6章act8 悔しさと喪失感
久々の更新になります。
「姫様、御加減はどうですか?」
「ありがとう。良くなってきているわ鈴仙」
永遠邸に立ち寄れない今、私は姫様と共に慧音の家に居候していた。
「慧音ありがとう」
「いいんだ。困った時はお互い様、ほら妹紅」
「わかってるっての」
妹紅と姫様はあまり仲が良くないけど、慧音の建前だから何もしないはず。
慧音は普段は丁寧語だけど妹紅の前では中性的な話し方をする。
私はそんな慧音と妹紅を見ていると。妹紅は私の視線に何を察したのか
「今はそれどころじゃないんだろ?鈴仙。わかってる」
「え?ん、そっか」
「前に一揆が起きたろ?あれ結構怪我人も出たらしいじゃねえか」
「うん、一応治療とか行ったから大丈夫だと思うけど、大きな怪我人もいなかったし」
「ちっ。霊夢は何してんだか」
「…」
しょうがない。
今の霊夢に何を言っても届かない。
けどあの二人なら…。
何より私達だって、戦える。
「ちょっと外見てくるね」
「気をつけてね鈴仙」
「ありがとうございます姫様」
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こうして里を歩いていても、意外と普通だったりするんだよね。
「…?」
あの人、何か変ね。
私はそいつを尾行することにした。
尾行すること一時間の間、そいつは団子を食べてお茶を飲んで里を出た。
まぁ私もお茶飲んだけど。
「どこへ行くの?」
私は指で銃を作り声をかけた。
「動いたら撃つわ。両手を頭に回し膝を地面に付きなさい」
答えはない。
「あなたは誰、答えなさい」
そいつはゆっくりと両手を頭に挙げた時、放水が放たれた。
「っ!?」
間一髪で避けた。
「どこへ行く?誰と聞いたか?」
男の声?。
そいつは姿を見せた。
「宿願を果たしに行くのだ」
魂魄妖忌!いや…
「星憑き!」
「左様。貴様らの言葉を借りるならばな」
妖忌は刀を抜き、衝撃波を放つ。
これは妖夢の技!
「邪魔立てするなら斬ってしんずるぞ兎の娘」
「っぅ…!」
殺気で肌が切られる感覚が襲う。
そして刀が振り下ろされるも何とか回避する。
私は瞳で妖忌を凝視する。
「ぬ?…ほぅ」
が、妖忌はそれを凝視してきたせいで私の反応が遅れた。
至近距離に迫られ、腕を捕まれ瞳を見てきた。
「いたぃ!」
「ふん、その瞳は儂らを狂わす瞳だな?」
「!」
「しかし残念だ。儂には効かん」
「試さないとわからないわよ!喪心「喪心創患」」
精神を破壊するスペルカード。
ちょっとはくらったのか身体の力が少し抜けた。
隙を見て引き剥がし距離を取った。
兎耳の銃を構え放つ。パラパラと命中し妖忌は鞘を掲げて防御姿勢を取った。
ここだと思った。
速攻でカタをつける!
「幻惑「花冠視線」!!」
巨大なリング状の弾丸を放つ。
「ぬ…ぬぉぉぉぉ!!」
妖忌は頭を抑えて地面に転がる。
狂気を何度も与えれば脳や精神だって無事ではいられない。
まるで患者に毒を流すように仕留める。
「さぁ、トドメよ」
けど私の言葉は止まった。
「!?」
腕を撃ち抜かれた。
すぐさま私は妖忌に視線を向けるとそこに妖忌の姿はなかった。
「どこに…」
いや、わかった。
でもダメだ。
間に合わない。
妖忌は私の真上にいた。
右手で刀を二本持ち、私の首を鋏のように切り裂いた。
「ぁぁっ!」
痛みだけ…とは言っても痛すぎる。
あまりの痛さに涙がでそうになるくらいだ。
「…い、ま…倒れてたはず」
「幽明の苦輪だ」
「妖夢の技…。もしかして、そうやって霊夢も騙してたのね」
「左様。貴様もここまでだ」
「……!」
妖忌の握る刀は紫の妖気を纏い掲げられる。
戦える…ダメじゃない。全く歯が立たないじゃない。
あぁ……ごめんなさい。
私…ここまでみたい。
悔しさと喪失感を思いながら目を閉じた。
6章end
ここまで読んでくれてありがとうございます。
6章はこれにて終わりです。
次回から7章になります。
ここまで読んでくれてありがとうございました




