【間話】その少女の名は…
唯一の欠点である「人見知り」を克服したら、婚約破棄を告白されました。
超巨大ロボットは淑女の嗜みなので、降りろと言われても降りられません。
「初めまして、パン屋の娘のマーガリンと言います」
「母親のジャムです」
「ねぇ、お母さん本当にこのおじさんと何回か町を回ればお小遣い2倍にしてくれるの?(小声)」
「しっ!黙って」
娘は明らかに嫌々ながらも、カーティシーで挨拶した。
それを見ている父は鼻の下を伸ばしてご満悦な顔をしている。
「ジョセ…フランソワ、私達は町にデートに行って来るよ。くれぐれも動く時は下に気をつける事。いいね」
「もう、お父様ったらいつまでも子供扱いして、新しい家族の前で…私も一人前の淑女なのに…」
フランソワが照れ隠しに振り回した超巨大ロボの右手は、マドレーヌ侯爵を300M吹っ飛ばした。
「セバス、セバスはいるかしら」
「はっ、ここにおりますお嬢様」
「セバス、右の掌にお父様だったモノのゴミがへばりついています。汚いので取って頂戴」
「かしこまりました」
「…カッコいい!!」
フランソワの超巨大ロボを見上げて、マーガリンは感嘆の声を漏らした。
「あらこのロボのカッコよさをわかるなんて、新しい母上はなかなか見る目がありそうね。じゃあ次はこのロボの戦闘力を見せて…」
フランソワが、大量虐殺しようと、超巨大ロボの全方位ミサイルを発射しようとした時、セバスの声がコクピットに響いた。
「お嬢様、今連絡がありまして。奥様がこちらに向かっているそうです」
まさかの人物の登場に。フランソワは…




