表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ランドマイン  作者: 淡月 涙
14/50

『秘密兵器』

久住は神流を連れて誰も入れた事のない部屋を訪れた。彼自身もあまり近寄らない禁断の部屋。神流は込み上げる不安を押し殺しながら久住についていく。白いベッドとロッキングチェアしか置かれていない広いスペース。

「なに・・・ここ・・・」

神流は震えながら久住に聞いた。

「とっておきの秘密が置いてある場所さ」

ベッドから静かに誰かが下りるのが見えた。レースを開けて二人の前に出てきたのは綺麗な青年。白銀の長い髪を靡かせ、端整な顔立ちで二人を見つめている。

「おはよう、透韻(トウイ)

久住が声を掛ける。

「・・・勝手に入ってくるな」

不機嫌な声で青年は久住を睨みつけた。

「そう怒るな、透韻。神流が怖がるだろう」

「神流・・・?」

「私の恋人だ」

「・・・随分若い恋人だね」

「そうそう!君の子どもが此処に向かっているそうだよ」

「えっ・・・」

予期せぬ報告に青年は動揺した。

「会いたいだろう?何年振りかな?」

「お前が仕向けたのか?」

「いいや。私は何もしていない。あの子達が勝手に動いてるだけだ」

青年は黙ってしまった。

「今日は其だけ伝えにきたんだ。じゃあ、また明日」

久住は神流を連れて一方的に部屋を出ていった。厳重に鍵を掛ける。

「あの人は・・・?」

「彼は透韻。私の友人だよ」

「でも・・・若かった」

「そう。彼は歳を取らない。23年前、不死鳥の心臓を食べてから透韻は不死身の身体を手に入れた。永遠の美貌と一緒にね」

「不死身・・・」

「透韻は死なないし老いもしない。云わば無敵だ。彼を利用しない手はない」

神流は一度だけさっきの部屋を振り返った。永遠を手にした青年。けれど、それは決して心地好いものではない。神流は哀しい想いが込み上げてきた。





静かになった部屋で透韻は久住が言っていた事を考えていた。

「創葉・・・リン・・・」

もし、本当に此処に向かっているなら止めなければならない。カナンは止めなかったのか――?其とも解ってて行かせた――?自分は何も出来ない。何かあっても助けられる確証がない。どうか、久住の手には及ばないで・・・。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ