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神様が仕事を放棄して下界に降ります  作者: 三宮 琳
第二章〜白女神祭の大波乱〜
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VS白女神(口論)

今日三つ目や

「この扉の先にて白女神様への謁見が行われます。」


 と、案内された扉の前。会いたくないなぁ。流石に対面したら正体がバレるだろうから⋯⋯。


「ではどうぞ。」


 そう言われて部屋へと通される。


 縦長の部屋には良質なカーペットが敷かれており、その奥にはこれまた煌びやかな装飾の施された玉座のような椅子が。しかしながらそこにいるべき白女神の姿は見えない。


「あれ?白女神様はどこだろう?」


「さあな?遅刻か?」


 と、勇者と会話をしていると急に玉座の周りが光り輝き始めた。


「なっなんですの!?」


「眩しいです!」


 光が収まるとそこには神々しさと美しさを兼ね備えた白髪(はくはつ)の少女が。


「ごきげんよう、人の勇者達よ。私は白女神。この人間界を治める女神ですわ。」


 あまりの神聖さに勇者パーティー達は膝をつき忠誠の姿勢をとる。


「お初にお目にかかります、白女神様。僕はアルアーラ王国の勇者ブレイブ・シャイニングハートです。」


「白女神教の神聖騎士、イネア・ホワイティです。」


「アルアーラ王国第二王女、シルフィーナ・アルアーラですわ。」


「竜人族の長の娘、カーラ・ドラゴニアだよ⋯⋯です。」


 それぞれが自己紹介をしているが⋯⋯あ、やべ、俺の番か。別に神聖さを感じても慣れてたからボケーッとしていた。


 慌てて膝を折り、自己紹介をする。


「ヒズミルの冒険者、シオンです。」


 よし、当たり障りないな。


「ふむ、そうですか、では勇者達よ、これまでの旅について話を聞かせてくださいますか?」


 と言って、パチンと指を鳴らすとティーセットが用意されたテーブルが何も無いところから現れた。


 演出凝ってるなぁ。


「はい、もちろんです白女神様。」


 と言って各々席につく。


 こうして女神と勇者達と神王の歓談が始まった。















「と、いうわけで僕達は試練の塔を攻略して新しい古代魔法が使えるようになったのです。」


「そうなのですか、流石は転生神様が見込んだ勇者ですわね。」


「やはり転生神様とはお知り合いなのですか?」


「ええ、私の先輩にあたる女神が転生神様ですね。」


 目の前では勇者パーティー達と白女神が歓談している。


 ちなみに俺は完全に空気となることに徹している。願わくば何もなく終わらせたい。


 ずずっ


 お茶うめえ、これ豊穣神がよくくれるお茶じゃん。


「ところで、冒険者シオン、あなたも勇者なのですよね?あなたの話も聞いてみたいですわ。」


「そうだね、僕も聞いてみたいよ!」


「うちもっ!!!」


 カーラが一番力強く肯定する。やはり何も話さずに帰るのは無理か。


「ええ、いいですよ、何から話しましょうか。」


「では、王都アルアーラに来る前は何をしていたのですか?」


「そうですねぇ、冒険者としてモンスターを討伐したり、だらしない神官娘から下着を奪ったり、サキュバスを身受けしたり、後は豚みたいな貴族を討伐しましたねぇ。」


「⋯⋯⋯⋯は?」


 白女神様も勇者パーティーもドン引き、これで俺から興味を失ってくれるだろうし、こんなのが神王だとは思わないだろう。


「何やってるんですか⋯⋯。」


「あ、有り得ませんわ。」


「キミってなんなの⋯⋯。」


 と、勇者パーティーガールズ。


「あなたは本当に勇者なのですか?」


 との、白女神様からの疑問。そんなの返答はもちろん。


「いえ、全くもって違いますよ。俺は斥候職ですから。勇者っていうのもジョブの選択肢に出てきただけで、選んでませんから。だから俺、勇者じゃないんですよね。ですが神託?とやらで呼び出されてしまって⋯⋯。パーティーメンバー寂しがってると思うんで帰ってもいいですか?」


 と、言って席を立とうとするも、


「待ちなさい!」


 呼び止められてしまった。


「何でしょうか?勇者でない俺はここには場違いだと思うんですよ。それにお腹も痛いんで早退しまっ⋯⋯」


「あなたの正体は神王ですわねっ?」


 !!!!????


 なんでバレた?いや、最初から気づいていたのか?できるだけ神気は抑え混んでいたが、どうしても少しは漏れてしまう。それが見つかったのか⋯???


 「な、何のことでしょうか?シンオー?聞いたこともない言葉ですが。」


 知らないふりをしながらも、冷や汗が出そうになる。


 「とぼけても無駄ですわ!確固たる証拠がありますもの!」


 え、本当か、あとついでに神王だって確信したならなんでそんな強気な口調でいられるの⋯⋯。君の上司?というか王様なのに⋯⋯。


 「一つ目は、あなた!女神の前だというのに物怖じしなさ過ぎですわ!ただの人間とは思えません!」


 あーっ、さっきの発言のブーメランじゃないか⋯⋯。確かに普通に接しすぎたかもしれない。でも勇者もわりとフレンドリーだったよなぁ。


 「二つ目は、神王は豊穣神お姉様に迷惑をかけるろくでなしだと聞きましたわ!あなたの話を聞くに、相当なろくでなしだと感じました!ですので確信しましたわ!」


 え、嘘、豊穣神にそんなこと言われてたの?いや、どっちかっていうと白女神の思い込みか?


 それにしても豊穣神はお姉様なのに俺は呼び捨てかよ。これは神々の下部組織を再教育しないといけない案件。まあ帰ってからになるから1000年後くらい先だけど。


 「そして三つ目!あなた方の飲んでいたお茶に神気を見分ける薬を仕込みました、勇者パーティーの皆さんもあなたも飲んだのに、ほら!」


 と、言われて手元のお茶をみる。


 パァーー


 光り輝いていた。きもっ。


 というか、三つ目の理由だけで十分じゃないですか。わざわざ、ろくでなしだとか不敬だとか言わなくても。


 と、ここまで話についていけずただ固まっていた勇者パーティーの勇者が口を開いた。


 「け、結局シオンくんは何者なんだい?」


 ああもう、やっぱりバレた。これから追っ手とか来るのかなぁ。面倒くさい。


 「あー、そうだな。」


 ふぅ、と一呼吸おいてから勇者達に背を向けたまま答える。


 「神々の⋯⋯王かな?」


『神王』はついに正体がバレた。




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