256章 最長の一刀両断を放て!
天極時烈災城軍をこの場から歩かせないため、ガイアグレート・ジークヴァルたちは攻撃を続けて注意を引いていた。
「よし、打倒開始だ…!」
一枚使用可能になったD-DUNAMISカードを道人は強く持ち、発光させた。
D-DUNAMISカードは飛び回り、二つのデバイスにカードスラッシュされた。
道人の左手にディサイドシールドが出現し、ジークヴァルとソルワデスのデバイスはシールドにセットされる。
「ユーラ、一回分離を!」
『わかりました、道人!』
ユードラ・オリファルゴンは道人の言う通りにし、一瞬でガイア・ジークヴァルとユードラ・オリファルゴンに戻った。
ガイア・ジークヴァルがユードラ・オリファルゴンに乗る形となった。
『D×D DUNAMIS』
「二つのディサイドよ、一つとなれ!」
飛行形態のソルワデスは下降し、下にいるガイア・ジークヴァルの元に向かう。
ガイア・ジークヴァルもソルワデスに向かってジャンプした。
天極時烈災城軍が地面に生やした槍が鞭のようにうねって襲って来るが、ソルワデスは恐れず下降する。
ソルワデスに乗っていたヤジリウスは飛び跳ね、ガイア・ジークヴァルと入れ替わりでユードラ・オリファルゴンに乗った。
「行くぞ、ジークヴァル!」
「あぁ、来い!」
ソルワデスは人型に変形した後、ガイア・ジークヴァルに向かって身体をバラバラにさせた。
ガイア・ジークヴァルの頭と両腕、両足が外れ、ソルワデスのパーツが変形して合体。
両肩にキャノンと大きな盾を装着する。
「頭着っ!!」
ガイア・ジークヴァルは新たに現れたヒレと角のついた頭パーツを自分で掴んで頭着した。
「研磨、拡大!」
ガイア・ジークヴァルがそう叫ぶとソルワデスのパーツを一瞬でオリハルコン化させた。
「ディサイド×キャルベン!友好合体!ソルクロー・ガイア・ジークヴァルス、邂逅!!」
この姿はクロノスフィアアレウリアスとの戦いでなった姿で、あの時のジークヴァルは負荷に耐えられずにデュラハン・ハートが砕けてしまった。
なので道人にとっては苦い記憶でもある姿だった。
だが、今のジークヴァルはオリハルコン化する事ができたため、負荷にも耐えられるはずだ。
「よし、ユーラ!再合体!」
「はい!」
ユードラ・オリファルゴンに乗っていたヤジリウスはまた飛び跳ね、一旦ジークロードエッジヴァハムートの左手を掴んで浮遊した。
ソルクロー・ガイア・ジークヴァルスはユードラ・オリファルゴンと合体し、ガイアグレート・ソルクロー・ジークヴァルスとなった。
「まだ行くぞ、ドラグーンハーライム!」
道人はスマホから光の玉を出し、ドラグーンハーライムを実体化させた。
「ヤジリウス、ハーライム、ストリングスエボリューションだ!」
「あぁ!」「おう!」
ヤジリウスはジークロードエッジヴァハムートから手を離し、落下。
竜形態となったドラグーンハーライムはヤジリウスを背に乗せて天極時烈災城軍よりも高い所に飛ぶ。
「「ストリングスエボリューション!!」」
ヤジリウスとドラグーンハーライムは合体を妨害されないように無数の糸で編まれた球体の中に入った。
巨大な幻影の十糸姫が出現し、編まれた球体を両手で持って抱きしめた。
「行くぞぉっ!スケェェェールアァァァーップ!」
ドラグーンハーライムがそう叫ぶと一回り身体が大きくなった。
「ストリングスチェェェーィンジ!」
ヤジリウスとドラグーンハーライムは合体し、龍葉将軍ヤジリライムスとなった。
「まだまだぁっ!」
道人が左手を伸ばすとドラッヘデバイスが飛んで来た。
「ビーストヘッド、レディ!」
道人はドラッヘデバイスをキャッチし、すぐに変形。シールドに付いているジークヴァルのデバイスをディサイドビーストデバイスに変えた。
「ビーストヘッド・エヴォリューション!!」
『ビーストヘッド、承認。ドラッヘver.Hoffnung.』
ディサイドシールドからビームが放たれるとガイアグレート・ソルクロー・ジークヴァルスの背中に当たった。
「Hoffnung=フォーメーション!」
ガイアグレート・ソルクロー・ジークヴァルスの背中に巨大なウイングが付き、クローが付いたアームカバーも両手に装着。
両肩に竜の顔が付き、胸に竜の顔が付いた新たな胸パーツも付く。
「再び頭着っ!!」
頭上に竜の意匠が施された尖った角と耳がついた新たな頭を左手で掴み取り、頭着した。
「来い、Hoffnungレーヴァテイン!」
新たな姿のジークヴァルは右手にヴァルムンク、左手にHoffnungレーヴァテインを持つ。
「何度でも研磨、拡大!」
Hoffnung=ドラッヘのパーツもオリハルコン化させた。
「四竜×キャルベン統合!フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルス!」
「よし、これでアトランティスのデュラハンを倒した時と同等の火力は叩き出せるはずだ…!」
龍葉将軍ヤジリライムスには天極時烈災城軍を倒した後に歯車の虹彩刀で三将軍の魂を斬ってもらう役目があるため、合体はさせられなかった。
D-DUNAMISカードでヤジリウスもジークヴァルたちと合体させられるが、最後の一枚が使用できるかどうかは不安定でわからなかったので策には入れられなかった。
「行くよ、みんな!」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスは天極時烈災城軍から距離を取り、一刀両断が振り下ろせる位置まで移動した。
天極時烈災城軍の頭上に浮き、右手に持ったヴァルムンクを、左手に持ったHoffnungレーヴァテインを上に上げ、二つの光の刀身を伸ばした。
「まだだ、これだけ大きな奴を…!結界を斬り裂いて一刀両断するには更にパワーを貯める必要がある…!みんな、私たちに時間をくれ!」
「任せろ!その代わり、最高の一撃を見せねぇと承知しねぇぞ!」
「ふっ、プレッシャーだな…!」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスは龍葉将軍ヤジリライムスと会話しながらも二つの光の刀身を一つに束ねてどんどん大きくしていく。
「ディサイドヘッドとセカンドディサイドの力も…!」
道人はガイアグレート・ジークヴァルの受け継がれた能力を活かし、残り二回のヘッドチェンジを使用。
ヴァルクブレードとスカイヴァルクブレードの力をヴァルムンクとHoffnungレーヴァテインに追加する事にした。
カードを実体化し、シールドに付いているデバイスに読み込ませた。
ディサイドとセカンドディサイドの力を得て、光の刀身は更に大きさを増した。
合体している間も暴れていた天極時烈災城軍がそれを許すはずもなく、背中の大砲から天に向かってビームを発射した。
「あれは惡獄必帝苦悶城に付いてた巨大ビーム砲…!そうだよな、あれだけ強力な武装がオミットされたはずがないよな…!」
天に放たれたビームは拡散し、光の雨のように道人たちに降り注ぐ。
「しかもビームの雨か…!」
「私の近くに寄れるものは集まるんだ!」
天極時烈災城軍の足元近くで攻撃を続けていたシルエット大将軍がシルエリオンと共に駆けてバリアを展開した。
龍葉将軍ヤジリライムスとジークロードエッジヴァハムート、雷牙・蒼鷹はバリア内に何とか入れて雨のように振るビームから守られた。
「ジークヴァルたちの邪魔はさせない…!」
道人とフィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスはオリハルコンの身体で守られているため、ビームの雨に当たっても問題なかった。
それでも道人はフィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスの頭上に移動し、四つのブレードフェザーをシールド代わりにし、メタリー・ルナブレードとシールドで守る。
「ふざけんな…!こんな拡散ビーム、やたらめったら撃たれたら…!?」
地上にある水晶に閉じ込められた人たちが水晶ごと蒸発しかねない。
それだけは絶対に許してはならない。
その時、天極時烈災城軍が振動し始めた。
「今度は何だっ…!?」
天極時烈災城軍の身体から次々と真っ黒なDR バードダガーの大群が現れ始めた。
DR バードダガーたちはフィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスに向かって襲い掛かる。
「やはり妨害に来たか…!」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスは光の刀身を維持したまま両肩のキャノンや拡散レーザーを放ってDR バードダガーたちを撃ち落とす。
「ジークヴァルたちには近寄らせねぇっ!」
道人は龍葉将軍ヤジリライムス、シルエリオンと合体したシルエット綺刃将軍、ジークロードエッジヴァハムート、雷牙・蒼鷹と共にフィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスを守るためにDR バードダガーたちを蹴散らしていく。
「ジークヴァル、まだなのかっ!?」
「すまない、ライガ…!こいつを一刃の下にというのは難しそうだな…!ターゲットがでか過ぎる…!」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスは頭上に大きな光の柱を伸ばしていた。
今まで見た中でもかなり大きな光の刀身を作る事が出来ていた。
だが、それでも天極時烈災城軍を一撃で倒すのは難しそうな大きさだった。
こんな巨大な相手と戦った事は今までなかったので無理もない。
「だが、頭を消し飛ばすくらいなら…!どの道、合体は三分間だけなんだ…!やれるだけの事はやるしかないな…!よし、これ以上は光刃を大きくしようがない…!みんな、離れていろ!今からこいつを…叩き斬る!」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスはヴァルムンクとHoffnungレーヴァテインを握り直した。
道人たちはフィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスから離れた。
「はあぁぁぁぁぁーっ!!一刀ぉっ、両断!!」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスは勢いよく天極時烈災城軍の頭に向かって光の刀身を振り下ろした。
それに巻き込まれる形でDR バードダガーたちは消滅していく。
天極時烈災城軍の結界を斬り裂く事はできた。
「行っけえぇぇぇぇぇーっ!!」
道人が叫び、大きな光の刀身は天極時烈災城軍の頭に当たった。
「ぐっ…!?何という硬さだ…!?」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスは伸びた光の刀身をそれ以上振り下ろす事が出来なかった。
「くっ…!みんな、天極時烈災城軍の頭に集中攻撃!少しでも、光の刃を通し易くするんだっ!!」
道人たちは天極時烈災城軍の頭に遠距離から集中攻撃した。
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスは振り下ろすのをやめて、押しても見たが駄目そうだった。
頭を狙うのではなく、胴体に変えても駄目だった。
道人たちが気落ちするのと同時に光の刀身も消えていく。
「くそぉっ、駄目だ…!すまない、みんな…!」
「いや、ドンマイだ!見ろ!斬り口ぐらいは付けられたぜ!」
龍葉将軍ヤジリライムスの言う通り、天極時烈災城軍の頭は光の刀身の熱量で少し溶けていた。
「…いや、待て!」
シルエット綺刃将軍がそう叫ぶと天極時烈災城軍はすぐに頭を元通りに再生してみせた。
「今まで結界のせいでわからなかったが、こいつには自己再生能力があるようだ…!」
「うわっ、マジかよ…!?最低最悪だな…!」
龍葉将軍ヤジリライムスがそう言うと天極時烈災城軍はギザギザの口を大きく開いた。まるでこちらを嘲笑っているかのように道人には見えた。
「みんな、まだだ!少なくとも、こいつには再生能力があるのがわかった…!それは今までの攻撃じゃわからなかった事だ!諦めてたまるもんか…!絶対に、絶対にこいつを倒してみせる…!」
フィフスグレート・ガイアクロー・ジークヴァルスの合体はまだ解けない。道人は次の手を必死で考えた。




