4話 居なくてもいい場所
家を出て、空を見てみる、どんな時も夜になれば上を見るだけでこの景色を見ることができる
私は、あの星空が人々と同じくらい好きだ
各々が光り輝き、それに共鳴するように光る、そうやって、順番に見ていると、やがて一つずつ見るのが不可能になるくらい、光が増える
でも、不思議と億劫ではない
あの星はどんなものなんだろう、なぜあんなに光ってるのか、もしかしたら人がいるのか
そんな事を考えると、数なんてどうでもよくて、その輝きを見ると止まらくなってしまう
人々も同じだ、星と同じくらい輝き、星と同じくらいの歴史がある、そこにはその人を形作る人が住んでいる
例えどんな人であろうと、それを蔑ろにする事はない、そんな事をしてしまったら、その人の今までの全てを否定してしまう
優しさが与えられない人間も、与えられないような人間もいる、後者は悪い事をしている人だ、だけど、そんな人にも、尊厳はあるべきだ
誇りとも違う、他者からその人生を否定されない、その優しさが、どんな人間にもあるべきだ
だって、今まで生きてきたんだから、どんな事があろうと、ここまで歩いてきたんだから
「カッコいいな…」
少し歩き、村の外れにつく、そこにはちょうどいい丘があって、そこに登って見晴らしたら
さっきの星空も、村も、かつて遊んだであろう野原や、川にも風が暖かい風が吹き抜ける
「風が暖かいね…包み込んでくれるみたいだ」
慣れた手つきで輪っかをつくる、その輪っかを目に合わせるように構える、記憶は無くなっても、習慣は体に染み付いている
「望遠の魔法」
村の外、川の近く、森の中、隅々まで見渡す
「そっか…ここまでする必要はもうないのかな…」
魔王の討伐により世界全体の魔物の勢いが平均的に落ちた
しかし、アイリスが戦ってた時は仲間と交代で見張ってないといけない、そんな頻度で魔物の襲撃が行われていた
だけど、もう魔王はいないし、しかもこの村は少し特殊で
魔物が沢山いる魔王領土からは凄い距離離れてるから、魔物の生存に必要な魔物への恐怖の心が上手く取れない、だから魔物が活動しにくい、そんな場所だった
手帳の最初の方に書いてあった文にも、この村は数年に一回、少ない魔物の群れが攻めてくるだけで、私が村にいた時は一度しか魔物を見たことがないとも書いてあった
「私が居なくても、大丈夫な所なんだな…」
その輪っかを村に向ける
村の一番大きい家で立派な造りをしている
昔は村長の家が村の中では一番大きくて、男が10人集まった所で狭苦しくない大きさだったと書いてあったけど
そんなものは昔の話で、今一番大きいのはあの家だ、あの大きさなら…20人は入れても苦しくないだろうな…
2階の窓から光が漏れている、その光の中には人影が見えて、興味本位でその窓の中を魔法で見てみる
その人影は、女の姿だった
「あの髪の色は…リヴだったかな…」
黄色い髪に、濃いオレンジの線が何本も書かれたような髪、手帳に書いてあった特徴と同じだった
リヴはアイリスの幼馴染
その女は窓辺に腰をかけて、子供を抱いている
遅くなってすみません!次回も明日のこの時間帯に更新します!
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