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ジジ転世〜ワシがオナゴでふぁんたじー〜  作者: みけな
第三章 学び教える記憶
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第九十六話 淑女たるもの歩かないようじゃ

気がついたらFF7のリメイク出てた!YouTubeでプレイ動画の宣伝で気付いた。

あぁ欲しい(°▽°)


ブックマーク、誤字報告、評価、読んでくれた皆様。

ありがとうございます(*'ω'*)

 やっとこさ一軒目を出た。


「体力の八割を持っていかれた気分じゃ……」

「お嬢様の八割って言い過ぎですよ。世界でも走ってきたんですか?」

「ワシの八割をなんだと……いや、もう突っ込む気力も」

「それでは休憩がてらカフェでお茶でも……」

「それならワシがジャムにおすすめな場所を紹介しよう!こっちじゃ!」

「お嬢様。お店は逃げませんからそんなに引っ張らずとも。それに……」


 ジャムの手を取り歩き出したが、ピタッと止まりワシを止める。ジャムが指差す先には馬車。


「忘れておった」

「淑女たるもの、徒歩に慣れてはいけませんよ」

「早く行きたいが仕方がない。ジャム早く乗るぞ!」

「ですからそんなに引っ張らずとも、お店は逃げませんよ」


 馬車へとジャムを引っ張って歩くと、ワシらに気づいた御者が扉を開ける。今度はタイミングバッチリじゃな。


「御者よ!その道をまっすぐ。突き当たりを左じゃ」

「畏まりました」

「お嬢様。身を乗り出しては危ないですよ」

「こうせねば道が分からんじゃないか」

「お店の名前を言えば分かると思いますが?」

「店名は知らぬ。匂いと場所だけ知っておれば行くのに困らんからな」

「犬じゃないんですから……」


 これで今まで困った事もなかったからのう。


「お嬢さん。特徴とか教えて頂ければ分かると思いますよ」

「コインサイズのサクサクパイ生地に、ジャムと果物を乗せたスイーツじゃ」

「お嬢様。食べ物の特徴ではなく店のだと思いますが?」

「いや、十分です。ここの突き当たりを左にその特徴ならあそこしかないです」

「お?御者殿もいける口か?」

「最近はお嬢様のおかげで、お客さんに甘い物を聞かれますからね。ある程度人気のある店はリサーチしてます」

「ほほう……それは興味深い。今度外に出かけた際は色々と案内を頼みたいのう」

「それまでに勉強しておきましょう」


 これはいい情報をくれる人物と出会ったのう。そうじゃ!


「御者殿は名はなんと申す?」

「私ですか?名前はウォークですよ」

「ウォーク……御者で馬車を走らせてるのにか?」

「ん?」


 もしかしてこの世界じゃ英語と言うのは分からんのか?意味を教えても良いが、別に対したことではないからいいか。


「なんでもないのじゃ!ワシは……」

「してますよ。お嬢様はジュエルさんでしょう?」

「そう言えば、馬車を借りておったしな。知ってるおるか」

「いえ、馬車の御名義はジャムストーン様ですよ」

「そうなのか?では何故ワシがジュエルだと分かったのじゃ?」

「その喋り方と容姿ですかね。噂通りですぐ分かりましたよ」

「また噂か……あえて聞かぬがな」


 気になるがまた恥ずかしい事になりそうじゃから、今回も聞かない事にした。


「なんでも甘い物好きなジュエル様が結婚されるとかで。その挙式用の甘い物やケーキ争奪戦が……」

「聞かぬと言ったのに!?」

「お嬢様はここ最近甘い物を食べている訳ではありませんよ?それなのにどうして?」

「ここ数日の事ですけど。金策されたり従者の方々に甘い物を調査されているでしょう?」

「従者?」


 ワシは別に誰かにそんな事をさせたりせんし。そもそも実家はこの街からだいぶ離れておる。


「黒い翼の三人組ですよ」

「オーブ達か。別に従者でもないんじゃが」

「そうなんですか?誰かがジュエル様にペコペコしている所を見たり、本人達に聞いた人もいて世話になっているって言ってたらしいですよ」


 ペコペコは甘い物を紹介したら感謝された事か……そんなシーンあったかのう?もう一つは世話と言うか、手助けやおすすめを教えていたりはする。それがワシの従者に繋がるのだろうか。


「さて、お店に到着しましたよ」

「変な噂は忘れて食べに行くぞ」

「お嬢様。降りるのは……」

「御者を待つんじゃよな」


 馬車の扉が開くまでじっと座って待つ。


 ―ガチャ


「どうぞお嬢様」

「うむ。ありがとうなのじゃ」


 走らず淑女らしくお店に入る。


「お嬢様が淑女らしいく見えますよ」

「そうじゃろう。ワシだってやれば出来るのじゃ」

「おや?ジュエルちゃん食べにきてくれたのかい」

「うむ。ここは一つ一つが小さく、たくさん味わえるからのう。ワシのおすすめをジャムにも食べて欲しくてのう」

「おすすめなんて嬉しいねぇ。だけどごめんね。さっき買い占めていったお客がいてねぇ」

「なん……じゃと?」


 店の中を見ると、商品がほぼ無くなっておる。元々人気な店じゃが、この時間で売り切れる事はなかったはず。


「そう言えば黒い翼の三人組って、ジュエルちゃんの知り合いでしょう?」

「知ってはおるが、それがどうかしたのか?」

「買っておったのはその三人よ。てっきりジュエルちゃんのお遣いと思って売っちゃったわ」

「ワシはそんなお遣いは頼んでおらんぞ。まぁ早い者勝ちじゃからな」

「ごめんなさいね。また次の機会に」

「仕方がない。また来るのじゃ!」


 無いものは仕方がない。次の場所へと移動する。


「おや?片付けていますね。もう終わりでしょうか?」

「なんじゃと!」


 話を聞きに行くともの凄く食べる三人組がいた事で、いつもより早く完売したとか…………


「ウォークよ!次は果物のジャムがたくさん売っておって、焼きたてのパンに塗って食べれる所に!」

「畏まりました」

「よくそれだけで伝わりますね……」


 馬車を走らせる事数分……。


「ごめんね。試食販売は今日終わっちゃたのよ」

「なんじゃと!?もしや食べて行ったのは黒い三馬鹿……黒い翼の者達か?」

「そうだよ」


 つい食べれないイラつきから、三馬鹿って言ってしまった。しかし、今日に限ってワシの行く店が何故?


「一口で食べられる店ばかりですね。少量で色々楽しみたいのでしょうか?」

「そう言われてみれば……」

「お嬢様。お店のおすすめとか話をした事ってあります?」

「……あるのう」

「それなら行動が一緒なのは分かるな」

「それならならば!おすすめしてない場所に行くしかない!」


 馬車を走らせ、甘い物を食べるため西へ!


「ここもやっておらんだと!」


 ウォークのおすすめに行くため東へ!


「定休日じゃと……」

「いつもは休みじゃないはずなのに……」

「ジュエル様。あの後ろ姿は!」

「あれは三馬鹿……じゃない。オーブ!」


 ワシの声に後ろを振り向くオーブ。


「ジュエルじゃないか」

「その荷物どうしたんじゃ?」

「これか?魔界へのお土産だよ。今日で帰るから、たくさん買っておかないとね」

「今日で帰る?」

「言ってなかったっけ?魔王って忙しいのよ?」

「分かっているなら、もっと急いで帰りましょう……」

「何言ってるのよ。ジュエルにおすすめされた場所を回るのに時間がかかるのよ。それに貴方も食べてたじゃない」

「…………それはそうですけど」


 数日おると聞いていたが、もうそんなに経ったか?


「てか、ワシのおすすめの店を数日で回ったのか?」

「聞いたところと、他にも美味しそうな店は回ったわよ」

「早すぎはせんか?」

「飛んで移動してたし」

「そんなにたくさん食べたのか?」

「空飛ぶと早い分、体力使うし。加速に魔力消費も激しいからお腹が減るのよね」

「なんたる燃費の悪さ……」

「お陰でたくさん食べれたけどね!」


 ワシは食べれんかったけどな!


「あ、そろそろ帰りましょうか」

「やっと帰れる……」

「人族の街も面白かったな。次は違う街の甘い物も食べてみたいな」

「良い考えねアル!」

「しばらくは無理ですよ。3日も公務放っておいて……」


 魔王も大変なんじゃな。


「分かってるわよ〜。それじゃ最後に会えて良かったわ!旦那様にもよろしく伝えておいてね。新婚旅行で魔界に来たらもてなすわよ!」

「なんじゃそれ」

「あれ?挙式あげんじゃないの?」

「違いますよ魔王様。まだ婚約されてなく、準備でお金を貯めているんですよ」

「え?俺は結婚してたって聞いたけど。人族は早いんだなって言ってたじゃん」

「どれも違うのじゃ!」

「「「そうなの?」」」


 噂の原因はもしかして……


「まさか変な噂を流したのお主らか?」

「私達は何もしてないわよ。ただ色んな人達に聞かれたから答えてただけよ」

「それじゃな……お主らのせいでワシは…………」

「あ、ジュエル怒ってる?これはいけないわ!退散よ」


 ―バサァ!!!


 翼を広げて空へと飛び上がるオーブ。


「ぐぬぬ!」

「あはは。とにかく楽しかったわ!またね!」

「お世話になりました」

「またな〜」


 黒い翼が夕陽に向かって飛んで行く。


「あ奴らは一体何しに来たんじゃ?」

「食べ歩きでしょうか?」

「……はぁ甘い物を食べてないから元気が」

「寮に帰って私が作りますよ」

「おし!走って帰るぞい!」

「お嬢様!馬車を……」


 淑女への道のりは遠い…………


ジャムストーン「行ってしまいました」

ウォーク「今日は紹介した店が全部やってなくてすまない」

ジャムストーン「いえ、原因は別にあるので」

ウォーク「次はもっと調べておきます!」

ジャムストーン「お嬢様にも伝えておきます。今後は淑女らしく走らず、馬車を利用したいと思いますので。また連絡致します」


ウォーク「にしても。走れば馬車より速いって噂は本当なんだな……」

ジャムストーン「あれで学園まで止まらず走れるから、馬車など使わなかったんですよ」

ウォーク「淑女への道も険しいな」

ジャムストーン「……頑張ります」

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