天使と悪魔
「それじゃあウィンディ、次は悪魔について教えてくれ」
「いいよ、けど、悪魔を紹介するうえで、絶対に欠かせない種族があるから、その種族も一緒に説明するね」
「絶対に欠かせない種族?もしかして天使とか?いや、そんな安直な訳ないか」
その言葉を聞いたウィンディは、とても驚いた様子でラオトの顔を見た。
「えぇ!?よく分かったねラオト!もしかして知ってた?」
「いや、全然知らなかった、たまたま当たっただけだよ(悪魔みたいなファンタジー系の名前の種族が居るんだから、それの対は天使だろう、、、っていう安直な考えだったんだけど、まさか当たるとは、、、この世界の種族って、以外と知ってる名ばかりなのか?)そんな事よりウィンディ、天使の説明を頼む」
「任せて!まず、この2種族の歴史についてからね、遡る事約200年前、、、」
それから数十分の間、ラオトはウィンディの話を聞き続けた。
「、、、これが天使と悪魔の歴史だよ、どう、分かった?」
「あぁ、なんとなく分かった、、、はず」
ラオトは自分が創作物の設定などを全て読むタイプの人で良かったと感じた。おそらく設定などに興味がない人だったら、半分も行かない所ですでに頭がパンクしていただろう。聞いたことがない地名が少し出てきて、そこの事はあまり分からなかったが、それ以外のウィンディが教えてくれた天使と悪魔の歴史は、なんとなく理解できた、、、とラオトは思っている。
「つまり要約すると、天使は人間の強い正の感情が空気中の魔力と長い時間をかけて融合してできた存在、逆に悪魔は人間の強い負の感情や後悔が、魔力と融合してできた存在。昔から人類は天使と悪魔と交流があって、互いが互いに影響し合ってきた、、、って感じか?」
「そうそう!すごい記憶力だねラオト!」
「まぁな、俺こういうの覚えるのは好きだから」
「へぇーそうなんだ、いいなぁ、私なんてこれを覚えるのに数ヶ月かかったからね。まぁ、それはともかく、次は天使と悪魔の特徴についてだよ、これが一番重要だからね。まずは天使と悪魔の特徴について、この2種族には結構似ている点が多いんだ、一つ目は素の魔力量が凄い高いの、まぁ天使と悪魔を構成しているのが魔力だから、これは何となくわかるね。二つ目は実体がない事、姿は見えるし、声も聞こえるんだけど、物理の攻撃が当たらないし、オマケに浮くこともできる、これが凄い厄介な問題の一つだね。三つ目は独自の属性を使っている事、天使は光属性、悪魔は闇属性を使えるほぼ唯一の種族なんだ。四つ目は契約というのができる事、これは人間で言うところの結婚みたいな感じで、本当に親しくなった人間とじゃないと結んでくれないんだけど、結んでくれたら人間でも光魔法や闇魔法を使う事が出来るようになるの。最後は弱点について、天使と悪魔には一応二つ弱点があって、一つ目は魔力を使った魔法に弱いって事、本体が魔力で出来てるから、そこに直接ダメージを与える感じ。そして二つ目、天使と悪魔は強い想いが魔力をまとって構成されている、だからその強い想いが解消されたら消滅しちゃうんだ」
それを聞いたラオトは、思わずウィンディに質問を投げかけた。
「つまり、ノクスを構成している強い想いを解消できたら、ノクスと戦わずに倒せるのか」
「まぁ理論上はそうだね、けど、ノクスはすごく昔から生きている悪魔らしいし、その長年の中で解消されなかったって事は、相当複雑な想いなんだろうね」
「確かになぁ、叶えるのがほぼ不可能な想いだったら、その弱点も使えないな」
思いついた弱点が使えないと知り、ラオトは少し落ち込んだ。
「これが悪魔最強、、、対処法を考えるだけでも一苦労だな」
その後も天使と悪魔の事について話し合っていると、ずっと静かに話を聞いているだけだったホルスが前方を指差し、声を上げたのだった。
「二人とも、宿が見えたぞ」
ホルスが指差す方向を見ると、そこには六階建ての大きめな宿が見えた。
「ふぅ、やっと宿だな」
「うん!これでやっとぐっすり眠れるね!」
「あぁそうだな」
宿に入った3人は真っ先に部屋の予約をとった。この宿には個別の部屋しかないらしく、3人は各々の部屋の前で別れたのだった。
「それじゃあ、また明日な」
「うん!じゃあねー」
「しっかり休むんだぞ」
そうして部屋に入ったラオトは、早速ベットに横になったのだった。
「ふぅ今日も疲れたな、天使と悪魔、意外と複雑なんだな、よーく覚えておかないと」
ラオトはウィンディから教わった天使と悪魔についての事を整理しているうちに、いつの間にか眠りに入っていたのだった。
宿
宿には特殊な魔法がかけられており、冒険者達が唯一、気を抜いて休む事が出来る冒険者のお供、最近は魔人や魔獣の出没の影響で冒険者が減り、宿の数も減ってきているが、どの宿も必死に潰れないように努力している、今回ラオトが泊まった宿は、宿泊キャンペーンとして、一人一回占いをしてもらえる




