第6話 どこの世界もおっさん上司の説教は長い
―― ザナイト騎士団 ――
「ちち……、団長、ランス殿をお連れしました!」
「おぅ、お帰り。今日はいつにも増して遅かったな」
「えぇ……だってゴランちゃんに久しぶりに会うって言うからぁ。おめかしに時間かけちゃったの♪」
くるりと回って全体を見せるといい匂いが応接室に広がっていく。
「うわっやめろっ、油断すると新しい扉をうっかり開きそうで怖い!」
「等価交換で良いもの貰えるわよ?」
「おい!父上……いや、団長を怪しい道に引きずりこもうとするなっ!!」
『もう父上と呼べばいいのに』
「もう、アメリアちゃんたら冗談よ。でも、たまにお母さんって呼んでもいいのよ?」
「呼ばすかっ!」「呼ぶかっ!」
『さすが親子、息がぴったりです』
「ちぇ、いけずぅ。んで、私を呼んだ理由を聞かせて貰おうかしら?」
「……おう。それじゃアメリアは外してくれ……」
「はっ!では、失礼します!」
『親子とはいえ聞かせられない内容ですよね』
「んじゃ早速だが……、1つめ、天狐族はどうした?保護してるんだろ?」
「もちろんよ、ほら可愛い襟巻きになってるでしょ」
──お前っ!がたんっ!!
「……コンッ?」
「あっ!」
「あのね、ゴランちゃん……怒るわよ?なんでこんなに可愛い生き物をリアル襟巻きしなきゃならないのよ?」
「いや、すまん。あまりに見事な変化だったからな。えっと……」
「リルガちゃんよ。リルガちゃん、この人は大丈夫、信用できるわ」
──ぼふんっ!
「……こんにちは」
「こんにちは。すまないな、ヘッチョンを追い込むのに一番の証人だからな」
「早く奴隷紋を消してあげたいから今回は私も協力してあげる」
「そうか、お前の魔眼があればヘッチョンもすぐに落ちるだろうからな」
「ふん、ゴランちゃんに言われてなければ確実にもいでいたわよ」
「やめろ、股間がひゅんってなる。それとヘッチョンを追い込む前に2つ目からだ」
『来ましたよ……』
(うん)
「まずこの王都の治安を預かる騎士団の団長としてだが……、お前やりすぎだろ!ヘッチョン邸は俺たちも目をつけて監視していたが、お前のせいでヘッチョン邸のほとんどが崩壊しているし、使用人達も犯罪履歴持ちが多いとはいえ一般人まです巻きにして放置するもんだからお前らが飛び出したあとのヘッチョン邸の使用人、奴隷達の保護や後片付けで部下のほとんどが今も寝てないんだよ!!中にはゴリラにトラウマを持った使用人もいてカウンセリングを受けさせたりと経費が湯水のように出てってる。
それから闇ギルドのマスターとしてだが……、お前、闇ギルドって隠密が基本だろうが!それをあんなに目立ちやがって町中、ゴリラの噂で持ちきりだ!あとな?証人と証拠をぐるぐる巻きにしたものを何の通知もなく騎士団に投げつけておいて自分はゆっくり家で就寝とはまー、いい度胸じゃ…………




