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「ムタチオン」  作者: 使徒佐さとし
第一章 超能力編
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第9話 文化祭の出来事

 2009年10月…ひろしが1年生の時の文化祭での出来事である。

文化祭では、模擬店の販売や、喫茶店や色んなコーナーがあった。ここでひろしが担当するのは、お化け屋敷の墓石から出てくる手の役をしていた。他校からも続々人が来て、お化け屋敷にも大勢きた。役どおり、ひろしは手を出したが、この時点ですでに能力は覚醒していて、無意識に他校の生徒を引っ掻いた。怪我をした生徒は先生に報告して、ひろしは呼び出された。ひろしはわざとではないと言い貼ったが、中学からの不良行為や、犯罪を犯していたせいで、教頭はわざとやったと判断し、直ちに退学処分とした。教頭はやっぱりなという感じでしかなかった。退学が伝えられ、文化祭のその日で学校を去った。

ひろしには彼女がいたが、彼女は退学を許してと教頭にお願いしたが、教頭はこう言った。

「あんな危険な生徒の肩を持つのというのか。お前も退学だ。」

 訳も分からずひろしの彼女も無理やり退学にさせられたのだ。その後彼女はひろしと別れた。

 この一連の騒動を教頭は揉み消した。親には生徒への暴行により退学と伝えている。

ひろしは親に説明したが、親も聞かなかった。ひろしはその日のうちに家から追い出された。

「たしかに俺は中学の時は面倒ばっかりかけていた。だけど、高校に入ってから俺は変わろうと決心したんだ。彼女もできた、友達もいっぱいできた。楽しみにしていた文化祭がきて、客を楽しませようとしていただけなのに、なぜかこういうことになった。今となってはそれは俺自身のムタチオンが原因だと気付いた。最初は後悔した。俺が普通の人間だったら、こんなことにはならなかった。お前らはムタチオンを差別しているけど、ムタチオンだって、別にムタチオンになりたくてなった訳じゃない。」

 それを聞いた担任は驚きを隠せなかった。

「教頭先生、それはあなたに責任があります。」

教頭は悪いのはすべてひろしだと言い始めた。ひろしは我慢の限界がきて、教頭の首を爪のカミソリで切った。生徒達は悲鳴を上げる。そしてひろしは発狂して、周りの生徒にも切りつけ始めた。

 その頃、遅れてきたみゆは事態に気づいて、高速移動の勢いを使って屋上へ飛んだ。屋上へ飛んだみゆはそこから下へ降りていく。みゆはひろしを一瞬のうちに吹き飛ばした。

生徒達は何が起きたのかは分からなかった。さとしはスローモーションの能力を使っていたため、すぐに分かった。みゆはバレてはいけないので、再び高速移動し、別の場所に移った。

 その後学校は9月まで臨時休校となり、生徒たちには、週1のペースで、セラピストが自宅に訪問している。

 今回のようなことが二度とあってはならないため、教育そのもの全体で見直しがされるようになった。

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