぁ!?なんだあのバカデカいウサギは!?」


俺は目を疑った。俺の視界に映ったのは、ゾウと見間違えるほどの大きなウサギである。ただ目は赤く、禍々しい角まで生えてる。なるほど、こいつが魔物ってやつか。

よく見たら下にちょっと小さい子ウサギみたいなのも数匹確認できた。

....よし!ものは試しだ。俺のステータス的に魔力がかなり高いと思うから、まずは魔法を試してみよう。

って魔法とかどうやって使うんだよ!?何も教わってないしわからないぞ....。こうなったら前世の知識でなんとかやってみようか。やるだけやってやる!!


「はぁ!!ファイアボール!!」


それっぽいポーズとそれっぽいセリフで魔法を唱える。


...........................................んん?


何も起きない。は、恥ずかしい。こうじゃないのか?俺が読んでた漫画とかではこれで使えてたぞ。

やばい、今の大声でウサギどもがこっちに気づきやがった。こうして対面するとデカくてマジで怖い。やばいぞ、このままだと殺される。剣も盾も持ってない、鎧も装備してない。こんな状態であんな角で突かれたら確実に死ぬだろう。


「いや....待てよ?俺にはこのスキルがあるじゃないか!!このスキルでこいつらを....文字通り料理してやればいいんだ!!」


俺は覚悟を決めてスキルを発動させる。


「粉末生成!!まずは....小麦粉だ!!」


あたりが小麦粉で煙たくなる。ウサギたちは俺の姿が見えなくなり、戸惑っている。だが俺にはこいつらが見えるのだ。「創造神の加護」....神スキルすぎだろ!こっちがチートじゃねぇか!!

こうして俺はウサギたちの背後を取る。次はこいつで攻撃する!!


「粉末生成!!パン粉!!」


鋭く研がれたパン粉がウサギたちに刺さり、大ダメージを与える。


「キュ....キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」


ウサギたちの断末魔が聞こえる。すまんお前たち、俺も使命のために生きねばならんのだ....。わかってくれ。

こうしてウサギたちを倒した。


「どれ、レベルとかに変動はあるのかな...「ステータス」っと、おぉ!」


ステータス

素野 犀味 Lv 6

職業:創造神の使い

称号:無し

HP:500/600

MP:350/410

攻撃力:282

防御力:187

魔力:361

俊敏:247

運:160


スキル:「粉末生成」「創造神の加護」「鑑定」

魔法:「フレイム」「ウォータ」「ボルト」



一気に5レベル上がった。

おおおお、ステータスもかなり上がって某RPGなら中盤か後半くらいの強さになってる。さすが勇者として選ばれた存在だな。

お?魔法ってのが増えてるぞ!これで魔法が使えるんだな!!これもデカいぞ!早速試してみるか....っと、見落としてた、スキル「鑑定」.....これ絶対大当たりだろ。


「よし....じゃあ早速、「鑑定」!!!」


俺は早速新スキル「鑑定」を使ってみた。すると....おおお!これはすごい!!


イッカクラビット(親) Lv42


イッカクラビット(子) Lv2


すげぇ!!名前だけじゃなくレベルまで見えるのか!!うぉ!詳細も見れるぞ!


イッカクラビット(親) Lv42

称号:平原のヌシ

HP:2400/2400

MP:40/40

攻撃力:350

防御力:267

魔力:16

俊敏:382

運:0


うぇ!?へ...平原のヌシだって!?あのクソデカいのはボスだったのか!!

レベルも高いし俺に倒せるかこれ.....いや、ここで挫けては勇者の名が廃れるだろうが!!行くしかねぇ、さあ何か作戦を練ろうか....まずはこれだな。


まずは目の前に颯爽と顔を出し、不意をつく。


「くらいやがれ!!粉末生成!!唐辛子パウダー!!!」


ウサギの顔面に向かって思いっきり赤い粉を噴出する。


「ウギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」


親ウサギが苦しそうに顔を抑えて悶える。よし、やはりこの粉はかなり効くみたいだ。せこいとか思うなよ、こっちも必死なんだ。


「よし、やってみるぞ....フレイム!!!」


俺は初めて魔法を唱えてみた。すると手から魔法陣のようなものが現れ、火の玉がウサギめがけて飛んで行った。


「ギャアァァァァァァァァァァァァァス!!」


よし、かなり有効打のようだ。今はどんな感じなんだ....「鑑定」!


HP:1820/2400


あれ、思ったより削れてないな。めちゃくちゃ悶えてるから半分以上は削ったのかと思ったが、さすがにボスはタフみたいだ。ただ詳細を見ると項目が増えていた。


状態:赤粉ダメージ やけど(ダメージ)


なるほど、状態異常もあるのか。(ダメージ)ってことは、一定時間で自動的にダメージが与えられてるような状態って認識でよさそうだな、これはかなりいいぞ。蓄積ダメージでかなり削れる。


たださすがのボスだ。ボロボロの状態だが立ち上がり、こちらを睨んでいる。

こうやって見ると前世のウサギとは似て非なるものだな...顔が怖すぎる。


「いい顔だ。だが、勝つのは俺だ!!行かせてもらうぜ!!」



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