雪たんに添いし者として2
パチパチと穏やかな音を立てて焚き火の火が燃えている
深淵の底という最悪の状況下でパーティー【ドラムナックル】はひとときの休息を取る
あらゆる兵器、兵職、それに関連したスキルを兵職を入れ換えることにより使うことが出来るユニークスキルを持ったマルチトルーパーのガリアン
闇に潜む、日のあたる世界の住人の人間が自ら闇に染まるのではなく、闇のあたる世界の住人、シャドウの特性を持ち、尚その能力に付加をかけるウールスの称号が付いたユニークスキル、シャドウウールスのスキルを持った茜
世界のを囲む7つの丘、その難攻不落の壁にちなんで付けられた最高位、教皇の騎士、聖なる者、パラディンのスキルを持つ現ギルドマスターであるアレクサンドル
マジックユーザーであり恋する地縛霊、ラナ
深淵の底で暇を持て余し何かおもしろい事はないかと徘徊し、ブレイバーの初香を見つけて ウェーイ、と遊び構っているスケルトンの皆さん
そんな集まりがどこから出したか大きな酒樽から思い思いに酒を継ぎ楽しんでいる
ブレイバーの初香は端のほうで転がされている
「おいおいおいおい、カイル、飲んだの全部顎からこぼれてるじゃねーか、大体スケルトンが酒飲むって 無理だろ」
「いやー、行けるっしょ!こぼれても骨が吸収してるっしょ!ウェーイ!たっのしーっ!」
スケルトンナイトのカイルは飲んだ先から酒をこぼしているが地面に着く前に骨が吸収しているようでちゃんと酔っぱらっているようだ
「ふむ、これは小麦の蒸留酒か、この独特な味わいはかの島国群の酒ですな」
「これはこれは、玄さん、なかなかお目が高い、その島国でも【猫】と言えば銘柄もわかりますかな?」
「な、なんと、【タウンザー】ですか!いやはやそんな貴重な酒を大樽で 飲めるとは、いやはや、長生きはしてみるもんですのう!」
「う、うむ、旨いのですが某には少しばかり強うござる、っヒック」
「茜ちゃーん、ちーゃんとーのーんーでーるー?」
「ユニカ心配ない、飲んでる、でもこのキノコ、美味しい」
「あはははははー目がーまーわーるー」
スケルトンアーチャーのユニカも含め女性陣も仲良く順調?に飲んでいるらしくラナでさえ空中をくるくるまわっている
夜はまだ長そうだ
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横たわったまま、パチパチと燃える火をぼんやりと見ながら初香はなんでここにいるのか考えていた
「初・・・おま・・・家族・・・・雪・・・秘・・・・頼・・・・」
テーブルで雪たんが遊んでいる、私はあの時、私は、何て答えたんだろう、なんで帰る事を考えなくなったんだろう、向こうに帰っても、ただ、なんとなく生きていく気がする、いえ、きっとそうだと思う、良く考えたら帰る事がどうでも良くなってた、友達もいたし家族もいたけど・・・なんだろう、ひどい女かな?
でも、気付いたらここにいたい気持ちのほうが大きかった、最初は別に大事な人がいるわけでもなくて、ただこの世界が楽しかった、この世界が好きになってしまっていた、
頑張れば頑張るほど結果が出て、
頑張れば頑張るほどみんな誉めてくれて、
そして心配してくれる、
地球に居場所がない、なんて思わないけど、この世界は楽しくて、嬉しくて、そんな事がいっぱいあった、そして雪たんに出会って、あの話を聞いて、またこの世界で、生きようと、雪たんの側で、出来るだけいよう、そんな風に思った
だから
強くなるんだ、自分のこの想いを果たす為に
自分の為に
そして守るべき雪たんの為に
「あ、初香、起きた」
「ほんとだー初っちゃーん」
「ウェーイ、初香起きたっしょ!明日の為にまず飲むっしょ!ウェーイっ!」
「ちょっ!ちょっと!まだあちこち痛いんだからっ!優しくしてよっ!」
「ウェーイ!」
「ぎゃー!乙女を担ぐなーっ!」
「あはははははーっ」
うん、やっぱこの世界、嫌いじゃないや




