二つの世界
はるか昔、人類が文明を持つ前のこと、人類は動物を狩り、木の実や果物を採取し、安全とは言えないが穏やかに暮らしていた。しかしある時、この世界に大きな変化が起こった。全く同じ出来事が起こっていた世界が、なんと二つに分かれたのだ。片方の世界では人類の知恵が大きく進化し、もう片方の世界では空気中に魔力と呼ばれる不思議なエネルギーが充満した。それから非常に長い時間が流れ、二つ世界はそれぞれ異なる文明を築き上げていった。人類の知恵が進化した世界は技術が大きく向上し、あらゆる物や事象が解明された高度な文明を築き上げた。一方、魔力が充満した世界は、魔力を利用し多種多様な魔法と呼ばれる事象を利用し、便利で不思議な文面を築き上げた。
この一見何の関わりもなさそうに見える二つの世界だが、実は互いが互いに干渉し合って出来た文明だったのだ。しかしそのことを知っている者はいなかった、ほんの一部を除いて、、、
魔法の世界で一番大きな大陸アスター大陸の北の果て、極寒の猛吹雪の山脈の奥にある魔王城内部にて
「どうやら、近々我を討伐しようとしている冒険者共がいるようだな」
「はい、しかも、魔王様を討伐しようとしているのはあの2人だそうで」
「全く、面倒なものだ、、、まぁ、おそらく我々の軍団が獣人に対して戦争を起こしてしまった事が、彼女達のトリガーになってしまったのだろうがな」
「それはしょうがない事です」
「そうだな、、、我々の計画を完成させるには大量の魔水晶が必要なのだ、なのに獣人共ときたら、、、」
「えぇ、まったくでございます」
「まぁ、今の獣人族では我々の軍団には勝てないだろう、それより問題は異世界人だ」
「そうですね、近々アレを行わなくてはなりません」
「近々ではない、今行うのだ」
「今、、、ですか」
「あぁ、アレを彼女達の片方に使う、そうすれば異世界人も手に入り、敵も居なくなる。彼女達には少し申し訳ないが、我々にはその方が一石二鳥でお得だ」
「、、、承知しました、それでは儀式の準備を進めてまいります」
「頼んだぞ、それとだ、転送された異世界人の迎えにはドロトを行かせろ」
「ドロトをですか」
「あぁ、ドロトなら異世界人を外敵から守りながら確実に運搬できるからな」
「承知しました、異世界人はどこで回収いたしましょうか」
「回収はゼノの城で行う、そしてドロトにはそのまま獣人族との戦場に行ってもらう、ドロトは今回の戦争にうってつけの能力を持っているからな」
「承知しました、ドロトに伝えます」
「よし、今回は以上だ、ドロトが異世界人の転送されるポイントに到着し次第、儀式を開始する、それまでに準備を整えておくように」
「ははっ」




