こけたらHPがへりました。
現代ファンタジー成分求む!!
キーンコーンカーンコーン
ホームルーム終了の合図を聞いて僕は終礼も適当に教室を飛び出す。
今日はこれで授業が終わりである、ならばやることはこれしかないと今朝から感じている違和感の正体にやっと目を向ける。
視界にはFPSゲームのような表示が出ているのである。HPやらMPなどといったゲームではおなじみの表示が。
これに気づいたのは、朝目が覚めた時だった。布団に横になり寝ぼけた頭で何か違和感が、と気づいたときにはそれはもう驚いたものである、それからいろいろ試してみようと思ったのだが自分は学生であり今日は月曜日、そしてすでに8時を過ぎていることに気づいてしまった。大慌てで準備をし、少女漫画のようにパンを銜えて家を飛び出した。 急いでいたせいか靴をしっかりと履けてなかったようでつまずいてしまい膝をすりむいてしまった、視界の右上でHPと書かれた緑のゲージが減っているのを横目に、痛たいなんて考えてる暇もなく自転車にまたがり学校へ向かった。
「よう、江藤!重役出勤か、お前も偉くなったもんだなぁ。」
こんな使い古されたネタでからかってくるクラスメイトに軽く会釈をし、朝会が終わり授業が始まるまでの合間をおしゃべりで埋めようとしている人たちの間を抜け教室の端の一番前の席にカバンを置き、その上に突っ伏して寝る態勢に入る。そしていつものように授業が終わり、ホームルーム終了のカネを聞いて教室を飛び出したのがつい先ほどのことである。
自転車にまたがり少し行ったところにある、めったに人がいるのを見かけない廃れた公園にたどり着いた。自転車を止めベンチに腰掛け視界の端に見えるものに気を向ける。右上にHPやMPとありその下に小さな逆三角形があり、不意にそれに触れようと手伸ばしかけたところで逆三角形がペコリとへこみ大量の文字が視界を埋め尽くした。
そこにはゲームでよく見るHPやMPの表示だけでなくpowやint、spd、vit、lukと書かれておりその下にはスキルなるものもあるがこちらは空白であった。そしてHPからvitに至るまですべて100であるのに対してlukが---という謎の表記である。さらに下には何も書かれているものがないのかとスクロールしてみようと手を動かそうとすると先ほどと同じように触れていないのにも関わらず下にスクロールといってもほんの2,3行だが移動した。これで思念操作に気づかないほど、だてに日本のサブカルチャーを愛していない。何回か練習の果て自由に画面の操作ができるようになった。目の前いっぱいに広がっていた文字もどうやら小さくできるようで視界を埋めない程度に小さくし、今の操作で気になっていたことを確かめるため、手慣れた手つき?で画面をスクロールし一番下に出てきた検索のボタンを押してみる。
目の前に出てきたのはよくネットで見る検索画面であった。一つ違うことはというと、検索ボタンの横に1474Ptと書かれていることだ。まあこれで大体のことを察した僕はとりあえず魔法と入力し、検索ボタンを押してみる。そんなばかなと思いつつもこんなARみたいなものがあるのだから、もしかしたらという期待を込めたその一押しによって現れたのは、火魔法や風魔法他いくつかありその中でも際立つのがチーと主人公にありがちな空間魔法や時魔法である。それぞれの魔法の横に何ptと書いてありそれが取得に必要なptであることは察しがついたが明らかにおかしい、自分の持っているptと魔法の横に書いてあるptを見比べて首をかしげる。
明らかにこれはおかしい。
すべての魔法の必要ptが1なのである。




