第9話 ランスの部屋へようこそ
フーフフ フフフ フーフフ フフフ♪
フーフー フーフー フーフフー♪
「皆様こんにちは『ランスの部屋』でございます。
今日のお客様は貴族生活33年でいらっしゃいます。
王都のご出身。
さあどなたでしょう? 大変お太りになっている方です。
ヘッチョンさん今日のお客様です。どうぞお入りください。
ぶくぶくと豚みたいなお顔立ちで贈賄、癒着、人さらい、奴隷集めなど幅広くこなす方でいらっしゃいます。
今までやってきた色んなお話伺います」
ヘッチョンが青い顔で牢屋から連れてこられた。
ランスは今、タマネギ頭のカツラをかぶっている。
魅了眼の発動条件となっている。
「いらっしゃいませどうも。よろしくお願いします」
「よろしくお願いいたします。どうも」
(拍手)
「ひときわあなたが入っていらっしゃるとやっぱり大きいですね」
「そうですね。今……。でもあれですよね、この頃大きい方も多くなってきたんで昔に比べればね」
「そうですね。だいぶ若い人でも僕ぐらいの太ってる人いますからね」
「そうそう。昔は本当にいなかったです」
(おい、ランス、世間話はいいから話を進めろ!)
「はーい、ちょっと待ってくださいね。ごほんっ
ね、あなた天狐族を奴隷にしたんですってね?」
「そうですね、天狐族の子どもはなかなか見つからないんですけど、とあるルートから仕入れましてね」
「そのとあるルートを教えてくださる?」
「あー、それは誓約魔法がなされていますので無理ですね」
「あらそう、それでは今までヘッチョンさんが行った悪事を話してくださいますか?」
「あー、それなら…………」
『……なんでもは話せない?』
『いい質問ですね、リルガさん。魅了眼は、対象をある程度操れますが、死や自傷などの命令、それから誓約魔法のような凶悪なペナルティがある場合は、レジストされてしまうんですよ』
ただ、それでもランスがカツラを取る頃には、ヘッチョンは洗いざらい関係のある悪徳な貴族や闇業者、違法な奴隷商人等の名前を出していたが。
「よっし、ランス殿、お疲れ様でございました。おい、ヘッチョンは次の大物を釣るためのエサだ。丁重におもてなししろよ」
「はっ!おい、こっちへ来い」
「あれっ? ボクは……ボクは…………なんてこと! ねぇ、お前たち騎士団だよな?ボクを絶対助けろよ?」
自分が話した内容に気がついて命の危険を感じるヘッチョンは、騎士達にすがりつく。
「まともに生きていればこんなことにはならなかったのに……見苦しいわね」
「なっ! 貴様、ボクに向かってそんな口を……!」
「おい、ヘッチョン、お前は大事なエサだ。
心配しなくても我々ザナイト騎士団の名誉にかけてお前を守ってやるよ。おい、お前たちヘッチョンを連れて行け!」
「「 はっ! 」」
「はぁ~、疲れた。私も帰るわよ?」
「おう、助かったよゴリラ。また、頼むわ」
「幻視眼を解いてやろうかしら! ふん、じゃあね。アメリアちゃんもまたね~」
なんだかんだで遅くなり、二人が家に着く頃にはだいぶ暗くなっていた。
部屋に入るとゲストの話し方も丁寧になります。
収録中ですから。




