↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ジジ転世〜ワシがオナゴでふぁんたじー〜  作者: みけな
第三章 学び教える記憶
97/187

第九十七話 嵐の前の静けさ

FF7リメイクPS4版をPS5にアップグレード!綺麗すぎてびびったわ!

時代に追いついていないディスプレイだけど、その恩恵は比べたらやばいわ!って一人で興奮してました。


そして次の話から新章……第四章に入っていきます!


ブックマーク、誤字報告、評価、読んでくれた皆様。

ありがとうございます(*'ω'*)

 魔王達が帰ってから数日。結局魔導具をどうしたかったのか。特に何かを成し遂げたようには見えなかった。

 ツールが店長を助けるために、おすすめしたケーキが強敵すぎたのじゃな。甘い物を食べ歩きだけして帰って行った。


 それにしても静かじゃな……


「ジュエルさん。この問題分かりますか?」

「……」

「ちゃんと見てないからだぜ」

「ジュエルちゃん!えっと」


 エルが呆れた言い方に、ツールがワシに何か伝えようとしておる。それを手で静止して席を立つ。


 ペンを取り書き出そうと……


「高い位置に問題を出すのはいじめかのう」

「あ、そうでした」

「まぁ良い。《フロートアイランド》」


 ―ビキ……カツ


「ちょうど良いわい。ここをこうして……こうじゃ」

「正解です」

「当然じゃ!よいしょっと」


 ―スタッ


 足場を降りて自分の席まで戻る。


「ボーッとしてるから聞いてないかと思ってたのに」

「授業は聞いていて当然じゃろう」

「ごめんね。僕も聞いていないと思ったよ」

「ツールは教えてくれようとしてたのう。ありがとうなのじゃ」

「俺との態度差!?」

「エルはからかうつもりじゃっただろう?それは違くて当たり前じゃ」

「それじゃエルダーンさんはこの問題をお願いしますね」

「うへ!?どこどこ!」


 慌てて教科書を広げるエル。


「ページ数は28じゃ」

「おぉ!さすがジュエル!」

「ちなみに教科は計算学じゃぞ」

「うぉ!?」


 思いっきり違う教科書を開いたので、そこはしっかり突っ込んでおく。


「エルダーンさん!教科書はせめて開いて下さい!」

「すいません!」


 怒られるのも計算の内。


「当然の結果じゃな」

「これがジュエルちゃんの計算術!?」

「このような計算はお嬢様しか出来ませんよ。ツール様は素直に授業を聞いて頂きたいです」

「ジャムよ?ワシが素直に聞いておらんように聞こえるのは気のせいか?」

「そのような事はありません。エルダーン様への返しに関しては、お嬢様だからこそ出来る芸当という意味で御座います」

「ん?そうか……よく分からんが」


 なんじゃかはぐらかされた?まぁジャムが言う事じゃ。悪い意味ではないじゃろうし、深く考えるのはやめておこう。


 ―ガラガラ!


「失礼致します!」

「ルール先生が授業中にまた来るって事はオーブ関係か?全く……嵐が過ぎ去ったかと思っておったのに」

「それなら僕も行こうか?」

「皆静かに!まだルール先生は何も言ってませんよ?」


 そうじゃった。数日前に同じ事がおったから、きっとそうじゃおうと考えておったわ。


 皆が教える先生の言葉で静まり、ルール先生が教壇の前まで行く。


「緊急な事で……授業中に失礼致します」

「いえいえ。それでジュエルさんが何かしましたか?」

「教える先生よ。ワシが何かした前提の話は……」

「あ、そうでした。エルダーンさんですか?」

「俺か!?」

「これは冗談でもなんでもありません。心して聞いて下さい」


 いつにも増して、真剣なルール先生。ボケた教える先生は完全放置か。


「このクラスでは魔界のことに関して、どこまで学びましたか?」

「ここ最近始めたのでさわり程度ですが。どうかされましたか?」

「魔王戦について話は?」

「魔界での王を決める戦とこの前教わりました」


 ルール先生の問いにファクターが答える。


「それなら話が早いですね。その魔王戦が始まろうとしています」

「ほう。確か三人一チームで、力を見せ合う試合じゃな。となるとオーブとあの二人も出るのか」

「それが問題でして……ジュエルさん。それとツールさん」

「ワシとツールがどうしたのじゃ?」

「お二人の名前が……申込されてしまったと連絡がありました」


 申込されてしまったと?その意味がよく分からんのじゃが?


「それのどこに問題があるのじゃ?申込なんぞ断れば良いじゃろう」


 魔王戦は任命されたからと言って本人が断ればそれで済む話。まして参戦用紙の様な紙面で残しておったり…………


 ワシはそこである事を思い出した。




 ♢




 オーブ達が来て、一緒にスイーツ巡りを始めた頃。


「そう言えば、ジュエルとツールは随分と強いのね」

「ワシとツールは共に学園で鍛えておるからな」

「僕はジュエルちゃんや、クラスの皆と比べたらまだまだだよ」

「そうかしら?その冷静な判断力と話術。それにジュエルを上手く使えるのは、ツールの強みだと思うんだけど違うかしら?」

「別にジュエルちゃんを使うって、物みたいに考えた事はないけど。ジュエルちゃんは僕にとって、とても大切な存在って事だよ」

「「…………」」


 恥ずかしい事をサラッと言ってしまうツール。私の顔が熱くなるのが分かる。


「ジュエルは愛されてるのね。聞いてるこっちが恥ずかしくなってきたわ」

「言葉にしないで。恥ずかしいから…………」

「ジュエルの口調が普通に……これが彼の力!」

「もうからかわないで!」

「はは。すまない」

「それで!私とツールが強いってなんで聞いてきたの?」


 無理やり話を違う方向に持っていく。特に理由もなく聞いてきただろう話に戻す。


「あ、そうだったわ。助けて欲しい時があったら、二人にもお願いしようかと思って」

「助けが必要ならいくらでも。ねぇツール?」

「そうだね。お友達が困っているなら、助けに行くよ!」

「お友達…………これがお友達なのね」

「そうじゃな。遠慮はいらないわよ」

「ありがとう……」


 今度は魔王が顔を赤くする。


「あ、そうだわ。せっかくだから二人に書いて欲しいものがあるの」


 魔王が懐から何かのスクロールを取り出した。


「二人の名前を書いてもらっても良いかしら?最初に聞いたけど。人族の名前はまだうまく書けなくて」

「それくらいなら。ここに書けば良いか?」


 魔王が指した場所の下にワシが名前を書く。そしてそれに続くツール。


「これが魔王の名か?言葉は人族とは異なるのだな」

「魔界の言葉は発する音は変わらないの。だけど魔導が主とする種族の魔界は、文字に起こすと人族とは少し違うのよ」

「この文字がオーブと読むのか?」

「そうよ」


 ワシが文字を読んでおると、ツールが後ろから覗き込んでくる。


「魔法学の呪文や詠唱で見たことある字だね」

「そ、そうじゃな!」

「今度遊びに行くなら、文字はどこかで勉強した方が良さそうだね」

「そ、そうね!」

「ふふ。ツール。ジュエルが困ってるわよ?いえ、喜んでるのかしら?」

「オーブ!?」

「あはは。ごめんね。ジュエルの反応が可愛くてつい!」


 魔王の手玉にされている感が……


「もう良いでしょ!はい!返すわ!」

「ありがとう。近いうちに正式な書面で送るわね」

「そんなかしこまらなくても。手紙なら気楽に送ってくれれば良いわ」

「そう?ジュエルがそう言うのなら」




 ♢




 なんてやり取りが、なぜか今になって鮮明に思い出される。


「何か分からないスクロールに名前を書いた気がするのう……」

「あ。そう言えば書いたね」

「そこには何が書かれていたか、お二人とも確認しましたか?」

「オーブの名が書いてあったくらいか」

「そうですね。僕達の使う言葉と書き方が違うなって印象しか」

「そうですか……サインしてしまったんですね」


 ワシとツールが揃って首を傾げる。サインって何の話じゃ?


「お二人がサインしたのが、きっと王戦参加者名簿だったんでしょう」

「「へ?」」

「二人に正式に参加要請が来ています。学園長が先方に確認しているので、私が当事者二人に確認に来たのですが。どうやらこれは……はぁ〜やってしまったものは仕方がありませんけど。はぁ〜」


 凄いため息を吐くルール先生。ことの重大さによく分からんワシとツール。何の事かさっぱりの他のクラスメイトに教える先生。


「ジャムよ。これは結局どう言う事で、どうなるんじゃ?」

「私も詳しくは分かりませんが……魔王戦と言うだけに、魔界に行かなければならないのでは?断る事は出来ないようですし」

「ほう。早速魔界にお呼ばれされるのか。ならば出かける準備と……向こうの食の事情を調べる必要があるのう」

「食の事情と?あちらの文献はあまりないかと思いますが」

「何を呑気な事を言っているんですか?魔王戦ですよ?」


 ルール先生が真面目な顔で、ワシとジャムの言葉に参加する。


「魔王戦は始まると最低でも数ヶ月。もしかすれば一年は向こうに行かなくてはならないのですよ?」

「そんなに!」

「もう留学の規模じゃな」

「留学?」

「向こうの文化に学ぶための修行と言うか、現地ならではの勉学をする感じじゃろうか」


 上手く説明が難しいが、大まかはこんな意味じゃろう。


「留学か〜世界を知る良い機会かも」

「ツールさんまで……戦いに行く事を忘れてはいませんか?」

「そんな事ないですよ。それに戦いならここ最近結構あったので、慣れてしまったのかもしれません」

「このクラスは割と戦闘寄りな授業構成ですしね……」


 確かにキャンプよりダンジョンを選ぶワシらだからのう。戦闘寄りな授業構成はさすが教える先生と言った所か。


「それでルール先生。魔王戦とはいつから始まるのじゃ?」

「十日後です」

「ふむ。そんな時間がないんじゃな。出来れば食の文献は読んで置きたかったが」

「食もそうだけど。言語や金銭関係とかも忘れないようにね」

「ツールさんが一緒なのが不幸中の幸ですわね……」


 クラスの一同が大きく首を頷く……解せぬ。


 そんな訳でワシは魔界に行く事になった。オーブが帰って、しばらくは平和な時を過ごせるぞい。なんて思っておったんだがのう。


 オーブが帰って静かだったのは、嵐の前の静けさってところか?魔界が嵐って事がないように、てるてる坊主でも作っておくか。

ジャムストーン「それでは私は先に図書館で、魔界に関する書物を探して参ります」

ジュエル「お?お願い出来るかのう?」

ジャムストーン「畏まりました」


ツール「でも名前書いただけで、凄い事になっちゃったね。僕は手紙に使うとばかり思ってたよ」

ジュエル「ワシも人族の言葉を学びたい程度にしか思ってなかったぞ」

ツール「初めはケーキ屋さんのメニューも見れなかったのにね」

ジュエル「結局自分達だけで食べ歩きしておったしのう。案外オーブも賢いのかもしれんな」



オーブ「くしゅん!」

ソース「風邪ですか?」

オーブ「甘いもの食べて元気いっぱいだけど?」

アルダーン「なら噂されてんだな」

オーブ「魔王戦も近いしね…………ジュエル達は大丈夫かしら……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。