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おっさん家!  作者: サン助 箱スキー
1章 始まりの1年
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布の正体

小汚い布ここで再登場


 ガンモが興奮しすぎるのもなんなので、おっさんに戻って貰えませんか?とマルトさんに言えば、首から下だけ戻りますねと言って、首から下だけ人間形態に……

気持ち悪い……


「兎と人間の境目って見てみます?」


「いえ、気持ち悪そうなんでやめときます。」


少しだけ気まずい雰囲気になったが、そこは空気を無視して……


「そう言えば、現世に少しだけ干渉したいのですがやり方って分かります?」と聞けば。


「え?あれですか?祟るんですか?え?その神格で祟るんですか?無茶言ったらダメですよ!もう1つ地獄でも作る気ですか!あれでしょ!冥王様直々に命令を受けてるとかですか?ヤバいですよ、新たに地獄が出来るとか!ヤバいですって!」


と、凄いスピードで首を横に振りながらマルトさんが焦っている……


「地獄を作るって何故でしょう?祟るとかじゃなくて、兄夫婦に少しだけ問題がありまして、どうにかやって両親にお金を残したいのですが?」


そう言うと、少しほっとした顔になったマルトさんが。


「あー!そっちですか!てっきり菅原道真公や平将門様のような祟り神になられるのかと……

焦りました焦りました。」


「え……俺の神格ってそんなにヤバい感じなんですか?」


「あれ?鑑定眼使って無いんです?ハッキリ言いますと、あなたが火炎放射器だとすると。私の現在の上役の土地神様なんてロウソクの炎レベルですよ。めちゃくちゃヤバいですって。」


今ひとつ実感がわかないが、マルトさんの続く言葉を聞いておかないと……


「えーとですね、人間から祟り神になったと言われる中で日本一と言われる平将門様の解脱時のポイントって87Pくらいでしたよ。それでも関東一円は、未曾有の大惨事になったと言うのに……

352Pとかまんま祟る神になったら確実に冥王様レベルを超えてるじゃないですか!新しく地獄出来ますよ現世に地獄が!」


「はぁ、それじゃこのまま干渉しない方が良さそうですね。」


「そうしてください、そうしてください!ある程度は、こちらの土地神で何とかしますから。兄夫婦に多少お金を行くようにして、殆どをあなたの両親に行くようにすれば良いのですよね?その程度ならこちらでやります!やらせてください!」


1円も渡したくは無いけど、マルトさん相当焦ってるから妥協しとこうか……


「お願いしても宜しいのでしょうか?御迷惑じゃ?」


「未来永劫草の根1本生えない土地になってしまうより、ずっと簡単ですから!お気になさらず頼ってください。」


なんか酷い言われようだけど、まあいいか。

でも気になったのが1つ。


「鑑定眼って無いとダメでしょうか?」


「日本人なら取りますよね?普通の現代日本人だったら鑑定って言うと定番の能力でしょ?それとインベントリと……

まぁインベントリは持ってない神も多いですけど。あれば便利ですよ?」


「あー言語理解取っちゃったんですよ、話す相手も居ない土地に赴任するとも知らなかったので。なのでポイントが足りなくて……お恥ずかしい。」


「あー分かります分かります、言葉って大切ですもんね!私も最初に言語理解取らなかったせいで、うさぎ語しか喋れなくて苦労しましたから。」


「まぁ言語理解取って一番嬉しい事と言えばガンモと言葉を交わせるって所なんですけどね。」


ニコニコしながらガンモを撫でつつそう言うと。


「そう言えばガンモ君って、眷属になさったのですね。赴任地にお連れになるつもりで?」


「え?眷属ですか?」


「手ずから食べ物を与えて眷属にしたのでは?既に神獣の1種の猫又化してますよ?」


「あー、さっき焼きカツオあげる時に待ちきれなくてほぐしてる最中に指先の焼きカツオ貪ってましたね……

あれですか、食べ物を与えたら眷属に出来るとかですか?」


「簡単に言うとそうですね、多少の条件もありますが。右手で与えれば眷属に、左手で与えれば眷属を自由に出来ますね。と言うかガンモ君を連れて行ってあげて欲しいんですよねぇ。」


少しだけ困った顔になったらマルトさんが


「その子って、あと数日すると保健所に連れて行かれ、里親も見つからず処分されてしまう運命なんですよね。神獣化してしまった獣を殺害すると、しばらくその付近一帯が天災に見舞われてしまうので。」


「あれ?保健所行き確定なんですか?」


「ええ!未来眼で見てますから!見てますから。ただ、今現在も未来眼で見てますが、先があやふやになって来てるので連れて行かれる未来に切り替わってるんでしょうね。」


「でも私の神力だと、こちらからあちらに物を持ち込めないってなってますが?」


「え?羽衣持ってますよね?ステータスに所持神器=異界渡りの羽衣とありますけど?あれに包める物なら異界に渡れますよ?質量保存の法則とか無視して。」


「羽衣ですか?汚い布なら1枚だけ……

ついさっきまですっぽんぽんだったのでバスタオル変わりに腰に巻いていたのが……」


そう答えると、マルトさん目が飛び出しそうな表情で、何こいつ?って顔してた。



うへへ、全てに意味があると思いたい。

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