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プロローグ
「……勝つ、勝たなきゃ。」
ゲートに向かい、自分自身に誓った。
一歩、さらに一歩。
北九州競争場第五レース 2歳新人戦 1800m(芝) 馬場.稍重
「ここが、私のスタートラインなんだ!」
やってやる。
みんなの期待に応えてやるんだ。
心燃やして、私はゲートに入った。
ーーーーー競走馬と人間が逆転した世界で、わたしはレースをする?!ーーーーー
……はあ。
今日の笠松1Rの結果は何だったのだろうか……。
学校の隅っこで私は携帯をいじっていた。
「……やっぱり固いわね」
予想通りの結果だった。
年齢的にまだ賭けられないが、予想するだけでも楽しい。
時間は13時半頃。
笠松4Rが始まる。
いつも通りのコメント欄
「3-9の馬連買うわ」
「オッズ1倍台の、里神とかぶっ飛ぶだろ笑笑」
賑わう教室で、一人自分の世界にいた。
大きな声でおふざけをする男子。
冷ややかな目で男子を嘲る女子たち。
……うるさいな
集中して返し馬見れないじゃない。
「笠松の蛇王は、6番人気か……」
これが私の日常。
画面にはC2一の文字。
「もし、競馬が好きな子がクラスにいたらな……」
そんな言葉を呟いて、私は弁当の蓋を開けるのであった。




