第二十話 甚大な被害からの復興
陸自隊長と水樹は制服だが千尋は1人普段着のままずぶ濡れだった。
今はそんな事を気にしてられなかった。
孔の向きを変えた場所から孔が来た方向を振り返れば一面家屋が無く、彼方までそのまま見えた。
どれだけの物を、人々を、私達は失ったのだろう。
しかし、とうとう苦しめられた東京孔を全部対処出来たのだ。
千尋にしてみれば実家も通り道にならずに壁部分が少し崩れたが守れた。
◇◇◇◇◇
【東京孔危機管理本部】
「「やったー!」」
東京孔危機管理本部は歓声に沸いた。
大泉「良し!」
高内総理「大泉さん、上手く行きましたね」
大泉「はい。ようやくです。これまで多大な被害を許してしまい申し訳ありませんでした」
高内総理「兵器か何なのかも判りませんが、言わば天災のようなものです。しかしここまで被害が酷いとこれからも大変です」
大泉「はい。しかし現在までに確認出来ている日本人行方不明者は32名、外国人不明者の人数は把握出来ているだけで19名で建造物は壊滅的被害ですが人命損失は最小限に抑えられたかと思います」
高内総理「その通りね。戦争と違ってこれだけの被害の中、良く守れたと思います。みなさんのご協力があってのたまものです。我が日本は戦後の焼野原から復旧し見事な成長を遂げてます。日本人はここまでの災害でも決して挫ける事はありません。必ず復旧させ更なる成長を遂げる事を今ここでお約束します」
パチパチパチ!
高内総理「現時点を持って、東京孔政府危機管理本部は、孔監視及び東京孔復興支援の業務へ移行し、東京孔復興支援本部とします。各省庁ならびに関係者は後の招集で協力をお願いします」
◇◇◇◇◇
オペレーター「大泉大臣。陸自の現場に当たった隊長が直接ご報告したい事があると連絡が」
大泉『どうした? えっ! なんだって! 判った。すまないがその対処に当たった三名は東京孔政府危機管理本部まで出頭するように! それまでの口外は禁止する』
◇◇◇◇◇
その後、出頭した陸自隊長、片瀬 千尋、水樹消防隊員は内調と防衛大臣がいる密室で『孔の裏側で見た物を公開してはならない』と大臣の署名の入った命令書を渡され口留めされた。
家族にも話してはならないそうだ。
どういう事なのか? 今はわからなかった。
対策に尽力し孔に落ちた現場作業員 田岡 も政府の補償が出る事となり、片瀬 千尋も大泉防衛大臣から感謝状と金一封が渡された。
千尋は行方不明の親友の事を思えばあまり受け取りたいとは思わなかったが、形式として受け取り、『復興を頑張りましょう』と大泉と約束した。
その後、、、。
日本政府の元には各国大使館などから災害に対するお見舞いが多数届いた。
アメリカや幾つかの国は、ここからの日本の復興を既にビジネスチャンスとでも考えているようだ。
人命被害は多くなかったと言っても失った者達は帰ってこなかった。
監視が続いた大宮公園に捉えた最後の東京孔、『荒川孔』は数週間後の深夜、クォーンというまるでクジラの鳴き声のような音を発した後、消滅した。
後は気が遠くなりそうな復興が続くだろう、、、。
◇◇◇◇◇
【アメリカ大統領執務室】
「Your Excellency, problems are occurring simultaneously in multiple locations across the North American continent.」
(大統領閣下、北米大陸の複数個所で同時に問題が発生しています)
「What happened? Was it a series of terrorist attacks?」
(どうした? 同時多発テロか?)
「No, that's not it. We've confirmed jet-black pores in Seattle, Los Angeles, New York, and Atlanta!」
(いえ、そうではありません。シアトル、ロサンゼルス、ニューヨーク、アトランタで漆黒の孔を確認しました!)
「What?!」
(なんだと!)
東京孔 第一部 完
ご読了ありがとうございました。
短めに纏めてみました。
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第二部はまだ未定ですのであまり期待しないでお待ち下さい。
それでは♪




