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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
3章 調味料が欲しいです
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おっさん二人旅

新幹線!新幹線!西日本!九州!新幹線!


 あの手で(詳しくは1章にて)現金(日本円)を手に入れて、マルトさんと2人でJR西日本の駅に到着した後に新幹線の切符を購入してホームへ上がるエスカレーターで。

「関東と関西で右か左を開ける違いって戸惑いますよね。」

と、マルトさんに疑問を投げ掛けて見たら。


「中央を開けて左右に寄っていると取れません?」


と言われたので想像してみると、確かにそうだなと思えた。


新幹線に乗車する前にビールの1本でも買って飲んでやろうと思っていたら。


「ニノさん運転するつもりですよね、飲酒運転でしょ?」


なんて言われたよ。確かに……

仕方ないからお茶にしたよ。駅弁も購入したけどさ、やっぱり電車の旅ってビール欲しいよなあ……


平日昼間の、終点鹿児島中央駅までの新幹線の自由席に乗り込んだんだけど、ガラガラだな。


マルトさんと2人で隣り合わせに座って、出発した直後に駅弁を食べましょうと各々選んだ駅弁を食べる。


マルトさんは、キノコご飯がメインの駅弁で。俺は、鮭の炊き込みご飯がメインの駅弁だ。


蓋に少し取り分けて少し交換してくださいと言うと、喜んでと答えられて蓋に少し分けて貰った。

こんな旅って良いもんだな。



 駅弁を食べ終わって、マルトさんが自分のタブレットの画面をこちらに向けてくる。

画面に映っていたのは念話のアプリだった。

小さい声で、念話をオンにしてください。と言われたので俺もオンにしておいた。


「いやあ、我々の会話が周りの人間達に聞かれたらですからね、ここからは寝たフリしながら念話でいきましょう。」


「確かに人間が聞いたら、何言ってんだコイツら?ってなりそうですけど……この車輌私達2人以外誰も乗って無いですよ?」


「あれ?現世干渉度オンにしてます?」


「あ!忘れてました。オンにします。」


そう言ってオンにしてみたけど、同じ車両に俺とマルトさんを含めて8人しか乗っていない……


隣り同士で座っているのは、俺とマルトさんだけだったりする。



 ここからは、寝たフリしたおっさん2人なのでセリフみたいになります。


マ「そう言えばカツオ出汁って言ってましたよね?枕崎市まで行かれて鰹節じゃなくてカツオ出汁なんですか?」

ニ「そこらのお店で買える顆粒出汁で十分なんですけど、あちらの世界に関西風のうどん出汁を初めてお披露目するならと思いましてね。鰹節じゃないのには理由があるからなんですよ。」


マ「ほう!私も出汁に関しては一家言ありましてね、生まれも育ちも就職先も全て日本の、生粋の日本神(にほんじん)ですからね……鰹節から取る出汁より優れたカツオ出汁があるとでも?」


ニ「現地に行けば分かりますよ。私もあれを初めて味わった時は、口の中がぶっ壊れましたから。」

マ「ぶっ壊れですか?」


ニ「ええ。顆粒出汁だろ?って馬鹿にしてたんですよ。値段も、そこら辺のお店で買える顆粒出汁とほとんど変わらないですからね。」

マ「ふむふむ」

ニ「なのに試飲で飲んだ、お出汁の衝撃……その後に買いましたよ、買うしかないでしょと言うくらい美味しかったですもん。」

マ「あら?実際に口にした事があるのですか?」

ニ「もちろんです。たまに行って買ってきてましたよ。軽いですし、お土産にちょうど良い物でしたし。」

マ「確かに、顆粒出汁なら腐らないですからね。出汁文化日本だと何処でも使える物ですし。」


ニ「それ以外にも色々と美味しい物はありましたけどね。今回は本当にお手軽で、めちゃくちゃ美味しい出汁を手に入れたいと思って、無理を言ってしまいました。申し訳ない。」

マ「私も、こんな事でも無ければ自分の守護する土地から離れる事もありませんから、お気になさらず。」


アイマスクを付けたマルトさんと、アイマスクを付けた俺。2人のおっさんが新幹線の自由席でリクライニングしながら(乗ってる車両の最後尾だから気にしないで)駅弁で膨れたお腹に満足しつつ色々な話をしてみた。


こんなに、のんびり出来るのって幸せなんだろうな。

ガンモ、美味しいち〇ーる沢山買って帰るからね!あとカツオも1本丸々ね!焼いてあげるよ目の前で!


楽しい時間と言うのは、あっという間に過ぎるんだよな、新幹線が速いってのもあるけど、昼の2時過ぎくらいには鹿児島中央駅に到着しちゃった。









本当はお酒のシーンも入れたかったのですけど、諸処の事情により割愛しました。飲ませてたら、指宿枕崎線と言うローカル路線で電車の旅でした


後書きまで読んで貰えて感謝です。


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